上野・韻松亭 トワラーズOG会
(写真)幻想的な店の入り口実妹2人と一緒に姉妹3人で広島にてやっていたバトントワーリング。その広島バトン研究所のメンバーが出張上京するというので集まった。場所は妹が選んだ、上野公園内の「韻松亭」(いんしょうてい)。明治8年創業という由緒ある料亭だ。一時期は横山大観が所有していたこともあるという。妹に命じられ予約を入れたのは私。「そんな店高いんじゃないの」としぶしぶ一番安い鳥すきのコースを予約した。待ち合わせ場所から店までの間、妹に「今日はどういうコース?えっ、豆腐じゃないの?まさかこの暑さで鍋なんかじゃないよね」と言われ、ギョッとした。仕方ないじゃん、もう予約したんだし。玄関で記念写真など撮っていると、人がじゃんじゃん吸い込まれていく韻松亭。入り口で下足番さんに履き物を預けて奥の座敷に通されると、そこは都会の喧噪を忘れる異空間だった。先付けとして、手作り豆腐と茶碗蒸しが出た。ワインのような味のするおぼろ豆腐。熱々の茶碗蒸し。豆腐のコースではないが、これで一応ヘルシー&ロハスな彼女たちは満足モードに切り替わっていった。続いて、全員が初めて食べる鳥すき。お座敷係の女性がていねいに給仕してくれる。薄く切った大山地鶏を、クレソン、生麩、たまねぎ、生ゆばなどを一緒に炊いて溶いた生卵でいただく。白いご飯と一緒に食べたらおいしそうだ。さらに、赤味噌と生姜のつくね鍋、締めのぞうすい、デザート等々が出される。最後のお茶だって、煎茶が出たら、おかわりはそば茶という気の配りよう。何もしないのに自動的にサービス料など取られるのがホテルのティールームなどだが、この店はこんなにサービスしてくれるのにサービス料を取らない。日本各地はもとより、海外からのお客様が多いというのもうなずける。妹が職場(上野)の方に「今晩、インショウテイに行くんです」ともらしたそうだ。緊急な用事ができ、職場の方が妹の携帯に連絡してもバッテリー切れで連絡がつかなかった。そこで店に電話がかかってきた。「こちらのお部屋に○○様というお客様いらっしゃいますか」と。予約を入れた名前とは違う姓の客を座敷ごとに探して回るのは大変なことだったと思う。あとで聞くと、いくつもの個室がある中で、私たちの座敷に違いないと、一発であてたのだそうだ。そうでなければ、すべての部屋を確認して回ったはずだ。この店なら。おそるべし、韻松亭のサービス。プライバシーが守られる個室、茶室のにじり口、お手洗いのしつらえ、ライトアップされたお庭(つうか広大な上野公園)・・・何もかもがステキなお店。近いうちまた女性同士でいやされに行きたい。