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カテゴリ:食べ歩き
先日、寿司屋に行ったのである。
先客で医者の夫婦がカウンターに座っていたのだが、この二人がものすごくイヤーな雰囲気を漂わせていた。彼らの話を聞くともなしに聞いていると、なにせ自分たちが医者であることを周囲に知らしめたいらしく、病院内の出来事を大声で話している。彼らのイントネーションは名古屋弁を感じさせた。名古屋弁がどうだと言うことではなく彼らの話し方はどっちかと言えば明るい調子なのだが不思議なことにものすごく不快だ。 彼らの注文の仕方は「人が注文したのを欲しがる」というパターンだった。例えば私がアナゴを注文すると、夫の方が「あ、僕もアナゴ下さい」と手を挙げて言い、夫が「鯛握って下さい」と言うと、嫁が手を挙げて「私もー」と言い、嫁が「アジ握って下さい」と言えば夫が「僕もー」と、手を挙げて言うのである。そんでもって「食い散らかす」みたいな感じで注文しながら食っているのである。注文の仕方に節操がなく、美しくない。とにかく人が注文したモノを欲しがる。 夫の方は瓶入りの冷酒を飲んでいたのだが、最後の最後に、背中を丸めて瓶の底をトントン叩いて一滴でも絞りだそうとしていた。この仕草がまた卑しい。そんなことをするなら、瓶に口を付けて直接すすった方がどっちかと言えばマシだ。 そして夫は食ってる途中で「ヤバイ、金足りるかな。三万しか持ってきてない」とか言い出したのである。その言い方も、なにか値踏みをするような嫌らしい言い方に聞こえた。心配なら五万持ってくればいいじゃないか。 そのうち彼らは帰ってしまったのだが、不思議な雰囲気の連中であった。以前、「そばの食べ方がイヤだ」と言って、金持ちの令嬢に振られた医師がいたが、その令嬢の気持ちがよくわかる。別にその医師のそばの食べ方がイヤだったというだけではなく、その医師がモノを食ってる時の雰囲気がイヤだったのだろうと私は想像する。そばは、理由のごくひとつに過ぎなかったのだ。 ものすごく上品そうにしている人が、なにかを食べるときに手皿を使うのを見たときなんかも幻滅するんだよな~。 自分も箸をなめるクセがあるので、食べ方には気を付けないとなー。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.03.28 21:48:33
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