共産党が提唱する国民連合政府が実現したときは、日米安保条約をどうするのか、自衛隊をどうするのか、共産党議員を入閣させるのかなど、様々な疑問に対し、志位委員長は10月25日の「しんぶん赤旗」の一問一答で次のように答えています;
国民連合政府で日米安保条約の扱いは?
「『凍結』という対応をとる」立場です。「戦争法廃止を前提として、これまでの条約と法律の枠内で対応する、現状からの改悪はやらない、政権として廃棄をめざす措置はとらないということです」
日本有事の際に自衛隊を出勤させる?
「戦争法を廃止した場合、今回の改悪前の自衛隊法となります。日本に対する急迫・不正の主権侵害など、必要に迫られた場合にはこの法律にもとづいて自衛隊を活用することは当然のことです」
日本有事の際の在日米軍の出勤は?
日米安保条約の枠内で対応します。「日米安保条約では、第5条で、日本に対する武力攻撃が発生した場合には(日米が)共同対処するということが述べられています。日本有事のさいは、連合政府としては、この条約にもとづいて対応することになります」
「共産党としては、国民多数の合意を得て日米安保条約を廃棄し、それに代えて日米友好条約を結ぶという綱領で掲げている大方針、大目標を一貫して追求します。しかし『国民連合政府』にそのための措置を求めることはしません」
連合政府で共産党は内閣に入るのか?
「閣内協力か閣外協力かという条件を最初から設定しているわけではありません」「その時点で最良の選択肢を取る」立場です。
政権を目指すタイムスケジュールは?
解散・総選挙を求めていきますが、そうならない場合は「来年の7月の参議院選挙がまず重要なたたかいになります」。32ある1人区で野党が相互に選挙協力を行い、勝利する構えでのぞみます。
参院選1人区の選挙協力の対応は?
選挙協力は相互的なものです。
▽他の野党候補を応援する
▽他の野党が応援してくれる
▽無所属の候補者を共同で推す
-形態が考えられます。
「相互の協力を本気になって追求してこそ、一番力が発揮されると思います」
2015年10月25日 「しんぶん赤旗」日曜版 4ページ「本気で日本変える」から引用
日頃から日米安保条約の廃止や自衛隊解散を基本政策とする共産党から、いきなり連立政権を組みましょうと言われれば、他の野党としては「いや、おたくのその基本方針では・・・」と二の足を踏むのは当然と思われますが、そこは「安倍政権の暴走を阻止するために協力が必要なのだから、こっちは日頃の政策を一時凍結します」という考えを、これから丁寧に説明して、他の野党や有権者の理解を得る努力が必要と思います。