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瀬戸キリスト教会牧師 西風の会代表 堀 俊明  精神障害2級 (躁鬱病,アルコール依存症)

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2007/04/30
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カテゴリ:教育
 「親学」、耳慣れない言葉が造られた背景には子育てができない親の存在があるのでしょう。母親は出産、育児を経験することにより母親になると言われますが、母子の間のコミュニケーションが母親を母親にし、子供を成長させるのです。
 現代の母親は団塊の世代の子供に当たりますが、核家族化が進み、曾祖母から祖母、母親へと繋がる子育てのノーハウが伝わっていないのでしょう。団塊の世代では仕事人間が当たり前でした。擬母子家庭で育った後遺症もあるでしょう。
 しかし、根本にあるのは戦後の民主主義教育が破綻した結果といえるでしょう。団塊の世代が教育を受けた教師は戦前の教育を受けたのにも拘わらず、価値観が正反対に違う教育をさせられました。民主主義、自由主義、基本的人権の根本思想を理解することなく、日教組のイデオロギー教育に従わせられたのです。
 定年を間近にして感じさせられるのは、日本の教育が日教組の共産主義イデオロギーに躍らさせらていたことです。 子供の時にたたき込まれた平等主義は個人の能力を高めることを悪とし、低きに合わすことを強要しました。
 まだ団塊の世代には戦前の教育を受けた使命感に溢れる教師がいました。教師を聖職だと信じ込んでいる教師もいたのですが、次の世代になると教師は労働者に成り下がり、教師は就職先がなかった「でも、しか先生」時代になりました。
 日教組は政治路線化が進み、共産主義革命を目指す前衛党の下部組織になりました。教師の使命は革命の闘士を育成することに変じてきたのです。革新首長の誕生が教育の左傾化を促進し、組合運動が本職の教師、組合専従が顕れました。
 団塊の世代は全共闘時代に爆発、炎上しましたが、学校教育が抱えている問題が表面化したのだと思います。今から振り返れば学校教育にノーを突きつけたのが全共闘運動でしたので、政治運動化、セクト化した時点で終了していたのです。
 私たちの子供達が親になりきれない症候群である背景には個人主義と利己主義が間違えられ、さらに結果平等が悪平等を生み出したことがあるのでしょう。非常識な親の暴力に学校が脅かされている原因もその当たりにあるのでしょう。
 例えば給食費の未納は経済的な問題から派生したのではなく、単なる親の我が儘に過ぎませんが、学校、行政が毅然とした態度にでられないのも戦後教育のトラウマがあるからです。子供よりも親にルールを教えなければ社会は異常です。
 学校教育がルールを守ることを教えなかった付けが次の世代に顕れてきているのです。体罰禁止が金科玉条になり、教師の躾、あるいは親の躾が悪者にされてきましたが、赤ちゃんや子供の躾には体罰が必要になる場合もあるからです。
 虐待と躾の違いは愛があるか、ないかの違いですが、虐待と躾を勘違いする親も増えてきました。両親、学校、地域社会から躾を受けたことのない親には躾が分からないのでしょうから、学校が親に変わり躾をすることも教育なのです。
 躾を受けたことのない親に躾を教える機会がないことが問題です。核家族化が進んできたので祖父母は余りあてになりませんが、団塊の世代がフリーになってくるので彼らをボランティアーとして活用するのも一つの方法でしょう。






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最終更新日  2007/04/30 07:40:20 PM
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