カテゴリ:読書
第7回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作品。
著書の柚月裕子さんは1968年生まれ。山形県在住のフリーライター。 臨床心理士の佐久間美帆は、藤木司という知的障害者施設で暮らしていた 藤木司という20歳の青年のを担当することになる。 司は同じ施設で暮らしていた少女の自殺で深く心が傷ついていた。 やっと美帆に心を開いた司が告白した彼の秘密。 彼には声に色がついて見えるという。 嘘をついていたら赤。真実は白。悲しみは青・・・・ その特殊能力を誰も信じない。しかし、美帆は信じるようになり、 少女の自殺の裏に隠された真実を探ることになり… 「声に色がつく」すごく面白い発想だと思いました。 ただ、それをもう少しうまく使えば、事件の解明なんて屁の河童のはず。 とても読みやすいのですが、事件の真相がすぐに見えちゃうんです。 「すぐわかるじゃない。ないもたもたしてるわけ?」 なんて思いながら読むことになるわけです。 それに、一番いただけなかったのが犯人と美帆の攻防。 あの時点で襲われて拉致されるなんていうとんまな主人公が信じられない。 そのあとの反吐が出そうな出来事が小説をさらに貶めてしまった。 それが残念でした。 でも、将来、とても楽しめる小説を書いてくれるのではないかと 期待の持てる作家だと思いました。 ★★☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年05月04日 12時01分09秒
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