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ニーハオ中国

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2016/11/11
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カテゴリ:バイリンガル教育
「子供の異文化体験」という本は、
つばめに多くのことを考えさせてくれました。

この本は、「子供の」異文化体験を論じており、
すでに人間としてできあがった「大人の」異文化体験は、
子供の異文化体験とは全く違ったものになります。

もう基本的にできあがっているから、
異文化を体験しても、それを自分のものとして
吸収する余地はかなり少ないです。

とはいえ、確かに「行動面」は、
大人になってから異文化の中で暮らし始めたつばめでも、
見よう見まねで変わる部分は多々あります。

ほんとに簡単なことでは、
日本帰省中に中国式の道の渡り方が出てしまったり、
トイレの紙を便器に流さずに
ゴミ箱に捨てそうになったり・・・(苦笑)
(中国の下水は詰まりやすいので、
紙は流さずにくず入れに捨てることが多い。)
対人関係行動としては、挨拶が無愛想になったり、
約束に対する感覚が変わってきたり、
日本帰省の際、お土産を菓子折りひとつで
済ませることがどうしても失礼なように思えてきて、
一人ずつにお土産を準備しないと気がすまなくなったり。。。

情動面についても、
例えば持ち物についてほめられた際、
「この人はこれがほしいんだろうか、それならあげようかな」
と考える中国人的な?情動パターンを身につけつつある
自分がいたりします。
(大人になっても異文化の情動パターンを
全く吸収しないわけではない)

しかし、人に何かもらった際に、
「ありがとう」を言い過ぎると、「次もほしい」という
意味に取られかねないとか、
中国人は「ほしい」ということを
はっきり意思表示しない場面が多いこととか、
食事の際におごりあう習慣とか、
「人に物を分け与えるということについての感覚」というものが
中国と日本ではずいぶん違うようだということについて、
認知はありますが、そのような中国人の情動を
自分のものとしては理解できず、
自然に行動できない自分がいます。

中国人には当たり前すぎる情動の動きに
裏付けられた行動が、つばめにとっては難しい。
違いは感じても、そのように心は動かないため、
自然にそのような行動は取れないいのです。

情動パターンが違う、行動パターンが違う、
そういうことがままあるので、
やはり中国人は、自分にとっては
自分とは違う「異質な」「不可解な」ものとして
感じられる部分があるのは否めません。
(わが夫も中国人なのですが・・・!苦笑
 そういう文化の違いを超えて、心がつながりあい、
 深い人間関係を築くことも可能であるのは確かです)

日本人同士ならしっくりいくのに、
他の国の人との間には何か越えがたい壁を感じることが多い、、、
これが、人間が社会的動物であることの証とも
いえるのかもしれませんね。

まぁ、長く異文化の中で暮らすにつれて、
すこーしずつは、中国人の行動や情動パターンが
分かってくるということはあっても、
育ち盛りの子供のように、
それを自分のものとして吸収していく余地は
相当少ないですね。

もう中国で十数年も暮らしていますが、
自分が中国人だと思うようになったり、
(半中国人!?と思う時がないわけではありませんが・・・苦笑)
中国人に共通する情動に裏付けられた行動パターンを
自分が完全に体得することは一生ないのだろうな、
という気がしています。

対人関係文法もそうですね。
今後どれだけ長く中国で暮らしても
自分が中国人に共通する暗黙の対人関係の文法を
完全に身につけることは、たぶんないと思っています。

中国人はこういう時、こうするんだなぁという認知と、
表面的な行動だけは今後も中国化が深まっていくかもしれませんが。。。

中国在住10年を過ぎ、最近とみに感じることは、
中国人にもなれないのに、
日本のことがどんどん分からなくなってきていることです。
自分は日本人だと思っているにも関わらず、
日本人というものからだんだんと遠ざかりつつある
(日本人がある場面でどう感じ、どう行動するかという感覚が
いまいち分からなくなってきている)自分に対し、
さびしい思いを禁じ得ません(苦笑)。。。

ただ、言葉だけは年若い時に義務教育全体を
日本語で統一して受けていますので、
しゃべるのも、こうして書くのも圧倒的に日本語が便利ですね。
私の第一言語は死ぬまで日本語であり続けるでしょう。
(とはいえ、あまり使わない日本語は忘れるし、
新しい日本語は分からないのですが・・・苦笑)
中国語はいつまでたっても第二外国語のままです。
(簡単な日常用語は、中国語はすぐに出るのに、
 日本語で何ていうんだったっけ?という時もたまにありますが、
 全体としてみるとやはり圧倒的に日本語が優勢)

認知、行動、情動のアイデンティティーというのを
大人の自分に当てはめて考えてみた時、
根っこの部分は明らかに日本人で、
中国人とは完全に同化できないにもかかわらず
日本人の感覚からも離れつつある根無し草のような自分を感じ、
共通の認知、行動、情動パターンを持つ
母文化社会の一員として根を張って暮らすことの確かな安心感を
懐かしさとともに思わずにはいられないつばめなのでした。





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Last updated  2016/11/14 09:46:56 AM
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Re:大人になってから十年以上中国に住んでいるつばめの異文化体験(11/11)   すぶどう さん
最近、中国の二十代の子と交流する事がありあすが、世代が若い彼らが持っている情報とかって私世代からはびっくりですよ。某二十代大陸出身男子。好きな作家はと聞かれて、東野圭吾。とりあえず私、一冊だけ読んで知ってますけど~って感じ(汗
私もだいぶ日本人から外れてきているし。
というか、若い人の文化についていけない~
文化は国境を越えている!! (2016/11/18 01:10:38 AM)

Re:大人になってから十年以上中国に住んでいるつばめの異文化体験(11/11)   はとぽっぽ さん
>すぶどうさん

東野圭吾、中国の若い人の間ですっごく人気がありますね!中国のネット書店でも今一番売れている作家ですし、実際の書店に行っても目立つ場所に平積みされています。一昔前まで中国で日本の作家と言えば、村上春樹、渡辺淳一、川端康成…という感じだったのが、今は東野圭吾、石田衣良、京極夏彦、三浦しおん、江國香織…という感じです。

最近の中国の出版界における日本ブームには驚かされます。小説だけではなく、断捨離や収納術、家庭菜園やスローライフを紹介した本、家庭で手軽にできるカフェご飯の本なども次々と中国語に翻訳されて、次々と書店に並んでいます。また中国人自身が日本を知るために編集された雑誌「知日」も、内容が非常に充実しています。今までの特集の中には「笑点」「山口組」「制服」「鉄道」などがあり、それぞれの分野で日本で第一線で活躍する人へ取材し、日本人が読んでも読みごたえのある雑誌になっています。
もちろん、中国では書店に足を運んで読書を楽しむ層は非常に限られた人々ではありますが、政治では反日、反日でも、書店に行けば日本の翻訳本がズラリと並んでいるのを見ると、日本人としてすごく嬉しいですね。

昔と違ってインターネットで日本の情報に触れ、日本旅行や留学にも行ける今、過去の歴史や政治から離れて、日本を知りたいと思う「知日」の若者が増えているのを感じます。 (2016/11/18 03:46:10 PM)

Re[1]:大人になってから十年以上中国に住んでいるつばめの異文化体験(11/11)   つばめ@北京 さん
〉すぶどうさん、はとぽっぽさん
ほーんと、文化は国境を越えて、若い人中心にどんどん浸透していますね。若い人の文化に、私も全くついていってないのを感じます。「子供の異文化体験」読むよりも、東野圭吾を一冊読んだほうがいいのかもしれませんが、本を読む時間が限られているなか、関心の中心は子供のことなので。。。もっと恋愛小説でも読んで心ときめいたりしないといけませんかね笑!ああ、朝から晩まで、なーんもしないで本を読みふけるなんて、贅沢な時間の使い方をしてみたいものですね!
はとぽっぽさん、本当に色々とご存知ですね!中国人の若者が、日本の小説、雑誌、漫画やインターネットを通じてどんどん「知日」になっていく一方、中国に住む化石日本人のつばめはどんどん「知日」から離れていってます。日本旅行に行く中国人が激増し、日本のどこが面白いか、とか何がおいしいかって聞かれるんですが、私なんかより中国の人のほうがずっとよく知ってます。ネットで色々調べて「攻略」立てて日本に行くんだそうで。。。リピーターも多いですね。それだけ日本が魅力あるってことでしょう! (2016/11/21 01:45:56 PM)

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