2508305 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ニーハオ中国

ニーハオ中国

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Freepage List

2016/11/11
XML
カテゴリ:バイリンガル教育
「子供の異文化体験」という本は、
つばめに多くのことを考えさせてくれました。

この本は、「子供の」異文化体験を論じており、
すでに人間としてできあがった「大人の」異文化体験は、
子供の異文化体験とは全く違ったものになります。

もう基本的にできあがっているから、
異文化を体験しても、それを自分のものとして
吸収する余地はかなり少ないです。

とはいえ、確かに「行動面」は、
大人になってから異文化の中で暮らし始めたつばめでも、
見よう見まねで変わる部分は多々あります。

ほんとに簡単なことでは、
日本帰省中に中国式の道の渡り方が出てしまったり、
トイレの紙を便器に流さずに
ゴミ箱に捨てそうになったり・・・(苦笑)
(中国の下水は詰まりやすいので、
紙は流さずにくず入れに捨てることが多い。)
対人関係行動としては、挨拶が無愛想になったり、
約束に対する感覚が変わってきたり、
日本帰省の際、お土産を菓子折りひとつで
済ませることがどうしても失礼なように思えてきて、
一人ずつにお土産を準備しないと気がすまなくなったり。。。

情動面についても、
例えば持ち物についてほめられた際、
「この人はこれがほしいんだろうか、それならあげようかな」
と考える中国人的な?情動パターンを身につけつつある
自分がいたりします。
(大人になっても異文化の情動パターンを
全く吸収しないわけではない)

しかし、人に何かもらった際に、
「ありがとう」を言い過ぎると、「次もほしい」という
意味に取られかねないとか、
中国人は「ほしい」ということを
はっきり意思表示しない場面が多いこととか、
食事の際におごりあう習慣とか、
「人に物を分け与えるということについての感覚」というものが
中国と日本ではずいぶん違うようだということについて、
認知はありますが、そのような中国人の情動を
自分のものとしては理解できず、
自然に行動できない自分がいます。

中国人には当たり前すぎる情動の動きに
裏付けられた行動が、つばめにとっては難しい。
違いは感じても、そのように心は動かないため、
自然にそのような行動は取れないいのです。

情動パターンが違う、行動パターンが違う、
そういうことがままあるので、
やはり中国人は、自分にとっては
自分とは違う「異質な」「不可解な」ものとして
感じられる部分があるのは否めません。
(わが夫も中国人なのですが・・・!苦笑
 そういう文化の違いを超えて、心がつながりあい、
 深い人間関係を築くことも可能であるのは確かです)

日本人同士ならしっくりいくのに、
他の国の人との間には何か越えがたい壁を感じることが多い、、、
これが、人間が社会的動物であることの証とも
いえるのかもしれませんね。

まぁ、長く異文化の中で暮らすにつれて、
すこーしずつは、中国人の行動や情動パターンが
分かってくるということはあっても、
育ち盛りの子供のように、
それを自分のものとして吸収していく余地は
相当少ないですね。

もう中国で十数年も暮らしていますが、
自分が中国人だと思うようになったり、
(半中国人!?と思う時がないわけではありませんが・・・苦笑)
中国人に共通する情動に裏付けられた行動パターンを
自分が完全に体得することは一生ないのだろうな、
という気がしています。

対人関係文法もそうですね。
今後どれだけ長く中国で暮らしても
自分が中国人に共通する暗黙の対人関係の文法を
完全に身につけることは、たぶんないと思っています。

中国人はこういう時、こうするんだなぁという認知と、
表面的な行動だけは今後も中国化が深まっていくかもしれませんが。。。

中国在住10年を過ぎ、最近とみに感じることは、
中国人にもなれないのに、
日本のことがどんどん分からなくなってきていることです。
自分は日本人だと思っているにも関わらず、
日本人というものからだんだんと遠ざかりつつある
(日本人がある場面でどう感じ、どう行動するかという感覚が
いまいち分からなくなってきている)自分に対し、
さびしい思いを禁じ得ません(苦笑)。。。

ただ、言葉だけは年若い時に義務教育全体を
日本語で統一して受けていますので、
しゃべるのも、こうして書くのも圧倒的に日本語が便利ですね。
私の第一言語は死ぬまで日本語であり続けるでしょう。
(とはいえ、あまり使わない日本語は忘れるし、
新しい日本語は分からないのですが・・・苦笑)
中国語はいつまでたっても第二外国語のままです。
(簡単な日常用語は、中国語はすぐに出るのに、
 日本語で何ていうんだったっけ?という時もたまにありますが、
 全体としてみるとやはり圧倒的に日本語が優勢)

認知、行動、情動のアイデンティティーというのを
大人の自分に当てはめて考えてみた時、
根っこの部分は明らかに日本人で、
中国人とは完全に同化できないにもかかわらず
日本人の感覚からも離れつつある根無し草のような自分を感じ、
共通の認知、行動、情動パターンを持つ
母文化社会の一員として根を張って暮らすことの確かな安心感を
懐かしさとともに思わずにはいられないつばめなのでした。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2016/11/14 09:46:56 AM
コメント(3) | コメントを書く


Profile

つばめ@北京

つばめ@北京

Comments

つばめ@北京@ Re[1]:体育の中考(中学学業レベルテスト)が終了(04/21) >むぎ茶さんへ あたたかいコメント、あ…

Recent Posts

Archives

・2024/05

Keyword Search

▼キーワード検索

Category

Favorite Blog

ホンコンスターオー… ホンコンスターオーさん

© Rakuten Group, Inc.