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テーマ:二次創作小説(1032)
カテゴリ:「咎狗の血」小説
BLの苦手な方は読まないでください。 あくまで二次創作ですから苦情は受け付けません。 何卒お許しくださいませ。m(_ _)m 翌朝、アキラは建物があまり壊れていない人が住んでいる 地域に移動した。アキラはできるだけイグラを避けるように 人と目を合わせなかった。中立地帯のバーまでなんとか 無事に辿り着いたアキラは通信機と一緒に渡された金で 水を買って飲んだ。トシマではブタタグが金の代わりで、 イグラに負けた者から奪い取ったタグで人々が生活している。 イグラに参加した者に渡されるタグの数は全部で5枚。 トシマの水や食料の値は恐ろしく高く、タグだけで生活しようと 考えると、3日でブタタグを全部使いきってしまう計算になる。 貰った金もあっという間になくなってしまうだろう。イグラに 勝たなければ、飢え死にする。アキラが途方に暮れていると、 一人の男が声をかけてきた。 「見慣れない顔だな。一人か?」 無精ひげを生やした中年男は源泉と名乗った。情報屋を している彼はイグラには参加していないのだという。穏やかな 話し方をする源泉はトシマについて色々と説明してくれた。 北のホテルに行くと良いと言い残し、アキラを誘うでもなく 源泉は店を出て行った。トシマにも世話好きなおっさんって いるんだなとアキラは思った。アキラがのんびり水を飲んで いる間にもラインを買い求める客が何人もいた。濃度によって 値段は違うが、水数本の値段でドラッグが1本買えるのだ。 薬で強くなって、イグラに勝ちたいと考える気持ちも分からない でもない。アキラは中立地帯であるということに油断して、 ラインを買って飲んだばかりの男と目が合ってしまった。 「さっきから何見てやがる!」 男がアキラに絡んできた。 「喧嘩なら店の外でやれよ。」 バーの店員が叫んだ。男がアキラの腕を掴もうとした時、 突然男は苦しみ出した。ラインの不適合だった。男は口から 泡を吹いて倒れ、死んでしまった。 「濃度40%なんてこいつには無理だったんだ。だから、 30%にしとけって言ったのに・・・処刑人が来る前に お兄さんも店から逃げたほうがいい。」 バーの店員はアキラに言った。 (続く)
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最終更新日
2010年11月22日 09時48分54秒
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