コスモポリタン・ライフ

[北京] カテゴリの記事

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• さよなら、北京　

  今朝、北京を発つ。たった６ヶ月間の生活だったが、今日で終り。明日からはしばらくストックホルムで過ごし、来年早々にはドバイでの再生活が始まる。 今朝は北京で初雪が降っている。 雪が降るのを見るなんてほんとうに久しぶりだ。 ストックホルムでも雪が見れるかな。これからはしばらく「冬篭り」のストックホルム日記を書こう。  では、さよなら、北京。        

  2007.12.10

• エアメールに要注意！！

  そういえば、北京にはまだ驚くことがあった。日本にいる母には、理由があってときどき書類を送ってもらうのだが、私たちの住む国が変わるたび、彼女は新しい住所を覚えねばならない。 北京に来たときも、英語の住所で送ってもらうようにしたのだが、ここに落とし穴があった。 あるとき、母の送ってくれたその書類は待てど暮らせど着かない。おかしいな～、紛失されたのかな？と心配になっていたのだが、もしかして中国では時間がかかるかもしれない、と気休めながらも気長に待っていたら・・・・・ なんと４週間後、つまり１ヶ月もかかったことがあった。 まあ、ちゃんと着いただけでもありがたかったのだが、夫の場合もすごかった。 スウェーデンのある商品を海外郵送してもらっているのだが、住所は当然、英語書き。 ドバイだったら、２，３日で着くほど早いのに北京では早くて２週間、遅いときは紛失したかと思い、再発送を頼んだ矢先に、到着なんてこともあった。  ・・・・・おかしい。  なぜに、たいしたことのない封書がこんなに遅いのだ。  届いた封書をじ～っと見つめながら考えた。  すると、 私はあることに気が付いた。 英語の宛名のところに、中国語の文字が書いてある。  あ、そうか。 英語はわからないから、中国語で書いてあるんだ。   そうだ。中国語の住所にしてみるとどうだろう。  さっそく、母に住所は中国語で書くように頼んでみた。  すると・・・・・・  郵便は、   たった５日で着いた。   そういえば・・・・郵便を配達する人を見かけたことがあるがボロボロの自転車に乗った昔ながらのオッチャン。一般の人でも英語が通じないのにどうしてこのオッチャンに英語の住所がわかろうか。  郵便局の人が中国語で書いて、そのオッチャンに渡すのだろうが、この郵便局でも英語が分かる人は少数だろう。 よって、英語の住所の書類を配達するには時間がかかるのだ。 多分、やりとりはこんな感じだろう。  「おい、この住所、英語だぞ。誰かわかるか？」「ん～・・・・・ちょっと待てよ。英語の分かるヤツは・・・・・」「おらん。」 １週間後、「あれ？こんなところに郵便が放ってあるぞ」「英語で書いてある・・・・ わからん」 ２週間後、 「これ、ず～と放ってあるが、どうしよう」「誰かおらんのか、英語が分かるのヤツは？」「おい、○○君、これ中国語で書いてくれ」「（困ったな～と思いながら）あ、すみません、今、忙しいので後にしてください」  ３週間後、 やっと配達のオッチャンのところに回ってくる。  チャイナ・ポスト（中国郵政）ではエアメールに要注意と誰もが思っている。   

  2007.12.08

• 中国嫌い

  今日、スウェーデンに送る荷物を空港のカーゴ・ターミナルまで自分たちで持って行ったのだが、これがとんでもなかった。 最初、電話で確認したときに告げられたビルに行ったら、別のビルであることがわかり、そのビルに行って書類の手続きを始めた。 送る荷物はまた別の入り口だというので、数十メートル歩いて戻り、そこに荷物を下ろしたはいいが、昼間の休憩時間で作業はのろのろ。冷たい風が吹く倉庫で凍えそうになりながら待つこと４５分。 その後、書類にチェックインのスタンプをもらってもとの申請場所に戻ったら、セキュリティチェックのスタンプがない、といわれまたその入り口に戻り、スタンプを押してもらい、そのあとまた申請場所に戻ったはいいが、今度は税関のスタンプがいるという。 税関の場所を聞いたのはいいがよくわからず、入ったオフィスは違う場所であったにもかかわらずそれがわかったのは戻った最初の申請場所。 この時点で、すでに３時間経過しており、夫が引越し会社に預けたパスポートが午後２時に戻ってくる予定だし、ホテルの車のドライバーは次の仕事のために戻らねばならないから、といって私たちは道の真ん中で放り出される始末。   私たちも焦る、走る。  もう一度出直し、税関の場所を目を皿のようにして探し、たどり着いたと思ったら、１キロ先。一連の書類手続きなのになんでこんなに遠いのさ～！おまけに「税関」とも何も書いてないビルなのにどうやってわかるんだ！英語はドアにある小さな文字だけ。絶対外からはわからない。 しかも館内に入れば、カウンターが２０個以上あって英語のアナウンスは皆無。たまたま夫の秘書について来てもらったのでなんとかわかったがそうでなければとっくに北京のカーゴ・ターミナルで遭難している。 やっとたどり着いたカウンターには愛想の悪いうえにえらそうな女が座っており、かといって英語は話せない。 私はもうここで怒り心頭！！ 何なんだ、このシステムは～！  ここの「税関」は、指定の紙に名前、パスポート番号、帰国便名のほかに申請するものがないか記入するだけ。最初の書類申請には、すでに「なし」って書いてあるのになんでまたこんなところまで来て同じことをやらなきゃならんのだ！  だいたい、間違ってスタンプを押した場所で、「あんた、ここのスタンプじゃなくてあそこのスタンプだよ」とも教えてくれる人もおらず、間違ったままスタンプを押して知らん顔しているし、税関の場所を途中で聞いても誰も知らないし、英語も通じない。  ドバイと同じく、スタンプ押しの公務員なのか！いや、ドバイのほうがマシだ。だって英語が通じるもの。 こうやってすべて終了したのは４時間後。たった８０キロ程度の荷物を出すのに、労力かかりずぎ。 疲れて言葉も出ないが、これだけはまた言いたくなる。  もうけっこうです、この国は。  

  2007.12.07

• 

  １５円ソーセージの悲劇

  荷作りで毎日バタバタしている。 私が苦手なのは・・・・ これを捨てるか、否か。 を考えると結論が出ないのだ。 はっきり言って一気に捨ててしまえば簡単なのだが、なんかもったいないと思ってしまうタチなのでショッピングバッグとか、冷蔵庫の隅にあるようなものまで持って行くこともある。 そして最後のほうになって夫からブーイングが出始め、泣く泣く（ちょっと大げさだが）捨てる・・・・ 私たちはドバイで買ったアジャスタブル・ベッド（病人ベッド）やアラブ式の王様ソファ３点セット（と勝手につける）なんか北京に持ってきたし、夫の料理の本やノートなどは１０箱以上、＋キッチン用品、洋服などで８キュービック・メーターにもなり、船便でも３０万円以上かかった。  ところで、北京を去ると思うとほっとする。少なくとも食材が安心して購入できる、 ということは大きな安心なのである。   北京に来る前までは、そんなこと意識したことがなかったけど、中国商品の問題が起こっている最中に北京にすみ始め、海外なら買わないようにすることもできるが、ここにいる以上、否応でも中国商品しか買えないというのはストレスだ。 商品の内容を見ても、添加物やトランスファットが使われているし、なんでも砂糖が入っていて気持ち悪いほど甘い。 ペットボトルのウーロン茶に砂糖が入っているのはアメリカくらいかと思っていたが、中国でも大量の砂糖入りお茶がたくさん売られている。 以前、スーパーで買った菓子パンを食べたら、ものすごいケミカルなマーガリン？の味がして食べれなかったこともあった。 街頭では、自転車に商品を積んでスナックみたいな食べ物（例えばソーセージとかウズラの卵の串刺しとか）を売りに来ている人がいるがまさしくこういう食べ物こそ怪しいし、それよりも人の通りが激しい歩道橋上やその付近で営業しているので通行妨害極まりない。 こういう人たちにも生活があるのかと思うこともあるが、中国人のことだから、 「あれ？毒入りだった？そりゃ、ごめん」 なんてことになりかねない。 路上の１５円のソーセージと人の命が引き換えになる国なのだ。 今朝も雲南省の小学生が毒入りインスタントラーメンを食べて死亡したというニュースを見たばかりだが、どうせこの手のラーメンを食べたに違いない。 この国では犯罪に巻き込まれるのではなく毒入り食品で命を落とすのだ。  北京にいるとここではそういう恐怖と背中合わせであることを実感する。 おお、怖い～　 

  2007.12.05

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  世界遺産は超怖い

  あと１週間ほどで北京生活が終わる。ドバイ生活を始めるのは来年の２月中旬からなので、それまでの２ヶ月間、ストックホルムで過ごすことになる。 それにしても北京に来て驚くのは年中空気が乾燥している。ヨーロッパは特に冬は乾燥するものだが、北京はそれ以上にスゴイ。おまけにひどい硬水なので、皮膚は超ゴワゴワ・カサカサ。雨もほとんど降らない。春には黄砂が吹いて何もかも砂だらけになるらしいが、そんな時期にここにいなくてよかった。 こんな状況だから、外に出ると排気ガスと激乾燥の空気のせいで目が乾燥して充血し、痛くなるのでなるべく外には出たくない。部屋では空気清浄機・加湿器がフル回転だ。 ところで、中国には世界遺産がけっこうあるが、とにかくどれをとってもスケールが大きい。巨大な面積に巨大な建造物。見に行くのはいいが、とても見切れない。 その中でも有名な「万里の長城」に行ってみたが、はっきり言って、 もう 怖いったらない。何が怖いかといえば、その傾斜。 階段の幅も狭く、傾斜がキツイ。 階段を登るのもしんどいが、降りるのはもっとたいへんだ。壁伝いに降りてみるのだが、その壁も階段の傾斜に沿ってうねっているし、階段の幅が狭いので今にも転げ落ちそうなのだ。 船が揺れると船酔いするようにすべてが斜めになっていると転げ落ちる錯覚に陥る。 夫はさっさと汗だくで進んで行くし、私の母は年を取っているのにちゃんと歩くし、トロトロしている私が一番ババくさかった。  ところで、中国人女性は、夏の日には日傘をさす。正確に言うと日本のような上等の生地の日傘は売っていないのでUV塗料を塗った雨傘というのか。（傘の裏に消防士の服のような銀色が張ってある） 驚くのは曇っていても傘を差す。 どこに日が差しているのだ？と思うだけど。 この日は秋の晴天だったが、こんな急な階段を登るのに日傘を差してる女性たちがいる。 なんでもいいがまわりを通る人にとってこの日傘、むちゃくちゃ邪魔になる。 っていうか、危ないじゃないの！  万里の長城で日傘を差すのは止めろ！   

  2007.12.02

• 消えた所持品

  今朝、バスルームにいて気が付いたことがあった。 私たちは夫が勤務しているホテルに住んでいるが、他の部屋と同じようにホテルのハウスキーピングが毎日やってきて掃除しに来てくれる。 でも、これが良し悪し。 掃除といっても何かで部屋が汚れてしまったときに掃除機がなくて、翌日の掃除まで待たなきゃならないとか、隅のほうまでは掃除してくれる時間はないのでよく見ると埃がいっぱい、ということもあるし、自分でやったほうがマシ、ということもある。なので、自分用の掃除機を買った。 そのほかにランドリーのサービスも利用している。 ただ、こういう点で、知らない人がいくら業務といっても他人の部屋に入る、ことになる。 一応、部屋にはセーフティ・ボックスが設置してあるので金目のものはそこに入れてある。 このホテルに住んでいた日本人シェフのAさんから聞いた話だが、「以前はセーフティ・ボックスがなかったんだよ。あるとき、ボクが引き出しの中に入れていたお金がなくなったことがあってそれが起こってから設置されるようになったんだよ」ということだった。 そのときAさんは人事に掛け合って、一応、この事件は解決されたのだが、金額はほとんど戻ってこなかったらしい。 私たちはこれまで部屋のものがなくなった、ということがなかったし、セーフティ・ボックスも利用しているし、掃除の中国人のお姉ちゃんもよくやってくれる人なのでそういうことが起こるとは考えられないと思っていた。 しかし、以前、私は不思議だなあと思ったことがあった。 私たちが使っている食器の一部がどこを探しても見当たらないことがあった。ルームサービスを利用したときに、お皿が足りなくて自分たちのお皿を使い、そのあと私が下げ忘れ、テーブルに置いたままルームサービスの食器といっしょに下げられてしまったのか？とも思うのだが、一応、テーブルをチェックしてドアの外に出すので、そんなことは起こりにくいという気もする。 あるときは、こうだった。一度見失った食器が、ある食器と重なっていてそれを発見したのだが、あるときからまた同じものが突如として消えてしまったのだ。 まあ、皿、１，２枚ならたいしたことがないのでそんなに気にもしなかったし、高いものならまだしも、たいしたことのない皿を盗る人がいるとも考えにくい。 が、 今日は絶対におかしい、ということに気が付いた。  それは、バスルームに置いておいたボディ・スクラブがなくなっていたのだ。 いつからなくなっていたのかはわからない。だが、なくなっているのは確かだ。  もしかして間違ってすぐそばのゴミ箱に落ちて掃除のお姉ちゃんがそのまま捨ててしまったのか、と考えてみたのだがそれはムリがあった。夫に聞いてみたが、案の定まったく知らない。  普段は使わないアイテムだったので私も気にも留めなかったのだが、今朝、急に思い出したところ消えていたというわけだ。 バスルームには化粧品だの、クリームだのいろいろ置いてあって仮に誰か盗む目的があったとしても、１つくらいなら気が付かないだろう、と思ったのかもしれない。 いや、実際、その通り私は気が付かなかった。 掃除のお姉ちゃんも休みの日には違う女性がやってくるし、私たちがいないときもあるので、誰がやったのかはわからない。ただ、そういう可能性はあるということかもしれない。 もちろん、一般に盗難ということはたくさんあるが、ここで働いているスタッフは一応信用されて任されているのだし、ちゃんとしたホテルという看板を背負っているのだからそういうことはあって欲しくない。 まあでも、ホテルの管理からすれば限られた人であっても知らない人が出入りするのが難点ではある。 でも、もうここもあと少しの間だからいいのだけど。 

  2007.12.01

• 北京を去る理由

  ドバイに戻ることになった。そもそもなんであっちの国、こっちの国に行かなきゃならないのかというのは会社の命令でもなんでもなくて、自分たちの意思なんだから仕方ない。 シェフの世界では、どの国のどの会社に何年いるか、というのはその人の意思による場合が多い。同じ国、同じ会社に何年もいる人もいるし、そうでない人もいる。会社を辞めていろいろな会社に勤めることもあれば同じ会社で異動する場合もある。 だいたいは２年契約を目安にしているが、それ以前に辞めてほかに移る場合もある。 私たちが「北京」を去ることにしたのはいろいろな理由があるのだけど、やはり大きな理由は「仕事」だ。 ただ、２０年位したら面白い都市になっているかもしれない。でも、多分、その頃には吸い込んでも大丈夫な空気があるかどうかわからないし、私たちは完全に老いているからもう来ることは無いかもしれない。 ２０年後というのは、中国の古い体質みたいなものが変わり、もっと国際化し、英語も通じるようになって先進国として世界を動かしてると思いたいが、 その頃には一人っ子政策の付けが回ってきて、低賃金労働者は減り、ドバイのようにほかの国から出稼ぎ労働者を雇わねばならないかもしれない。 経済効果によって豊かになった中国人は海外にもどんどん進出し、列に並ぶことを習得し、街中で痰を吐くことも恥ずかしいと思い、人々はもっとグルメになるかもしれないが、今以上に肥満や成人病に悩まされるかもしれない。 とりあえず、これから１０日間くらいのうちに引越しだ。  

  2007.11.30

• モスリム以外でクリスマスを祝わない人たち

  あと今年もわずかになった。１年は早いな～と思うのだけど、いつもこの時期はそう思っているので何だか実感がない。 今年はドバイから急に北京への引越しが決まり、今年の半分以上は北京で生活した。 北京自体は普通の都市の設備が整っているが、人々の生活や文化というのは独特のものがある。 それに今では世界的な課題（大気汚染や中国商品の安全性など）抱えているが急速な発展の影で、人々の意識はそれに付いて行ってないように思う。 中国が発展するのは多くの人にとって利益をもたらすかもしれないが、それと同時に多くの人に健康被害や地球温暖化なども加速させてしまうのは間違いないと思う。だから、中国が発展するのはある意味、恐ろしいのだ。  さて、この時期になるとそろそろクリスマスのデコレーションが始まる。スウェーデンでは競うようにしてどこも飾り始めるのであるが、ドバイはイスラムだけどクリスマスを祝う。人口の多くは、近隣のイスラム国やインドなどからの出稼ぎ労働者であとはフィリピン人、ヨーロッパ人がいる。 それでも出稼ぎの下層モスリム労働者たちは祝わないのであるが、お金持ちを含め普通に暮らしているローカルや近隣諸国のモスリムもこの時期、クリスマスで賑わう。 なぜか。  それは・・・・・・ ショッピング。  この時期になるとドバイでは有名なショッピング・フェスティバルがあって街中の商品がセールになる。ドバイでは値下がり率が大きいので、ケチった値引きはしない。買い物好きなアラブ人はクリスマスを買い物イベントとして利用する。 日本も本来のクリスマスの意味とは別だが、クリスマスを祝う。 なのに、北京は違う。街を見渡してもクリスマスのデコレーションさえ・・・・・ ない。（正確にはホテルなどではクリスマスプロモーションはある） 世界でモスリム以外でクリスマスを祝わない人たちがいるのだ。 中国人は私たちはクリスチャンじゃないんだからなぜクリスマスを祝うのだ！ という持論より、  「は？クリスマス？」  というほうが真実に近いかもしれない。 北京に生まれてこの方ずーっと北京に住んでる人々は「北京は一番だ！」と思っているが、世界のことを知らない人は多い。 あるテレビのインタビューで、歴史活動家？のばあさんが叫んでいた。 「中国では昔は自転車に乗って平和に暮らしていたのに今ではアメリカナイズされ、みんなが車に乗っている。私はそれに反対し、自転車に乗り続ける！」 このばあさん、伝統を叫ぶのはいいが、今は車の増加によって大気汚染が広がるとか、地球温暖化のために自転車に乗る、というべきだ。 きっとこのばあさんも地球温暖化について知らないのかもしれない。  

  2007.11.25

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  風水金魚を飼ってみたら・・・

  うちの夫はスウェーデン人なのに占いとか縁起とかそういうものを信じている。私の母が送ってくれたお守りもちゃんと持っている。ドバイじゃ、乗っていた車に、日本の「交通安全」のお守りもつけていた。 こんな夫が、北京に来た頃、僕たちの住んでいる部屋を風水師に見てもらおう、といってホテルお抱えの風水師とやらを呼んできた。 その風水師は、一通り部屋を見たあと、紙を取り出し、１２干支のようなものを円形に描いていき、ある特定の干支に○印をつけた。 神妙な面持ちで見ていた夫に、「あなたは２００○年に大きな変化がありましたね？」と言った。夫は、「はい、そうです。」と答えた。確かに、その年は大きな変化があった。 お！この風水師、当たっておる。 ほかに何か言うのかと思ったら、それだけだったのだが、そのあと、部屋の３箇所に 一番高い硬貨をコップに水を入れたもの、金魚を入れた水槽、牛の置物、を置けとおっしゃった。 私たちはさっそく用意し、指定された部屋の位置に置いてみた。 これらは、全部、金運を象徴するものらしい。北京では、商売をやっている店のレジの付近とかショーウィンドウなんかに金魚の水槽を置いているところがけっこうある。 さて、金運のことはさておき、問題はこの金魚である。ホテルの美術部からゲットしてきた金魚は、中国ではポピュラーな「オランダシシガシラ」という品種である。 長いひれを持ち、泳ぎは優雅なのであるが、頭がマズい。その頭部は体の外部に飛び出し、まるでカツラかパンチパーマのようになっている。 ところで、うちの金魚はいつもおなかが減っている。 これは、多分エアレーションのせいだと思うが、水流のためにいつも動いていなければならずこれがかえって健康的なのでもあるが、とにかくいつもえさを探している。 金魚には胃袋がないので食べれば食べるだけ食べて消化不良を起こす。なのであまりえさを与えるのはよくないのだが、そうでもしないと水槽内の水草をむしり食ってしまう。 さもなければ、水槽の底の小石を口に入れては吐き出している。プランクトンでも食べているのだろう。 または、エアレーションの水泡を「えさ」と間違えるのか水面で泡と奮闘している。  そして私が水槽の横を通りかかっただけで餌がもらえると思い（条件反射）、どこにいても水槽のある一定の場所までひたすら泳いで来て大きな口をあけ、立ち泳ぎを始める。  それに金魚というのは目がよい。 水槽から離れていても、私がちょっと彼らのほうを見ただけで「私が見ている」とわかるのだ。  「おっと！えさ（私）がやってくるぞ！！急げ～！」てな感じ。 まあ、考えることは「えさ」くらいなんて平和な生き物なのだけど、金魚も「認識力」があるのだ。  えさを食べるのはいいが、その分金運も上げてくれよ～ぉ                    

  2007.11.24

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  寿司詰め魚

  今日、スーパーの生鮮食料品のコーナーに行って、魚の前で目が釘付けになった。 北京では、魚は切り身になって売っていることはなく、そのまま生きている鮮魚が水槽に入っていて、好きなものを網で取るシステムである。 このシステム自体も驚きなのであるが、よく考えてみると、中華料理での魚は、一匹丸ごと尾頭付きで食べるのでそのまま売っているのかもしれないが、決して小さいとは言いがたい体型の魚を一匹丸ごと買って帰るのはめんどくささが極まりない。 というか、中国人はとても肉食だ。 肉といえば、頭から内臓、足の先まで何でも売っていて、いつも人がたかっている。 が、 魚介類のコーナーはほとんど空いていて魚が入っている水槽の前ですくっているお客を見ることはあまりない。  調理しやすい切り身がないのはほんとうに不便だ。  ところで、ドバイではいろんな白身魚の切り身が売っていて、特に「ハモール」という白身魚は有名で、アラブ料理によく使われる。ぷりっとした食感で、唐揚げにするととても美味しい。 魚は健康にはいいのだが、北京ではあまり食べる機会がない。  さて、さっきの話に戻って、その目が釘付けになった水槽というのはこれ。  入れすぎだろ～  すでに窒息死している魚もいる。 生きている魚もあとがない。   ・・・・・なんという様だ。 売り物の魚に情は無用といえどもこれじゃあ、見た目が無残だ。  それに、買うとしてもどうやって網ですくうのだ。どれがいいかも選ぶ余地がない。 死んだ魚が入っている水槽の魚を いったい誰が買うんだ～！  

  2007.11.22

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  珍味月餅

  そういえば、９月は「中秋の名月」だった。北京に来て、あら、中国でも中秋の名月をお祝いするのかな？と思っていたら・・・・・ 実は、もとは中国のイベントじゃないの！ これは「日本の文化」？と思っている中には中国から伝わった食べ物や行事や言い習わしがけっこうあるから驚きだ。 さて、その中秋の名月なのだが、日本ならとススキの側にはお月見だんご、といった感じだが、北京は違う。 日本ではそれほど大きな行事とはいえないかもしれないが、中国では日本のお中元、お歳暮商戦さながらの様相だ。 中国では中秋の名月といえば「月餅」（ムーンケーキ）。どこの店でも箱入りの贈答用月餅がずらずらずら～っと並べられ、ホテルなんかでは特設売り場が登場する。 それだけではない。なんと、郵便局まで月餅を売り始めるのだ。考えてみれば、遠隔者に知り合いなどがいる人はわざわざ店で買わなくても郵便局で買って、そのまま送れるじゃないの。なるほど、って感じだけど、人に送るのに、郵便局の「月餅」じゃね・・・・・なんか安っぽい気がしませんか？まあ、実際安いんだけど。 ところで、この中国の月餅の中には、スゴイ味がある。  普通の月餅はこんな感じで、日本だとアズキが入っていると思うが、マレーシアの月餅なんかはロータスペーストや卵黄が入っている。 だが、こちらには、緑豆、紅白のロータス、タロ、緑茶、デイツ、かぼちゃ、ナッツなどいろいろなペーストが入っている。 が、それだけではない。 中国の高級珍味といえば・・・・・・・ 「ふかひれ」と「燕の巣」。 これらが入った月餅もあるのだ。 これはあるホテルが販売していた月餅のカタログ。左のほうに、月餅とふかひれが載せてある。お値段も７５００円、とかなり高級なセットである。 スーパーで売ってる１０００円月餅セットもあれば、こんなセットもある。 どんな味かは知りませんが、食べてみたいとは思いません。っていうか、危機に瀕している「ふかひれ」をこんなものに使ってる場合じゃないぞ～。  それから、まだある。 世界のブランド、ハーゲンダッツも特別商品をつくっている。アイス月餅。中には、いろんな味のアイスクリームが入っているみたいだ。 ところで肝心な「名月」は多分、大気汚染の雲で見えなかったんじゃなかろうか・・・・ま、北京だしね。     

  2007.11.21

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  難しいショッピング

  北京に来てほんとうに困るのがショッピング。食材にしても衣類にしても家具にしても一定の場所に行かないと買えないのだ。ときには欲しいものが買えないというジレンマに陥る。 例えば、食材。中国料理の食材以外はほとんどすべてが一部の「輸入品」コーナーに陳列され、商品数は限られ、選択肢はなく、値段は高い。 「ああ～、今日はパスタが食べたい」と思っても普通の場所には売ってない。輸入商品の売っているお店にいかなければならない。ソースはトマトソースにしようかな、と思ってもそんなものは売ってない。売っていてもたかがトマト缶に２倍も３倍ものお金を出すなんてバカらしい。だから、ソースは「自分で作る」。 しかも、ブイヨンなんかも売ってないから、（いや、正確には売っていないことはないが、中国商品は買いたくない）１００％トマトから作るのだ。 一時が万事、こんな感じで洋食に関してはすべて自分で工夫しないと作れない。  衣類に関しても、世界の有名ブランドを売っている百貨店とセンスも質も悪く、むちゃくちゃ安い物を売っている店、またはブランドものを横流しで安く売っている店はあるが種類はほとんどないか、売れ残り、探してもない場合も多い。  例えば「H＆M」、「ユニクロ」みたいな安くて手ごろに変える店はない。 こんな感じだから中国人女性のファッションは世界の流行とはまったく関係ない独特のファッションだ。  寒くなったから、タイツが欲しい、と思って買いに行っても黒の普通のタイツすら百貨店に行かないと売っていない。おまけにそういうタイツは「お徳用パック」ではない。 北京には有名ブランドのコピーの店がたくさん入ったビルがあるが、ロゴが着いているだけで、質は悪いので、かえって無名ブランドがそれなりの価格で売っているもののほうが良い。 しかし、無名ブランドといっても・・・・・・・ こんな店だったら・・・・・ いや、こういうところにもしや掘り出し物が・・・・ と思うでしょ？  ところが、何が何だかわからないほど商品は洗濯モノのように山積み、値段も交渉なのでついてない。そのうち探し疲れて買う気が失せる。   こんな状況だから家具類もどこでも手軽に変えるばずがない。もっとも、今はホテルに住んでいるので家具は必要ないが、雑貨類など必要とあらば、なぜか北京にも「IKEA」があるので、そこに行く。 ここで不思議なのは、週末になると人でごった返すのに、レジは空いている。スウェーデンのストックホルムの「IKEA」は混んでいればレジにも長蛇の列ができる。 でも、なぜか北京のIKEAに長蛇の列ができているのを見たことがない。そうえいば・・・・・安い大型スーパーなどは人でごった返すのに百貨店のスーパーは空いている。  そうか、「IKEA」にくる北京の人は、大半は「ウィンドウ・ショッピング」なんだ。 週末の午後、「IKEA」がデートスポット、または暇だから見に行って、展示してあるソファに座って昼寝。これが北京スタイルなのだ。 そんなわけで、北京のショッピングはあまり楽しくない。   

  2007.11.20

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  中国料理とお茶

  中国料理は４つに分かれるが、その中でも北京料理はもともとその内陸性の土地柄ゆえにグルメな街とは言いがたい。代表的なものといえば「北京ダック」だが、そのほかに小麦粉を使ったまんじゅう系や「おやき」みたいなものもある。 食材的には日本で使われている麺類とか豆腐などもたくさんあるが味付けはちょっと違う。 基本的に、塩分、糖分、油分がいっぱいで、さらに中国産の商品は安全かどうかわからないのでどんな化学調味料が入っているかと思うと調理品は買いたくない。   でも、いつも不思議に思うのだが、あんなにクドい料理を食べているのに中国人はなぜ太らない？それでも最近は、ジャンクフードの広がりとともに北京には太った人が増えているらしいが、一般に、太っている人は少ない。 これはやはり「お茶」パワーなのだろうか。 中国人はお茶をよく飲む。みんな水筒にお茶を入れて持ち歩いている。ジャスミンや烏龍茶、緑茶が一般的だが、プーアール茶もある。 夫の知り合いが、北京に来て２０キロ太ったという人がいた。欧米人には紅茶は飲んでも、中国茶は飲む習慣がない。脂っこい料理ばかり食べてお茶を飲まないと太るのだ。やはり中国料理とお茶はセットなんだろうな。   ところで、この烏龍茶、なぜ「烏龍」というのか。それは、烏龍の葉を発酵させると葉の先がくるっと巻いて「龍」に似ているから、らしい。烏龍茶というと茶褐色のお茶を思い出すが、実は緑茶と同じ色をしたものがある。 高級なウーロン茶は、アロマ効果が高く飲むだけで癒される感じがする。  あと「花茶」というのもある。乾燥した花のつぼみが入っていて、お湯を入れると次第に開き、開くとともに花の成分がお茶となって出てくる、というもの。ハーブティーみたいな感じ。   

  2007.11.17

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  サソリの唐揚げと毛虫パン

  中国人は、「机以外なんでも食べる」・・・と、中国人のガイドさんが言っていた。 そのガイドさんによると今ではそんなに食べなくなったらしいが、昔は「せみ」なんか食べてましたよ、という。せ、せみ？ よいタンパク源になるらしい。  そういえば、北京の繁華街に「王府井」という通りがあるが、その通りを一歩入ると観光客で賑わっている細い通りがあって、そこにはスゴいものが売っている。見世物小屋じゃないが、串刺しのさそりがボソボソ動いている。これを希望に応じて揚げ物にしてくれるらしいが、見るのも恐ろしいがどんな味か想像するのはもっと恐ろしい。おまけに「タツノオトシゴ」も選べる。 そういえば、うちの夫は、会社の飲み会で、チキンに似た肉を食べたのだが、どうも様子が違うと思い、取れに言った隙に厨房を覗くと・・・・・・ 調理されていたのは・・・・・ カエル だったらしい。 おお～、寒い。  それから、近所のスーパーで面白いものを見つけた。 中国語はときに日本語と同じ漢字を使うのでなんとなく意味が分かるときもあるのだが、これはさっぱりわからない。  菓子パンコーナーにあるパンの名前が・・・・・「毛毛虫」！  日本でこんな名前をつけようものなら絶対売れない。 それにしてもいったいどこに「毛」があるのか。「虫」だって見当たらない。「毛」「毛」って何だ？ 商品名見て、買う気が失せる・・・・・       

  2007.11.15

• 並ばない中国人

  北京では毎月１日は、「列に並びましょう」という日らしい。「列に並ばなくてはいけません」ということを教えられて育った人にはそんなこと大人になって教えないといけないなんておかしな話に見えるが、北京では順番に並ばない人も多い。  でも、不思議なのが、すすんで老人に席を譲る善良市民のくせに順番は平気で抜かす。   先日も、こういうことがあった。 スウェーデンに休暇で帰ったときだが、北京に戻る途中、空港で免税手続きをしようと思い、そのコーナーに行ったとき、中国人と思われる女性二人が先に並んでいた。 私たちはそのあとに並び、順番が来るのを待った。 しばらくすると、後ろのほうからゾロゾロと同じ中国人の男性数人がやってきた。 嫌な予感は当たった。 彼らは持っていた書類をその前列の女性たちに渡したのだ。 そして自分たちは列の外で待っている。  あのな～ここはスウェーデンじゃ～！   おかげで、免税係りのお姉ちゃんはひとりということもあり、私たちの待ち時間はさらに長引いた。 するとその間に、あとからもうひとりヨーロッパ人男性がやってきた。私たちの前の中国人グループの書類にてこずっているのをみて、  もちろん・・・・思ったことは同じ。  そういえば、毎月１日が列の日になったとき、街頭インタビューで列に並ぶのをどう思うか、というのをやっていた。 列に並ぶことを大切なことと認識している人もいたが、中には 「そんなの私の勝手でしょ！」  と、言い放つ若い女性もいた。 誰か教育しろよ～。     

  2007.11.15

• 今どき、北京に住む憂鬱

  中国製品の安全性が世界問題となっている一方で、すでに来年の北京オリンピックまでもう１年を切っているという事実。 はっきり言って、ほんとに大丈夫なのかと思う。 外に出れば、濃厚な排気ガスで息苦しく、いたるところでカーーーーーーツ、ぺッ！のタン吐き通行人（路上にはタンがいっぱい）。 英語はほとんど通じず、売られている商品の安全性は全く不明。 先日、ホテルのコンシェルジュでこんなことがあった。だんなと私は、人と待ち合わせるためにホテルのコンシェルジュ付近に立っていた。すると、ある一人のガイコク人男性がそこのコンシェルジュの人に「○○××」に行きたいんだけど、どう行ったらいいか、というようなやり取りをしていた。 しばらくして、その男性はイライラし始めた様子だった。男性が行きたいといっている場所は、中国名のほかに英語名があってその英語名のほうを指しているのだが、コンシェルジュは一向にその場所が分からないのだ。 そして、その男性は、かなり怒り出し、声を荒げ始めた。 こりゃ、いかん！ 私は急いで、助けに入ろうとした。私はマンダリンはできないが、場所名は漢字式に紙に書けばわかることがあるので紙に書いてあげようと思った。 が、 私はその場所の中国名がうろ覚えだったため、正確に書けなかった（情けない）。 そうこうしているうちに、その男性は、携帯で友人か誰かに助けを求めはじめ、その場所を説明するようにコンシェルジュに携帯を渡した。 すると、コンシェルジュは、すぐに場所が分かったのだ。私もそのコンシェルジュが中国名を紙に書いたので「そこ、そこ」と指した。 こうしてその男性は行きたい場所の行き先を紙に書いてもらい、どうにか一件落着したのだが、その男性は私たちにお礼をいいながらも不満げな顔で、 「こんなことで大丈夫なのか？オリンピックもあるのに」  ともっともな事をおっしゃった。 いや、そうなんですよ、まさにその通りで・・・・・ と、喉まで出かかったが、 いや、ここではガイコク人はこうした洗礼を受けねばならないんです・・・ と言ったほうがよかったか迷ったが、とりあえず黙っておいた。 北京では、ガイコク人は、どこかに行くときホテルか誰かに行き先を書いてもらってタクシーの運転手に見せる、という方法が一般的である。 タクシーに乗ってから、あそこに行きたい、ここに行きたい、この路は違う、あの路は違う、は一切通じない。 そこで、タクシーも最近は英語のアナウンスを導入し始めるようになった。いいことじゃないの、と思ったのは束の間。 「ようこそ、北京タクシーへ」 というフレーズだけ。 全然意味がない。  はあ。今どき、北京に住む憂鬱はまだ続くのだった。   

  2007.11.14

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