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テーマ:映画館で観た映画(8361)
カテゴリ:アジア映画(05・06)
墜落した米軍飛行士、はぐれものの北と南の兵士、彼らは導かれるように地獄絵の朝鮮戦争の世界から、戦争が始まったことも知らない山奥のトンマッコルへやってくる。宇宙を思わせる星々が彼らを迎え、久石譲の音楽が流れる。‥‥‥この時点でこの作品は宮崎アニメの骨換奪胎なのだと気がつく。『風の谷のナウシカ』の風の谷のようなトンマッコルで、異邦人が自分の姿を取り戻す物語である。しかし宮崎アニメがついに正面から描かなかった戦争を、ぎりぎりまでリアルに描いたという面で画期的である。ラストの丘の上での残酷で悲しい『美しさ』は必見。
監督 : パク・クァンヒョン 音楽 : 久石譲 出演 : チョン・ジェヨン 、 シン・ハギュン 、 カン・ヘジョン ハングル講座の先生から感想を聞かれたので『チェミイッソ(面白い)』といったら、『私は面白くなかったです。あんな村はありえない。滑稽無等ですね。』と意外な答え。韓国でもそういう意見はそうとう大きいらしい。しかし、私たちはファンタジーなんだから滑稽無等は当たり前、その中に真実があると見るのであるが、韓国の人たちにとってはお父さん、おじいさんが朝鮮戦争で大勢死んだわけだから、そんなふうには見れないのかもしれない。それほどにお隣の国の戦争の傷は深いのだということなのだろう。 「アメリカとともに戦争が出来る国へ」『美国(アメリカ)へ』『美しい国へ』の安倍内閣が今国会の最重要課題に推している教育基本法が11月10~14日の間に強行採決の危機にさらされている。ところがいまだに『なぜ教育基本法を変えなくてはならないのか』まともに答弁できていない。管理教育の締め付けがいじめや履修漏れを呼んだのに、基本法を変えるとそれがさらにひどくなることがまだ国民に浸透しきらないうちに拙速に採決に持ち込もうとしている。情勢と解説は2日の「教育基本法強行採決阻止へ今が頑張りどき」にも書いた。ぜひとも世論を盛り上げていきたい。 北の兵士がトンマッコルの村長さんに聞く。「あなたはいつもニコニコしているだけ。それでこの村民を見事に統率している。秘訣は何ですか。」村長さんはニコニコして答える。『たくさん食べさせているだけだよ』思うに、『平和の条件』の最重要課題だろう。管理教育などとは無縁の世界がここにある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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