「ニューカレドニアに3万円でいけるよ」
18歳、その時の募集に私は、3%程度の警戒心しか持たず、飛びついた。他にもキャピキャピキャピー女学生4人程度も飛びついたようであった。説明を聞くと、それは、日本政府が主催する日本兵の遺骨収集であった。
私は、最近はそうでもないのだが、街の無防備君なのかどうか分からないが、すぐキャッチに声をかけられる(ちなみに海外ではすぐにポン引き、麻薬売人、物売りに声をかけられる)
ずっと前に、暇だったので、宗教団体についていった。どういう過程で、あなたみたいに、目がいっちゃうのか少し興味があったからだ。かといって、私も洗脳されるのは恐ろしいので、少しでも危険と察知したら逃げてしまおうと思った。
勿論、名前は、ナントカカントカセンターと自己啓発セミナーを装っていたが、私はそれが、○一○会ということは分かっていた。もう10年以上前で、途中の過程は忘れてしまったが、例の○田○子等で物議を醸し出した合同結婚式より前であったと思う。
そういえば、あれで話題になった○旨○原さんは、私の友人の勤務先(○和○券)と同僚で、何度か一緒に仕事をしたことがあるらしいが、東大卒であるが鼻持ちならないエリート意識はなく、とても気さくで優秀な営業成績を上げていたようである。友人は、あの事件で初めて、あの宗教団体に入っていることを知ったそうである。会社もびっくりして、顧客先を調査したところ、会員相手には商売はしてはおらず、一般顧客へ会員の勧誘もしていなかったことが分かったそうである。その後、マスコミが騒ぐので、首にならないところがこの人の優秀さゆえかも知れないが、内勤になったそうである。
話を戻すと、そこで何度も対応してくれた人が、いろいろ私を勝手に分析するのである。
その結果、いわれた事は、「あなたには、ひとつだけ問題があります。色情の気があります」
「はぁ。そんなものですか(覚えがない)」
「今までは、そうでしたが、あなたにもまだまだチャンスがありますよ」
「はぁ。そんなものですか(覚えがない)」
「ところで、世界を救う人がおられることをあなたは信じますか」
「(で、でた~、やっと本番や)ほぉ、そうですねいるかも知れませんね」
「誰と思いますか」
「(文○○ていうたらあかんやろな)やはりアメリカやロシアの政治家が救うとはいわずとも先頭を立つのでしょうかね(とジャブを打ってみる)」
「違いますねえ」
「(そりゃ違うやろな)あ、やっぱ、宗教でしょうかね。うーん、サティアサイババ!(とフックを打ってみる)」
「ははは。ではビデオをみてみましょうか」
「(出た!洗脳ビデオ!か)ハイ、見ます見ます」
そのビデオは大会場で、あるおっさんが公演しているのだが、内容がまったく要領を得ない。「私はこれで人生が変わりました」だの「私はこの方の教えで救われました」だの一向に具体的な名前がでてこない。そうこうするうちにビデオは終了。
私は、質問した。「いったい誰ですか」
「とにかくすごいです」それを連発するだけである。他の者を捕まえて聞いても同じ(目もいっている)胡散臭い。つまらなくなってきた。なぜはぐらかすのか、そういうマニュアルになっているみたいだ。
「2泊でのセミナーがあるのですが是非それに参加して下さい。素晴らしいですよ。人生変わります」
「(出た!洗脳セミナー!)すんません、金と時間がないから結構です。(というより価値がない)どんな内容のセミナーですか」
「それは、行けばすごいから分かります」
「ちっとも具体的でないのですね。何も分かりませんでした。じゃあ、もう1本何か講義のビデオ見せてください」
そうやって私はもう1本ビデオをみた。もしかしたら500円ぐらい払ったかも知れない。
もう忘れてしまったが、ざっと、触りの部分は、天使が人間以下に堕落した理由どうのこうの、ルシファーがどうのこうの、またもとの位置に引き上げるどうのこうの、ということであった。
見終わった後、また質問をしてみた。
「で、キリスト教の解釈というのでしょうか、これは誰が考えたり、講義したのですか?」
「それを知りたかったら2泊セミナーに参加することですよ」と言われた。
イッテシマッタ目が危なかった。いったいどこを見てるノデスカ?
私は、その会場を後にした。
その後、キャッチした子は私を勝手に友人と思い込んでいたようで、何度も連絡があった。(今考えたら住所電話教えていたんだなあ。危ないな)彼はいったい普段何をしているのだろうか?多分洗脳されてて、何も考えてなんかいないのだろうなと思った。
年賀状がきた。彼の住所はそのゼミナー会場であった。
もうこいつは駄目だな、と思った。
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