読んでいるとおなかがすいてくる本。
特にドーナッツの描写は秀逸で、
買いに走りそうになった。
小川洋子のうまさ!
季節がひとめぐりするあいだに、
かおるの恋のゆくへは…。
淡くて、懐かしくて、哀しくて。
その移り変わりがなにげなくて美しい。
学生時代はそうやって季節に区切られていくのだ。
語り手かおるは、弟の不具や継母やの陰があり、
屈折しているのだろうか。
食べ物への異常な興味があり、心配になるが、
悲しくても、つらくても、
食欲があるって青春なのだよ。
二度とこない、ね。
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