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2016.08.12
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テーマ:ニュース(621)
カテゴリ:ブログ
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8月8日に天皇陛下の「お気持ち」が公表され、「生前譲位」の意思が強くにじむものになりました。「万世一系、男系男子」にこだわり、元首天皇制への改正を求めている安倍政権としては「面白くない」状況が続いています。メルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』では、そもそもなぜこの情報は”リーク”という形で発表されたのかを考察。そして、「生前譲位」は陛下の次世代に対する「極めて人間的な配慮」だったとの持論を展開しています。

「生前譲位」問題はなぜリークされたのか

内閣の周辺には憲法の「政治への非関与」条項を厳密に適用するのであれば、「中の方」の個人的な意見から皇室典範の改定に進むというのは、違憲だという考えもあるようです。ですが、これを反対に見れば、自身の譲位という最大の「国事行為」について、内閣の「助言と承認」を求めても得られないので、リークという異例な形で話が進むという流れになっている、そのように受け止めることも可能です。

どうして、そんな面倒なことになるのでしょうか?

その背景には、皇室典範の改定論議を進めると、どうしても女帝や女系の問題が絡んでしまい、左右対立が激しくなって「何も決まらない」状況になるという懸念があるのだと思います。首相周辺がどう考えているかという問題とは別に、とにかく、この対立は激しい問題になるので、「取り扱い注意」ということなのでしょう。

そうなると、内廷、宮内庁、内閣の三者の共通の理解として、落とし所としては、こうしたリークで話を進めるしかなかった、現時点ではそう理解するのが自然です。

ところで、問題の男系・女系論争ですが、仮に現在の内廷皇族に加えて現在の宮家も含めて、男系が絶えたとすると、伏見宮家の男系に戻すという案があるわけです。ですが、これでは今上天皇から考えても40親等という大変な距離があるわけで、これでは新王朝と言ってもおかしくありません。

40親等というのは実はオーバーで、今言うところの「旧宮家」の源流である伏見宮家には、江戸時代の桃園天皇の貞行親王が養子に入っているので、そこから数えることになりますが、現在の皇統は東山天皇から別れた閑院宮家の流れということを考えると、決して近くはありません。

中国の前例で言えば、前漢滅亡後に劉秀が立って後漢ができたわけですが、劉秀は前漢景帝の6世の孫ということを考えると、この「伏見宮家」というのは、やはり相当に遠いということになります。

それでも「男系がいい」というグループがあるわけですが、どうも直感的に理解し難い感覚があります。復古主義と言うのですが、そもそも天皇家は明治までは仏教徒で、泉涌寺さんという立派な菩提寺もあるのですが、そうした神仏習合という日本的な伝統への「復古」は余り関心がなく、あくまで平田学みたいな(これはこれで極めて江戸的な)イデオロギーに立脚しているのも良く分からないのです。

いずれにしても、そうした話になってしまうと、結論が出ない堂々巡りに陥ってしまうので、生前譲位という問題に限って進めたい、その限りにおいては内廷、宮内庁、内閣ともにこのような提案方法しかなかったのだと思います。

ちなみに、これに加えて「中の方」には、先代の「人間宣言」の継承、そして次代も「象徴天皇として即位させる」という意図もあるのかもしれません。現在の「国のかたち」を誰よりも守りぬく決意が、何となくそこには感じられます。


8月8日の「お気持ち」公表以後

8月8日に実際に「お言葉」が出て、いよいよこの問題からは逃げられなくなりました。早速色々な議論が始まっているようです。確かにこれを機会に、天皇の譲位であるとか、立太子問題など制度的な整備をする必要はあるのだと思います。ですが、この問題、私には「現在進行形の問題」でもあるように思います。制度論に踏み込む一方で、このことを忘れてはなりません。

3点、論点があるように思います。

1点目は東京五輪です。4年後の東京五輪というのは、既に日程が決まっているわけです。ですが、陛下の年齢を考えるとその前後に「万が一」という事態が到来しないとも限らないわけで、その「万が一」が起きてしまうと、五輪の開催に大きな支障が出てしまいます。陛下は、今回の五輪が日本の社会経済に与える影響を考えて、その「リスク回避」を提案されているのではないかと思います。

仮にそうであるならば、五輪を積極的に誘致し開催しようとしている安倍政権には、ある種の「支援」と言う事になるのではないでしょうか。五輪を意識しての出処進退を考えていると言っても大げさではないと思います。

2点目は、極めて政治的な問題です。内閣が進める改憲運動は実際はどうなるかわからないのですが、とりあえず、現在の自民党による憲法改正案においては第一条の改正が提案されています。

「第一条 天皇は、日本国の元首であり、日本国及び日本国民統合の象徴であって、その地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。」

というのが改正案であり、ハッキリと「元首」にするということが謳われています。文面だけを見れば「名前が変わる」だけのように見えますが、これは大きな改訂であるわけで、「象徴天皇制」というものが、「元首天皇制」に変わる、つまりは「国体=国のかたち」の変更を企図しているわけです。

これは大変な問題であり、下手をすれば国論を分裂させる危険があるわけです。そんな中、次代の天皇に関しては「少なくとも現行憲法下で即位」させて象徴天皇にしておく、そのことによって乱暴な議論で国が分裂することを沈静化できればという深謀遠慮を感じます。

3点目は、代替わりの儀式の簡素化を提案しているということです。今回の「お言葉」の中では、

「更にこれまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉(しゅうえん)に当たっては、重い殯(もがり)の行事が連日ほぼ2カ月にわたって続き、その後喪儀に関連する行事が、1年間続きます。その様々な行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることはできないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります」

という言い方で、「現役の天皇が崩御した場合の一連の大喪」ということと、同時に「即位礼」の関連行事が並行して進むことの負担を述べています。これは、かねてより陛下が口にしていた「陵墓の簡素化」ということにも相通じる考え方であり、大喪が太上天皇の葬儀に取って変わって簡素化されることを強く希望している、そして現在の日本経済・社会の状態から見ればその方が適切であるということだと思います。

ちなみに、双日総研の吉崎達彦(かんべえ)氏は、自身の8日付のブログで、

「本日のお言葉は皇太子殿下に向けて、覚悟を迫る内容なのではないかと感じました。自分はこんな風に象徴天皇を務めてきたけれども、お前はどうするつもりなのだ、という問いかけがあるのでしょう。たぶん皇太子殿下は、今の日本国内でもっとも痛切に今日のお言葉を受け止めておられるはずです。」

と述べています。

私はこの部分を含む吉崎氏の発言は大変に重たいものであると思いますし、全く異議はありません。ですが、この「大喪と即位礼が同時並行にならないように」という配慮は、次代への覚悟を迫るという意味と同時に、次代への暖かな配慮であると思います。

ただでさえ過酷な公務に加えて、大喪と即位礼の関係では宮中祭祀も非常に複雑なものがあるようです。その簡素化、つまり2つの行事が重ならないようにという提案をしているということは、次世代に対する極めて人間的な配慮であるように思うからです。

MAG2 NEWS より






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最終更新日  2016.08.12 14:14:34
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