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環境・平和・山・世相 コジローのあれこれ風信帖

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2011年12月05日
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テーマ:ニュース(99488)
カテゴリ:環境

 12月5日、快晴。天気予報では寒くなる寒くなると繰り返し言うのだが、体感ではそうでもない。とはいえ、ようやく事務所から見える街路樹も色づいて、秋の深まりを感じる頃となった・・・って、そろそろ年の瀬という時分に秋を感じるのも変な話なのだが。それだけ地球温暖化はヒタヒタと進行しているということなのだろう。

 南アフリカのダーバンで開かれている国連気候変動枠組み条約第17回締約国会議いわゆるCOP17が今日から2週目に入る。毎年末に開かれるこの会議の会期は2週間で、前半は事務レベルの折衝に終始する。そして2週目の前半に折衝の到達点をあらかたまとめ、最後は各国閣僚級が乗り込んできて合意への政治決断をする展開となる。

 現地には日本の環境NGOからコジローの知り合いたちもいて、会議の様子を刻々レポートしてくれている。周知の通り、地球温暖化対策についての国際交渉において、目下の最大の焦点は、2012年末で期限が切れる京都議定書第一約束期間以後の温暖化ガス削減のスキームをどのように構築するかだ。本来は、コジローも参加した2009年末のCOP15(コペンハーゲン)でこの問題を決着させるはずだったのだがそれに失敗し、現地からの報告によれば、それから2年を経たいまこの瞬間に至っても合意の見通しは立っていない。

 会議前半の各国の主張というか立ち位置は、気候ネットワークの通信第2号の記事とさらに同通信後半部分で翻訳のうえ紹介しているECO(COP17に集結した世界のNGOで作る共同デスク)の論評に詳しい。簡単に言えば、もっとも深刻な危機に直面する島嶼国や低開発途上国は2012年末までの合意、つまり第一約束期間から切れ目のない第二約束期間の取り組みという、もっとも理にかなった主張を展開しており、多くの途上国がこれを基本的に支持している。一方、EUはそれは現実的に困難として15年までに世界が参加する枠組み合意を成立させ、できれば18年、遅くとも20年には発効させることを主張。これに世界が同意するなら、途上国が求める京都議定書約束期間の延長を受け入れるとしている。

 コジローがみるところ、島嶼国などの訴えは切実でこれが明らかに人類が取るべき立場ではあるのだが、最大の排出勢力である米中が同意しない今の状態では実現の可能性は限りなくゼロに近い。結局、EUの主張が落としどころになると思うのだが、米国に至っては20年になったらまあ一度考えてみようじゃないの(それまで10年は放置するというに等しい)というスタンスだ。人類の絶滅に至るほどの破局を避けるため、一刻を争う地球温暖化対策をあざ笑うまったく不真面目な主張でお話にならない。そうした状況を読んだのだろう、昨日、中国が20年以降から削減義務を負う枠組み作りの交渉に参加する意志がある旨の姿勢を明らかにした。

 中国の意図が、米国の不真面目に対するブーイングが高まるタイミングで機先を制し、これからの閣僚級会合をリードすることにあるのは明らかだ。このサプライズな中国の言明によって、COP17後半戦は、中国が途上国の主張を代表する形で、EUが代表する先進国と展開する応酬が焦点になるだろう。そうなれば、排除されたくない米国もそれなりの真面目なビジョンを掲げて交渉に参加せざるを得なくなるかも知れない。暗中模索だった交渉の前途に、わずかばかりではあるが光明が差してきたように思う。

 で、日本だが・・・ もうまったく存在感がないらしい。まあ、有効な対案を示さず京都議定書単純延長断固阻止しか言わないのだから、世界中の誰からも相手にされなくなるのは道理というものだ。これまで日本は、その日、最も後ろ向きの発言をした国に環境NGOが送る「化石賞」の常連国だったが、今回は1回も受賞していないという。まあ、化石賞は本来、それを贈ることで態度を改めてがんばって欲しいってメッセージなのだから、聞く耳を持たず態度を改める余地のない相手にあげても意味ないモンなあ・・・ まあ、日本国民としては恥ずかしい残念でもあるが、人類の未来のためにはそんなの小さなコトだ。世界の交渉は、こんな国は相手にせず、どんどん前に進んで欲しいと思う。

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最終更新日  2011年12月05日 22時34分35秒
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