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珍獣は闊歩する!

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2020年01月13日
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フランス文学で有名な作品らしいので読みました!

登場人物
(ヴォケール館の人々)
・ウジェーヌ・ド・ラスティニャック 主人公。法学部の学生。4階に下宿。
・ゴリオ爺さん 元製麺業者の男やもめ。貯金を貯めてなんとか上流階級に嫁入りさせた2人の娘がいる。4階に住んで粗末な暮らしをしている。
・ミショノー嬢 独身で高齢の女性。4階にずっと住んでいる。
・ポワレ老人 年金暮らしの元公務員。おとなしい性格だが、正義感が強い。3階に住んでいる。
・ヴォートラン(ジャック・コラン)40歳くらいの筋肉質な男。口達者で周りに好かれる。3階に住んでいる。
・ヴォケール夫人 作品の舞台となるヴォケール館を切り盛りしている未亡人。2階に住んでいる。
・ヴィクトリーヌ・タイユフェール 20代くらいの貴族の女性。兄がいるため、貴族としての生活は出来ず、父親にも娘として認めてもらえず、気に病んでいる。2階に住んでいる。
・クチュール夫人 ヴィクトリーヌの親戚で、身の回りの世話をするために同じ部屋に住んでいる。
・ビアンション ラスティニャックの友人で医学生。ヴォケール館には住んでいないが食事を食べにくる。
・シルビィ 料理女。
・クリストフ ヴォケール館の下男。
(上流階級の人々)
・アナスタジー・ド・レストー伯爵夫人 ゴリオの長女。長身ではっきりした顔立ち。茶髪。
・マクシム伯爵 アナスタジーの不倫相手。金髪の巻き毛のイケメンでギャンブル狂。
・デルフィーヌ・ド・ニュッシンゲン男爵夫人 ゴリオの次女。金髪で小柄。銀行家の妻。お金大好きな姫ギャル。上昇志向が強く、ボーセアン伯爵夫人と関わり合いになりたいと思っている。
・ニュッシンゲン男爵 ユダヤ系ドイツ人の銀行家。ふてぶてしい性格をしている。
・マルシヤック夫人 ラスティニャックの伯母。
・ボーセアン伯爵夫人 ラスティニャックのいとこ。社交界の花形。
・アジュダ侯爵 ボーセアン伯爵夫人の愛人でポルトガル人。ボーセアン伯爵夫人を振る。
・ランジェ侯爵夫人 ボーセアン伯爵夫人の親友。

あらすじ
パリの下町、ヌーヴ・サント・ジュヌヴィエーヴ通りの小さな下宿屋、ヴォケール館に、ウジェーヌ・ド・ラスティニャックが田舎からやってきた。最初はパリ大学で一生懸命勉強して法学家になるつもりだったが、伯母がいい家柄だったこともあり、コネを使って成り上がろうとした。伯母に頼んで、ボーセアン伯爵夫人と連絡を取ってもらい、舞踏会に誘ってもらう。そこで出会ったのがアナスタジー・ド・レストー伯爵夫人で、人目見て惹かれてしまうが、彼女には愛人がいたし、ラスティニャックには彼女たちと平等に張り合う洋服も礼儀も持っていなかった。ラスティニャックはボーセアン伯爵夫人とランジェ侯爵夫人に社交界の常識について教えてもらい、ゴリオ爺さんと親しくなり、娘の情報を得た。田舎の家族に金を無心し、なんとか社交界で活動するための洋服代を工面する。ボーセアン伯爵夫人のすすめで、上昇志向の強いデルフィーヌなら落とせるのではないかと言われたので、演劇を観に行ったときにデルフィーヌを紹介してもらい、おべっかを使って気に入られようとした。デルフィーヌはその後に合った時は、ラスティニャックに100フランを渡して、「カジノで6000フランにしてこい」とムチャぶりをしたが、ラスティニャックは言うとおりにして、ルーレットで7000フランにして返したので大喜びされた。それをきっかけに2人の心の距離が縮まり、ゴリオ爺さんもラスティニャックに愛されて健康を取り戻していくデルフィーヌを見て喜び、1万2000フランを使って2人が住むマンションを買ってくれた。有頂天のラスティニャック。これで下宿屋とはおさらばだと思っていたところ、ゴリオの長女、レストー伯爵夫人がゴリオに泣きついて金の無心に来た。ギャンブル依存症の愛人が不渡り手形を出したというので、彼の名誉のために、建て替える金が欲しいというのである。ゴリオはもう貯金が残っていなかったので、ショックで脳溢血を起こし、病の床についた。ラスティニャックと友人のビアンションが看病するも、娘2人はそんなゴリオに全く興味を示さず、舞踏会に行ってしまった。娘2人は愛人に振られたばっかりのボーセアン伯爵夫人がどんな顔で社交界に出てくるのか気になってしょうがなかったのである。人の不幸は蜜の味。舞踏会の翌朝、さすがにラスティニャックはデルフィーヌに、父親の命が危ないから戻ってこいと説得したが、「あたし、風邪ひいたっぽいから寝てるわ」とあっさりと断り、ラスティニャックの恋もさめた。ゴリオ爺さんは息を引き取り、ラスティニャックとクリストフで埋葬を行った。社交界がどういうものなのか肌で感じたラスティニャックは、社交界と戦うべくニュッシンゲン家へ向かった。

はい。冒頭でボーセアン伯爵夫人がラスティニャックに教えたとおりになりました。愛したほうが負け、愛されたほうが勝つという社交界のルールそのままのことがこの物語で起こったのです。ゴリオ爺さんは娘2人を愛し過ぎました。そこをつけこまれたのです。しかしそんなゴリオ爺さんのことを尊敬してしまい、最後までその行動を改めるような進言ができなかったラスティニャック、ちょっと不甲斐ないですね。ラスティニャックが社交界の他人に対して一線を引いた態度をとれるようになったのは物語の直後だったんでしょうね。
ていうかゴリオ爺さん、お金の力で娘を幸せにしようとした結果、娘から「金蔓」としか見られなくなるの、自業自得だよね。もっと適当に趣味とか見つけられなかったんですかねぇ。
この物語は、一般人と社交界の人の世界が対照的に書かれており、その象徴的なエピソードとしては、ヴォートランの正体がばれる事件があります。ヴォートランは実は脱獄囚でした。そこで正義感を発揮してヴォートランを警察に引き渡したミショノー嬢は大金をゲットし、瞬く間に有閑貴族となりました。しかし、ヴォートランの日頃の気楽なふるまいを気に入っていた他の下宿屋メンバーはミショノー嬢を批判し、下宿屋を出て行ってしまいます。これとは逆に、社交界では失言1発でアウト。二度とお屋敷に呼ばれることはありません。ゴリオ爺さんは言っていいことと悪いことの区別がつかず、嫁入りした娘の屋敷で失態を犯し、レストー家、ニュッシンゲン家には二度と立ち入りできなくなりました。
この、バルザックの社交界の小説シリーズ「人間喜劇」は他にも続編があり、そこでラスティニャックは「あら皮」の準主役として出てくるそうです。ボーセアン伯爵夫人が主人公の「捨てられた女」という作品もあり、読めば読むほど作品の世界が広がっていくそうで、今後も楽しめそうです。





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最終更新日  2020年01月13日 23時11分42秒
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