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カテゴリ:環境
15日は実質的にコペンハーゲン滞在最終日。当然、世界が固唾を飲んで注視するベラセンターに行きたいのだが、先日の数万人規模のデモ(警察発表5万、主催者発表10万)での900人拘束以来、各国首脳の来場を前にしていることもあり警備当局が非常にナーバスになっていて、NGO代表の入場制限をかけてきた。 世界から史上空前の3万5000人が押し寄せオブザーバー登録をして入場しているのだが、それを一気に今日は7000人に制限。明日は1000人、首脳級が入る明後日は90人にまで減らすという。400人に1人という宝くじ並みの確率というか、要するに各国1人ずつしか入らせないということだ。 我々COP15ネットワーク関西代表団に割り当てられたセカンダリーカード(二枚目の入場許可証)の枚数はたった10枚。「どうしても…」という希望者に申し出もらって人数を絞り込んでも、1枚のセカンダリーカードをリレーしながら交代で入るしかなくなったのだが、コジローは団長ということで今日午前中の10人に入れてもらえた。 8時にホテルを出、例によってベラセンターの二駅前で降りてメトロに乗ったのだがベラセンター駅は閉鎖されており、一駅だけ乗って下車。歩いて着いたベラセンターにはすでに長蛇の列ができており、1時間超待ってようやく中に入ることができた。入場制限がかけられたことやセカンダリーカードが必要ということを知らず、並ぶだけ並んで追い返される人たちも多く見かけた。 長蛇の列、1時間強で入れたのはラッキーな方だ COP15ネットワーク関西代表団は、今日11時半から半時間、ベラセンター内の通路でパフォーマンスをすることになっている。事前に届け出て認められたNGOが、同じ場所で順次、半時間ずつパフォーマンスを演ずるわけだが、他のNGOは着ぐるみや衣装に凝っているのだけれど、さて特にこれといって準備のない我々はどうするか。 着ぐるみの若者たちを前に押し立て全員白クマ帽子をかぶってスローガンを書いたバナーを見せるところまでは打ち合わせ済みだったが、これではどうにもパンチに欠ける…ということで、急遽、歌を歌うことに衆議一決。外人にアピールするには「スキヤキソング」で知られる「上を向いて歩こう」が一番いいということで、あわててネットで歌詞を検索し、一回のリハーサルで怪しげな合唱団が誕生、すぐに出番の時間となったので、2回目のリハーサルで歌いながら会場内を移動してパフォーマンスを始めた。 順番に半時間ずつのNGOパフォーマンス、さあ俺たちの出番だ! ところが、若者たちには歌詞もおぼろな歌が、やってみればなんと大受け。終始カメラの放列からフラッシュが途切れない賑わいとなり、外国メディアが次々にインタビューにくるわ、パフォーマンスをバックに記念写真を撮る連中が次々に訪れるわの騒ぎになった。歌の間に声を合わせて叫んだスローガンは「Legally Binding!」(拘束力ある合意を)、「Long Term Finance!」(長期的な資金供給を)、そして「Cut40%!」(2020年までに(先進国は)温暖化ガスを90年比40%減らせ)の三つだった。 結構受けたぞ…と、やった方は思っている。 これで、コペンハーゲンで予定していた活動は終わりだ。いよいよ各国の首相や大統領を迎え、地球温暖化を巡る交渉が史上最大の山場を迎えるのを目前にしながら、その最前線を立ち去るのは心残りだが、居残ったとしても先のような事情で入場はおろか、会場に近づけるかどうかすら覚束ない。今日、声が涸れるまで歌とシュプレヒコールで盛り上がり、汗だくになって訴える場を持たせてもらったことで、まあ自分としては納得だ。このツアーで意気投合できる仲間も増えたことだし、それを土産に和歌山に帰ろうと思う。 というわけで、COP15現地レポートはこれが最後。書き切れなかったこともたくさんありますが、それはまた追々書いていくとして、まずはこの巻の終わりとします。 …さあ、今からレストランへ行って打ち上げだあ~(^_^)v お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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