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地球人スピリット・ジャーナル1.0

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2009年4月1日

地球人スピリット
・ジャーナル2.0


へ引越しました。

2007.03.12
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カテゴリ:アガルタ

地球人スピリット・ジャーナル2.0につづく



「尊師麻原は我が弟子にあらず」オウム・サリン事件の深層をえぐる 吉本隆明 + プロジェクト猪 1995/12 徳間書店

 
島田裕巳中沢新一と並んで麻原擁護の立場を取ったと見られる作家に、吉本隆明がいたなぁ、と思い出した。騒がれた当時から、あまりに現実とかけ離れた論調だったので、私はまったく頓着していなかったが、ここに来て、一応、どんな調子だったのか、調べておこうと思って、検索してみた。そしたら、この一冊がでてきた。

 「尊師麻原は我が弟子にあらず」って言われても、
ダンテス・ダイジ桐山靖雄でもあるまいし、誰も麻原が吉本の弟子だなんて思いもしないが、当時としては、あらゆるマスコミが面白おかしく書きたてたので、そのような誤報なりひっかけ記事なども横行していたのかもしれない。この本では、吉本の文章は、全文で300ページ中で40ページたらずだから、かならずしも彼一人の本ではない。プロジェクト猪というグループなどほかの7名が対談なり補記なりしている。

 いま、改めて吉本の文章を読んでみるのは、ある意味、フェアではないかもしれない。当時はまだ、地獄の釜のふたをあけたばかりの状況であっただろうし、世間の騒ぎ方も半端ではなかった。もちろん的をおおきくはずした「正義」感が大きく幅を利かせて闊歩しており、そのことを危惧した言論人たちが、積極的に加速する世間の「妄想」にブレーキをかけようとしていたこともわかる。

 その中において、吉本も、麻原集団そのものよりも、「一般社会」の危うさについて語っていたこともわかる。しかしながら、今、こうして短文ながら、吉本の言説を読んみても、私には滑稽に思えることが多々ある。「私はだまされていた」発言の島田は言うに及ばず、麻原たちの教則本にさえされたという中沢にしたところで、地下鉄サリン事件後は逃げ腰だった。もちろん、桐山ごときは、「知らぬ存ぜぬ」で逃げおおせたのである。

 その中にあって、地下鉄サリン事件後も、積極的に麻原を「麻原さん」と呼び、「良識派」を逆撫でした発言を繰り返した吉本の本質は、頑迷な固陋に過ぎなかったのか、あるいは、なにごとか再評価すべきものを内在しているのか、今の段階では、評価しかねる。少なくとも、この一冊ではなくて、この後、どのように吉本の発言が変化したのか、しなかったのかを確認すべきであろうと思う。

 麻原を擁護する人々の中には、麻原集団ほど神秘体験を克明に書いている人はいない、という論調も目立つ。吉本もその一人だが、しかし、いざ、宗教的修行や瞑想をした人間なら、多かれ少なかれ、身体的あるいは心理的「体験」は必ず、ある。なければおかしい。しかしながら、それを他言するか、公表するか、となると別次元になるのである。通常は「秘」してしまうのが普通だと思われる。麻原集団の「体験」談は、その体験談はともかくとして、宣伝効果を狙ったものがほとんどである。しかも確認のしようのないことばかりだ。

 文章などは何とでもなる。もちろん、吉本にようなプロ作家は、一字一字に「魂」を込めているかもしれないが、一般的な広告本など、ペテンそのものであることが当たり前のように横行している。少なくとも、私は、麻原集団の本を、そのまま鵜呑みにしたことは一回もない。空中浮遊の写真や「最終解脱」などという文言があること自体、すでに唾棄すべきと心得ていた。

 だから、やはり95年の事件直後という状況の中にあったとしても、吉本の言説は大きく的をはずしたものであったと判断せざるを得ない。当時は、まだ容疑も定かではなく、結審もしていなかった。しかし、2004年2月に麻原死刑判決がでて、それが確定している現在、吉本はどのように「言い訳」しているのか、聞いてみたいような気もする。

 百歩譲って、もし麻原たちが、いわゆるサリン製造や殺人行為、その他、犯罪を構成するような事実に一切かかわりを持っていなかったとして、麻原集団の「宗教」性は、「貴い」といえただろうか。確かにそのような論調はかなりある。歴史に「もしも」はないのであるが、もしも麻原集団が「無罪」だった場合、彼らの宗教性や精神性は、積極的に肯定的に評価されるべきものだったのか。

 私はNONを言いたい。三宝と言われる仏法僧、そのものにおいて、新しい時代の地球意識のブッタ、ダンマ、サンガ、は、あのようなものであってはならなかった筈だ。「最終解脱」したようなモノに「帰依」すること自体、おかしい。その信徒たちに「番号」をつけること自体、おかしい。「法人」をとることだけに狂奔したこと自体、おかしい。擬似国家的な組織論を作り上げたこと自体、おかしい。

 親鸞が好きだ、という吉本。往相と還相の、とらえ方の違いもある。なにも麻原憎しが昂じて吉本まで叩く必要もないようなものだが、やはり、自分の人生をどのように生きるのかを、真摯に考える時、何かを叩き台にして、自らの色合いを明瞭にすることも、時には必要となるだろうと思う。 





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Last updated  2009.03.31 13:07:47
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