|
カテゴリ:カテゴリ未分類
■事 実
21日は、朝から秋晴れの気持のよい晴天だった。 昨日が父の誕生日であり、今日は両親の結婚記念日である こともあって、珍しく弟が段取ってくれて、家族が集合。 まずは亡き母の墓参りをして、昼食をともにしたのだった。 父があれこれ語り始める。「今日は特攻隊の第一陣出陣日で あり、大学の創立記念日だ。だからこの日に結婚した」と。 「へ~!男で記念日にこだわる人も珍しい!」と変な反応して しまった私に、「もっといい突っ込みはないのか!」と怒る父。 「大学は一緒だから、創立記念日は知ってた~」と、さらに 間抜けな反応を続ける私に呆れ、弟に歴史を語り続ける父は、 70代ながら、まだまだ、私よりかなり元気なようである。 「ところでお前は太ったのか、痩せたのか?」と聞く父。 娘の変化もわからないのだろうか。「変わらないよ」と言うと、 「そうか元気なんだな。しかし、よく食うなぁ」と笑う。 「私も1ヶ月前、誕生日だったんだけど、覚えてないでしょ」 「そうだったなぁ。お前の歳も忘れた(笑)」(私はちょっとムッ) いちサラリーマンで結婚した父は、母の親に宣言したとおり、 上場会社の社長まで務めて、ずっと仕事ばかりだったのだが、 母は癌で亡くなり、仕事も今は引退し、1人暮らしをしている。 昔は通勤も送迎車がついていたし、全ての段取りは周囲がして くれて、人に指示するばかりで、自分では雑務は何もしなかった 人だが、今はご飯も焚けるし、洗濯も掃除も毎日しているらしい。 仏壇の花や庭の手入は欠かさないし、亡き母との対話も続け、 どうやら、私より、小さな日常をキチンと暮らしているようだ。 もともと、友人や子分が多かった人で、1日に瓶ビール1ダース を1人で飲む酒豪なので、今でも飲み会やら旅行やらの誘いは 絶えないようである。父を「オヤジ」と呼ぶ人が沢山いて、 私は彼らに「お嬢」と呼ばれている。知らない人が聞いたら、 その筋の人みたいだから、止めてくれ~と言いたいが、彼らの方 が私より遥かに、父のことを心配しているので、何も言えず(笑)。 お陰で、父は子供である私たちへの関心も薄く、執着もなく、 自分の世界で生きていてくれて、ありがたい限りである。 秋晴れの昼間に、中華を食べながら大酒を飲むわれわれ家族。 父の好みも少し変化したのか、白ワイン三昧の午餐であった。 別れ際に「自分の人生だ。いい人生にしろ」と、ひと言言って、 背を向けた父は、なんだか小さくなっていた。 ◆気づき 私は父が苦手だった。よく似ていると思っていたからである。 父と私は全く違う。父は若い頃から自分が社長になると信じ、 そういう自己像を持ち続けて、その出番が本当に来た。 父は他人を誉め、けなさない。人の世話を親身にする。 問題が起きたときこそ、解決に意欲を燃やしていた。 私には自己像がない。プラスの思い込みを持つことは意味がある。 ●教 訓 生きる力とは、選択する力である。 人間には、自らの夢や希望を実現させる自己実現システムが 備わっている。あとは活用するかどうかである。 ★宣 言 私は、強くてしなやかな、魅力的でいい女になります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|