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財政の崖について、
どうも、オバマ大統領は、「財政の崖」で追い込まれ、余裕がないようだ。
財政の崖のレームダック会期とは、11月の選挙後、当選した議員で構成される新議会が招集される1月までの消化期間のこと。
この会期において、法制化された内容を見ると、 失業保険は1年延長、 予算の強制削減措置は、2か月先送り、2013年予算にはほとんど影響しないような極めて小規模な赤字削減策が導入。 財政の崖の最終的な解決策では、予算の緊縮幅は、短期的には米国の経済成長にとってプラス要因になりますが、米国の財政問題の幅広い分野における不確実性は解消されていません。 中間層に対する減税やAMT、投資所得および不動産に係る税率に関しては恒久化され、将来の税負担がより明確になりました。 しかし、これらの措置を1年だけ延長する代わりに恒久化することにより生じる経済的影響は大きく、米議会予算局(CBO)は、現行法の下では、財政の崖の解決策によって今後10年間に政府債務は3.9兆ドル増加と試算。
先行きの不透明感。 3つの大きな問題が対処されることなく放置。 それらの問題とは、 (1)政府債務の上限を遅くとも3月までに引き上げなければならない問題、 (2)2か月しか先送りされていない予算の強制削減の問題、 (3)政府機関の閉鎖を回避するために3月27日までに解決すべき政府の資金繰り維持の問題
これらの影響は? 議論はなかなかしんどくなる、ということ。 議会では、11月の選挙の結果、下院では穏健派が減少して党派色が強まっている傾向。 さらに、2014年の上院予備選挙が激戦になると予想される中で、一部の上院議員は選挙前の妥協を以前にも増して回避する可能性があります。 現時点では、債務上限、予算の強制削減、および政府の資金繰りの維持の問題を巡る議論の方向性は国会議員にとっても未知ですが、政治的に辛うじて決着する展開か。批判や挑発的な発言が繰り返される挙句、平均以下の内容の妥協がギリギリの段階で成立すると予想されます。
2013年の財政緊縮幅が予想を下回ったことから、短期的に景気後退に陥る可能性は低下。 いったんは、財政の崖という時限爆弾が、債務上限という砂時計の画像に置き換わり、危機が遠ざかったように見えるようではありますが、政治的に対処されなければ時間の経過と共に危機が近づくことを注意喚起するようになる可能性が残ります。 市場のボラティリティは、徐々に上昇すると予想。
今後は? 政治家は引き続き、投資家に対して財政政策の先行きを明確に示すことはないでしょう。 実際、債務上限、予算の強制削減、および政府の資金繰りの維持の問題に議会が取り組むこの先2カ月間は、政治の不透明感が特に強まると予想。 市場にとっては不透明感が増し、ボラティリティは当面高止まりするでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.02.26 09:26:14
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