ルドルフ・ジョセフ・ローレンツ・シュタイナー
内的霊的衝動の写しとしての美術史第1講 ドルナハ 1916年10月8日-XLII第42 ジョット-アルルでの出現記:キリスト教の歴史において重要な出来事「アルルでの聖フランシスコの出現(アルルでの出現)」は、アッシジの聖フランシスコの生涯のキリスト教の歴史において重要な出来事の一つを描いています。聖フランシスコの出現は、キリスト教の創始者であるイエス・キリストとの関連性があるか、若しくは聖フランシスコ自身の聖性に関連する出来事として捉えられています。具体的な出来事や歴史的背景については、キリスト教の教義や歴史に詳しい専門家により詳細な情報語られています。聖フランシスコは1181年(1182年とも)にイタリアのアッシジで生まれました。清貧と奉仕の生活を実践し、愛と瞑想の神秘家としても知られています。礼拝堂の左壁面と右壁面それぞれを囲むように描かれ、ジョットの描いた「小鳥の説法」という絵には、聖フランシスコが小鳥に説法を始める様子が描かれています。ジョットは1297年から1300年にかけてローマで活動しましたが、今日ではその記録はほとんど残っていません。1301年までにはフィレンツェに家を所有し、旅をしていない時はそこに戻って家族と暮らしていました。代表作には「聖フランチェスコの生涯」、「ユダの接吻」などがあり、それらの作品の特徴は、遠近法と写実的な人体表現です。中世における絵画表現は平面的なものが主流であり、ジョットの絵画表現は発明的でした。アッシジの聖フランシスコ(1181~1226)はローマ教会では聖人に列せられており、世界平和やエコロジーの守護聖人として今尚世界中で愛されています。フランシスコは裕福な織物商の家に生まれ、快楽を求め自由奔放な青春時代を過ごしました。騎士になりたいと望み、戦場に赴いたところ病気にかかり、夢の中でイエス・キリストに出会い、回心してイエスに従う決心、20歳のときには戦争で捕虜となり、獄中生活と大病を経験して回心します。托鉢をしながら悔改めを説き、1209年には修道会をつくり、私的財産の所有を否定して清貧主義に徹した伝道を行いました。フランシスコは、自然界の生きもの、あらゆる人々、病人や差別されている人々を大切にしました。小鳥に説教した逸話はそれを表し有名です。第42:ジオット-アルルでの出現 これもフランシスコの生涯からですが、フィレンツェのサンタ・ クローチェ教会のものです。ジオットはここでもう一度、私たちはすでにこれについての画像をふたつ見ました(フランシスコの生涯16,22)。ここでフランチェスコ伝説に回帰しました。フランシスコの生涯16,22