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カテゴリ:政治
小沢代表が党首討論に応じないから党首会談がもたれましたが、密室の中での会談で落としどころを探る政治は国民を愚弄しています。福田首相に大連合を持ちかけながら民主党内を纏められずに御破算にしたのが小沢氏だからです。
小沢氏は形だけは辞任を表明しましたが、結局代表の座に居座りました。彼の得意とする政界漂流術です。政党を渡り歩き、政党を造っては壊してきた彼の過去が示すとおり、右顧左眄が習い性となった政治屋を信頼できません。 ディベート、討論ができない政治家、口べたを自任する政治家は首相の器ではありません。アメリカの大統領選の結果を左右するのはテレビ討論だと言われますが、日本の政治も国民を前にした党首討論により雌雄を決すべきです。 国民の前では寡黙だが党員の前では多弁になる党首は信頼できません。密室政治、国対政治、利益調整型政治への回帰は時代の流れに逆行するからです。55年体制、自社対立時代への先祖返りは失われた10年の再現をもたらすからです。 小沢氏の政治スタイルは田中角栄仕込みです。田中氏はロッキード事件で表の世界から消え去りましたが、闇将軍として日本の政治を左右してきました。小沢氏も表舞台には彼の傀儡を出し、舞台裏で実権を握る政治を好みます。 日本の政治が停滞したのは国民に政治理念を訴えることのできる政治家がいなかったからです。小泉政治がポピュリズムとの批判を受けながらも圧倒的な支持を保ち得たのは、国民に直接語りかけられる言葉と弁論があったからです。 小沢代表からは国民に語りかける言葉が聞かれません。彼の語るのは政局だけです。政策は語りませんから、「小沢に総てを任せるために政権交代が必要である」だけです。小沢氏にフリーハンドを与えるのが選挙の目的だからです。 小泉首相は衆議院の2/3の議席を得ましたが、郵政改革を果たし終えたら首相の地位を禅譲しました。さらに政界も引退します。引き際が見事でした。政治家としてのライフワーク、郵政改革をなし終えたら矛を収めたからです。 小沢氏は小泉首相とは火と油のようです。小沢氏が権力の頂点を目指すのは権力欲を満たすためとしか思えません。政治家としてのライフワークが見えてこないからです。「民は之に由らしむべし、之を知らしむべからず」なのです。 愚かな国民は政治家に総てを委ねればよいのですし、政治のことはなにも知る必要もないからなのでしょう。時代錯誤の政治観が小沢執行部には生きているようです。政権奪取のために手段を選ばないのも国民が眼中にないからです。 麻生首相も旧世代の政治家ですから政治感覚は小沢氏とはそれほど違わないのでしょうが、国民を前にした政治を心がけているようです。党首討論を呼びかけているのは小沢氏ではなく首相の方だからです。与野党が逆転しています。 国民が一番望んでいるのは大統領選のように国会、テレビで党首討論をすることでしょう。ディベート、政治生命を賭けた真剣勝負の討論を何回かすれば政治は確実に変わります。日本の民主主義、議会政治が根本から変わります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008/11/19 08:49:40 PM
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