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テーマ:本のある暮らし(3192)
カテゴリ:本のある暮しあるいは村上春樹
ような出来事がここ数年おこり続けています。 特に若いこれからの人が起こす事件には、 マム自身が八つ裂きにされるような痛みと 哀しさを感じてやみません。 * 「海辺のカフカ」になれなかった少年たち * マムはこのごろ上記のような思いを強くします。 * 海辺のカフカはさらりと読めば、 暴力とセックスと不思議の物語です。 はじめて村上作品をお読みの方は 意味不明の展開や登場人物に 泡をふかれることと思います。 拒絶反応さえおこしかねない! 村上春樹さんにつきものの評価のわかれる 小説です。 が、 マムは村上さんの小説は「喪失と再生の物語」 だと思っています。 村上さんの作品の中にオウム真理教がおこした 地下鉄サリン事件に遭遇してしまったひとたちへの 聞き取りをまとめたものがあります。 「アンダーグラウンド」という本です。 これは非常に真摯で丁寧につくられたドキュメント です。このとき村上さんはオウム真理教と彼なりに 対峙したわけです。 そして益々、従来からの喪失、再生、再興を モチーフとした作品をうちだしていく ようになっていったのではと・・・思います。 海辺のカフカはそのような命題をもった作品の ひとつだと思います。 * 15才のカフカは誕生日に呪われた家をでます。 そして四国へひかれるように進みながら 子供と大人との現実の迷宮にさまよいこみ 壮絶な葛藤のなかで成長し再生へ息吹いていくわけです。 当然ながら、村上さんの不思議ワールドが展開、炸裂 していきます。 * 「これからの人」が目の前の現実に押しつぶされて とり返しのつかないことをしてしまう。 一番手っ取り早い手段を使って 時間をとめてしまう。 暴力的でありながら これほど非力なことはありません。 これほど哀しいことはありません。 ・・・・・ そのようなことをしては いけないのですよ。 * どうぞ「わかい人」、「タフ」になってください。 迷宮にまよいこんでも、時間をとめないでください。 トップの画像はdeco7さんのブログより カフカがさまよいこむ深い森を彷彿させたので 拝借しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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