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こちらに引っ越してきた頃、プラットフォームで朝電車を待っていたら、大学時代の女性友達と偶然会った。大阪梅田に勤めているらしい。何年ぶりかで久し振りだなあ、ということであったが、何故かそれ以来見かけることはなくなった。簡潔に言うと避けられているのかも知れない。
1年ほどたって電話がかかってきた。近くのマンションを買おうと思うのだが、どうなんだろうという相談だった。多分、私がこの一帯の地主であることを薄々感じていたからかもしれない。
彼女は、関西空港勤務になり、車で毎日出勤しているために、電車勤務はなくなったとのことであった。
随分前に、満員電車に乗っていると、座っていた男がオイと小声で声をかけてきた。
高校時代の友達だった。「おお、ひさしぶりやなー、10ねんぶりぐらいかな」と言うと、彼は、それに答えず、「オマエ、チャック開いてるぞ」といった。
住んでいる駅を降りると、乗ってくるおっさんがいた。高校の同級生かつ同陸上部かつ同長距離の奴であった。名古屋に住んでいる何か思っていたのに、いつの間にか六甲アイランドに勤めているようであった。魚釣りが好きだからなんだろうか。背は150センチ少々で低いというのに、高校時代からおっさん顔であったが、相変わらず今度はホンマモンのおっさんになっていた。しかし、まだ背は伸びていなかった。電車の昇降すれ違いだけでこれだけの情報量を得たことは素晴らしい。
そんな訳で、今日は1日中書類をニラメッコして、今日だけではないが、ちょっと疲れてみたりなんかするのであった。