テーマ:この本がすごい!!(13)
カテゴリ:🔴 B 【本・読書・文学】【朗読】
今日も復刻日記。
民俗学の祖、柳田国男先生の全集を買ってあるのだが。 ~~~~~~~~~ 【柳田国男全集 全32巻 筑摩書房】 ---------------- 「酒について」という本がある。 キングスレー・エイミス(Kingsley Amis)という英国の作家のエッセイ集のような本である。 原題は 「On Drink」。 ずっと以前に一度読んだことがあるが、内容はほとんど覚えていない。 それにしてもあの本は今どこにあるんだろう? ・・・て、他人事のようだが、私がこういう言い方をしたのには実は訳がある。 それほど深い「訳」でもない。 (なお、この「酒について」は、私得意の200円古本として数日前に別の一冊を入手していて、現在はこれが私の手元にあるのだ。) ーーーー ◇ ーーーー 私はある事情で・・・、ハッキリ言うと財政的事情で、海外の二カ所に日本にまで持ち帰ることが出来なかった本を残してきたので、多分その中に入っていると思う。 もう読んでしまった本やそれほど貴重でもない本を選りすぐって、(こういう場合に「選りすぐって」などと言うだろうか?)、残してきたのならもうそれでいいのだが、そういう作業が出来なかったのだ。 だから「私にとって最上級の本」が沈没した海賊船の財宝のように、暗い地下室に沈んでいるはずである。 中でも一番悔しいのは「柳田国男全集 全32巻」(筑摩書房)。 そのあと文庫になった「ちくま文庫」版ではない。 固い箱に入った厚くて重い大型本で、これこそは海外でゆっくり読もうと引っ越し荷物に入れたのだが、こと志と異なり・・・、(言い訳をしなくてもいいはずなのだが)、ほとんど読めなかった。 帰国の時にはもう荷物が一杯でもこの巨大な?全集を郵便で送った日にはどれぐらいの金額がかかるか知れたものではない。 こんな悲しい事情で私はこの全集 「全32巻!」・・・くどいかな? ・・・とは、涙の別れをしなければならなかったのだ。 金銭に細かい私は今、ふと思い立ってアマゾンをのぞいて新本と古本の値段を調べてみた。 アマゾンで見るとこの筑摩書房版の32巻のうちほとんどは絶版。 しかしほんの少しは、数巻は新刊でも残っている。 巻によって値段が違うが、4000円台からなんと7000円台もする。 私はそんなに金を持ってたのかな~? 今昔の感があるが、若い頃は平気で金を使ってしまって、「アリとキリギリス」の見本のような男だから、勢いでこんな高価な新本を買ったのかも知れない・・・。 いや、よく考えてみるとちがった。 私は古本で求めたのだった。 六本木の交差点近くの古書店。 でも古本といっても美麗新同の本だから、やはり値段はけっこうしたはずだ。 文庫本になったちくま文庫の方を見てみると新本で1000円から1700円近く。 でも、これも絶版がとても多くて、筑摩書房版と事情は同じだ。 で、筑摩書房版の古本の方をアマゾンの中古市場で見てると、これもあまり出ていない。 たまにある巻は千円台の後半。 送料も含めて古本の一巻2000円として、32巻でなら単純計算で6万4千円である。 ただし・・・である。 全32巻揃いとなると価値が全然違う。 出物が見あたらない全巻揃いの私の場合なら、少なくとも10万円にはなるだろう。 しかし、これを海外から送り返すと・・・その国際郵送料も10万円近くするのでは無いだろうか? つらい! しかしいつかは全員(全巻)帰国させてやろう。 いや、なかなか、これで、私の海外資産!(おおげさなり)も馬鹿にはできないものだ。 私の好きな新発見だ。 日記を書いて来た副産物とも言えるかな? ―――― ◇ ―――― このへんで本題?にもどろう。 柳田国男はご存じの通り日本の民俗学の草分けで、しかも最大の巨人だ。 柳田国男に並ぶ民俗学者に「折口信夫」がいる。 「のぶお」では無くて「しのぶ」と呼ばれたのだ・・・。 ふざけるのは止そう。 折口信夫は柳田国男に比べると、やや古代研究および国文学サイドなのではないかと思う。 もちろん釈超空の名で知られる大歌人でもあるのだが。 手元に「折口信夫全集 第二巻 古代研究)民俗学篇1」(中公文庫)という文庫本があるが、私にはとても歯が立たない。 無理をして歯を立てては、歯が折れそうな程なのだ。 柳田国男の本は結構読めたのに、折口信夫のこの本は、どうしてこんなに難解なのだろう? 国文学と古代研究、それだけでもないが、それらの知識のしっかりした下敷きがないことには、前歯が全部無くなりそう・・・。 そうだ!南方熊楠全集なんかも読んでみようかな?(オイオイ!!) いや、これはまず大きな本屋で立ち読みをしてからだ・・・(と、正気に返る)。 ―――― ◇ ―――― ええと・・・、スタートは「酒について」という本だった。 私の日記はテーマがダッチロールする。 「トンボ採り 今日はどこまで行ったやら・・・」という「行ってこい!」状態になる。 まあいいや。 この本の訳者の林節雄氏の解説が実に興味深い。 エイミスの文学的・社会的立場を明晰に語ってくれている。 しめしめ、これを明日の日記のネタにしよう。 ―――― ◇ ―――― 意外でしょうが?私は酒も好きです。 ・・・って、好きどころかアル中に決まっているじゃないですか。 でも、今は飲んでいませんよ。 (たまたまだけれど・・・) 酒の話はまたじっくりすることにして、今晩はカクテルだけについて。 私は「ソルティー・ドッグ」や「マルガリータ」という「お塩系の」カクテルが好き。 共にカクテルグラスの縁に塩でスノウイング (snowing) するカクテルだ。 「ソルティー・ドッグ」とは昔の帆船時代の英国の帆船の甲板乗組員のことだそうだ。 なるほど汗だらけで肌に塩を吹きながら(犬のように)重労働をしている彼らの姿が目に浮かぶ。 「マルガリータ」は世紀のセクシー女優の一人、リタ・ヘイワースにちなんで命名されたという説がある。 リタは実はダンサー出身。 お父さんがスペイン出身のラテン・ダンサー。 若い頃、10代のころにメキシコのナイトクラブで、お父さんと親子で踊っていた彼女の魅力がよほどすごかったらしくて、彼女の本名 Margarita Carmen Cansino にちなんで命名されたという。 私は「マルガリータ」を飲むときには、リタ・ヘイワースのダンスシーンを思い出しながら(数秒でいい)味わうことにしている。 ―――― ◇ ―――― 私は私の「プロフィール」で、欲しいのは「大きな書架室」・・・なんて事を書いたが、な~に、本当は「ホームバー」が欲しい! さて、私のホームバーで、ビールでも(おや?!)飲んでこようかな。 ビールしかないはずだ。 貧しいホームバーである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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