安岡 正篤の一日一言(名言) 8月28日 人生の関所
禅家では関という一語をよく浴びせかける。
関とは字のとおり、関ということであり、
すなわち、引っかかり、行き詰まりであります。
人生は、しばしば出会わねばならぬ関所を
幾つも通り抜ける旅路であり、そこで一関、
二関はうまく抜けても、三関、四関となると、
往々にして、その関所を通ることができず、
挫折する、引き返すということになりがちです。
そこが関所だ!そこを通り抜けろ!
という意味でよく「関」ということを指示するのであります。
辛抱して、努力して関を何関か通りますと、
特に難解難透(なんかいなんとう)というようなことを
禅僧がよく申しますが、難しい、解き難い、通り難い、
すなわち、難解難透の関をいくつか通りますうちに、
ついに真の自由 ── 古い言葉で申しますと、
無礙(むげ)自在というような境地に到達して、
すなわち「無関に遊ぶ」こともできるようになります。
*安岡 正篤 おすすめの本(名言集):一日一言
六中観 [正篤 ]
忙中 閑有り。 苦中 楽有り。
死中 活有り。 壺中 天有り。
意中 人有り。 腹中 書有り。
甲寅正月 無以会同人 敬しんで呈す
亀井老契 座右
「私は平生窃(ひそ)かに此の観をなして、
如何なる場合も決して絶望したり、 仕事に負けたり、屈託したり、
精神的空虚に陥らないように心がけている。」と。
安岡 正篤(やすおか まさひろ)
1898年(明治31年)2月13日-1983年(昭和58年)12月13日)
陽明学者・思想家。
安岡には政界だけでなく、財界にも多くの心酔者がおり、
三菱グループ・近鉄グループ・住友グループ・東京電力など
多くの財界人をも指南していたとされる。
終戦時、昭和天皇自身によるラジオ放送の終戦の詔書発表(玉音放送)に加筆し
原稿を完成させたことから皇室からも厚い信頼を受けていた。
数々の伝説を残し、政界・財界・皇室までもが安岡を頼りにしていたことから
「昭和最大の黒幕」と評される。
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青年の大成 [ 安岡正篤 ]