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テーマ:映画から何かがはじまる(570)
カテゴリ:作品レビュー(外国映画)
この映画はスピルバーグ作品の中では「シンドラーのリスト」
と同系列に扱われるが、必ずしも同じ系統の作品ではない。 「シンドラーのリスト」にはシンドラーというユダヤ人を虐殺 から救う正義の主人公とユダヤ人を虐殺するナチスという明確 な対立軸があった。 しかし、この「ミュンヘン」にはそのような明確な対立軸は ない。 更に、この映画には泣かせるシーンはない。サスペンスを盛り 上げるシーンはあるが、情緒的なシーンはない。 だから見ていてもカタルシスを得ることはできない。 そして、ここで投げられる課題に対して回答も示されない。 作家も観客も混迷の中で試行錯誤をしながら考えることを迫ら れる。 そのような回答を示されない作品には救いを感じることはでき ないし、さらにはそれゆえに失敗作というレッテルを貼られる こともありうる。 これはスピルバーグのフィルモグラフィーの中では「呪われた 作品」と位置づけられるかも知れない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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この映画、勿論イスラエルでは叩かれているそうですね・・・。
一方パレスチナ側に立つと、「所詮イスラエル寄り」と見えてしまうらしい。 立場を問わず物事を割り切ろうと思って観た場合、 どんな人も満足はさせられないのでしょう。 脚本のトニー・クシュナーは、エイズを扱った『エンジェルス イン アメリカ』、 戦火のアフガンをさまようイギリスの主婦を主役にした『ホームバディ/カブール』 等で知られる、第一線級の劇作家だとか。 『ミュンヘン』の割り切れなさ・やりきれなさは、 脚本の力に因るところが大きいと思います。 (2006年02月13日 23時19分26秒)
この映画を政治的な観点から批判した批評は、
ブログではたまにみかけますが、少数のようです。 政治的な批判を拒む力があるのかもしれません。 それにしてもこの映画は、シナリオとキャスティング によって大きな成功をおさめています。 トニー・クシュナーは、注目したいと思います。 (2006年02月16日 01時15分15秒)
こんにちは。
トラックバックありがとうございます。 >さらにはそれゆえに失敗作というレッテルを貼られることもありうる。 明確なメッセージは観客に委ねた...という事なんでしょうか。ただそれにしてもスピルバーグの力作である事には変わりない...本作はそんな印象を得ました。 (2006年02月16日 06時33分24秒)
はじめまして。
イスラエル国内でも、対パレスティナ如何にすべきかで対立があり、パレスティナ側も一枚岩ではない。 単純に、「善」「悪」に分類してスッキリしたかったら『水戸黄門』で良いと思うのですが、現在進行形の物語は中々そうは行きません。 『デッドマン・ウォーキング』の尼さんと、映画を観ている観客のように宙吊りになります。 それをよしとする者が、この映画からメッセージを受け取れると思います。 (2006年02月18日 11時43分21秒)
あー、なるほどぉー。私的には歴史的事実を演出と見せ方を工夫して見せていただいたっていう印象です。確かにおっしゃるとおりカタルシスなんて得られないし、かといって何か強いメッセージも感じませんでした。
よく作りこんだ力作だとは思いますが、映画的には『シンドラーのリスト』の方が全然好きですね。いやぁ、私はこんな課題を投げられてもピンとこないよというダメ日本人です汗汗。 (2006年02月21日 22時50分36秒) |
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