カテゴリ:異文化
近くの学校で授業を取っていたとき、話題が銃規制に及んだことがありました。
やはり、自己防衛のために必要という人たちがいたのですが、その人たちに、「誰かが銃を持って危害を加えようと近づいてきたときに、応戦しようとしても、しまってあった銃を持ち出して安全装置を外してるような暇はない」と言いました。 (日本のニュースで知りましたが、アメリカ人の40パーセントが銃を持っていることになるそうです。でも、持っていてもベッドルームのタンスの中などにしまってあって、ギャングとかでなかったら、持ち歩いている訳じゃありません。それから、この40パーセントという数字、そのまま受け取ることはできないと思います。どう考えても今まで出回った銃の数と人口との単純計算でしかあり得ない。) 「それに、家庭にある銃は防衛に使われることはほとんど無く、結局自分の家族を撃つ結末を迎える可能性が高いという統計を見たことがある。」 そう付け加えると、一人の女性が取り乱した調子で私に食い下がってきました。 「じゃあ、誰が私の家族を守ってくれるというの!」 こういうことで、銃規制が進まないんだな、とつくづく思い知らされました。 もうすでにたくさん出回っている銃、他者に対する不信感。 先週起こったバージニア州の大学での銃乱射事件をきっかけに、銃規制についてニュースでも取り上げられるようになりました。しかし、大規模かつ厳しい「刀狩り」でも行わない限り、銃規制はなりそうもありません。圧力団体に負けずに英断できる政治家がいるかどうかも疑問です。 全米ライフル協会のスローガン「悪いのは銃ではない、使う人が悪いのだ」を聞くと、鼻白む気がします。(思わず、「あんた、ばかぁ?」と言いたくなりますが、私が言うより前にだんな君が「ばか?」と口に出してます(^^;)) 日本でも物騒な話を聞くことは増えましたが、銃規制はかなりしっかりしていますし、このまま維持していって欲しいものです。銃だからこそ、人は簡単に死んでしまうのです。 そう、上で書いた銃規制の話し合いの時、「日本では、銃で死ぬ人は一年で20人以下(当時)」と言ったら、男の子が私に向き直り、大きく目をむいてこう言いました。 「うそだろう!!」 驚いた後、はっとして何とも言えない気持ちになりました。その子は、スーダンから難民としてアメリカに移住してきていたのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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