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シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

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2012年07月25日
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カテゴリ:神秘体験空間
 自然科学-医学研究において、病理学的な症状の真の要因への探求に参入していくことが不可欠に思われる。近代においては、本質的な根源から目を逸らし、表面で生じている事象だけに目を向ける傾向が益々盛んになってきた。

 そして、表面に拘泥し続けることに関連し、そもそも今日一般に通用している医学や病理学の大部分において、何らかの病気のタイプに関して読み聞きすれば、特定の細菌[Bazillus]やウイルスが、人体組織に感染し、病気を引き起こす、ということが教えられる。

 さて、この下等生物の人体への感染に対しては、単純な根拠から、容易に反論できる。この下等生物の人体への感染を示すことで、真の病因を示す必要もなくなる。これらの下等生物が様々な疾病に対して特殊な形態をとって現われるのも事実なので、この特殊な形態を指摘して、特定の病気の症状との関係を明示すれば、病因を説明できる。

 さて、純粋に表面的に全体を観察するだけでも、真の第一義的な病因から逸れる、という誤謬が露呈する。よく考えれば、病気の経過において、身体のどこかに多数の細菌(ウイルス)が現われたなら、どんな異物も、人体組織に病状を誘発するのと同じように、この多数の細菌(ウイルス)も病状を誘発し、様々な炎症を起こす、のは当然である。

 (細菌やウイルスが問題なのではなく、それらの繁殖に適する状態を与えた人体組織に問題がある。)

 さて、病因を、細菌(ウイルス)の働きに帰すなら、細菌(ウイルス)にしか注意を向けなくなるので、病気の真の原因から、注意を逸らすことになる。というのも、下等生物の繁殖に適した環境を、人体に発見するときは常に、この適した環境が、本質的で第一義的な原因により、人体に既に導き出されているからである。

 この第一義的な原因に一度注意を向けるべきである。そのためには、再度、霊的観察方法に遡る必要があり、既に失った方法だが、再度、注意を向ける必要がある。

 地球を覆う植物界、つまり地球の植生全体を改めて観察してみるとよい。

 地面から宇宙空間に向かって成長する地球の植生全体は、地面から宇宙空間に向かって成長するばかりか、宇宙の力によっても引っ張られる。

 つまり、以前既に述べたが、植物の生育環境全てにおいて、植物の内部へと作用する地球からの様々な力と同様に、宇宙の引力から、植物の成長の糧となる力が、もたらされることについて、はっきりと理解しておく必要がある。

 地球から植物のなかに作用する力と、地球外の宇宙から植物へと作用を及ぼす力との間には、絶え間ない相互作用が成立している。

 さて、宇宙から植物に作用する力は、実際に、周囲に常在しているはずだが、一体どこにあるのか?

 宇宙からの力が、完全に植物を捉えるなら、もしくは、惑星が、互いの力を抑制せずに、完全に植物を包み込むなら、植物は、茎から花や種子へと成長していく際に、動物になる傾向を持つようになる。

 すなわち、宇宙の力には、動物化の傾向が存在する。植物では、宇宙から作用する動物化の傾向に対抗し、地球からの植物化の傾向が作用し、植物の存在にとどまらせ、植物内部に鉱物化の傾向をもたせる力が作用する。

 つまり、植物とは本質的に、塩化の傾向、つまり植物のなかで鉱物を沈殿させ、鉱物化する硬化の傾向と、その逆の炎症を起こす傾向、つまり動物化の傾向との間で、中庸を保つ存在であることに注意すべきである。外的な自然のなかでは、常に中庸が保たれている。

 しかし、外界だけでなく、人体組織のなかにも、中庸が保たれ、内化され、縮小化されて、常在している。人体は、肺を持つことで、本物の小さな地球となっている。

 地上の植物においては、地球からの力は、植物のなかに入り込み、上(宇宙)に向かって作用しているが、その地上の力と同じように、肺からの作用は、人体組織では逆に、下に向かって作用する。人体内の肺の新陳代謝などの力に対抗する力全ては、宇宙(惑星)からの力と同じように、呼吸や心臓の働きを通じて、外(上)に向かって作用する(図参照)。

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 さて、人体組織には不可欠なことがある。人体組織から最終的に、心臓の働きのなかに集約される働きの全ては、最終的に、肺の内的な新陳代謝のなかに集約され、組織化される働きから、隔てられなければならない。

 上記の2つの活動の間に、互いに作用しないように、いわばエーテル的な横隔膜[Zwerchfell]、もしくはアストラル的な横隔膜があり、この2つの活動が互いに隔てられている。

 すると、次のような疑問が生じる。

 「このような横隔膜、『横隔膜』という言葉を使うのは、そのイメージを暗示したいからだが、このようなものが本当に存在し、外からの呼吸による活動とはまた別の形で、上部の頭部や喉や肺の活動と、下部の胸部や腹部の活動とが混ざり合うのを防いでいるのか?」

 実際、上記のような横隔膜は存在し、外的な呼吸リズムから、上部組織と下部組織を相互に調律している。





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Last updated  2012年07月25日 10時43分36秒
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