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カテゴリ:体
錦織さんが話題である。 気になって過去の記録を調べたら、佐藤次郎さんという方がすごい記録を出していた。 http://www.jta-tennis.or.jp/players/ex/sato_jiro.html http://www.jta-tennis.or.jp/museum/photo/04.html http://www.waseda-tennis.com/topics/satoh_jiroh.html しかも移動中の船から飛び降りて死んでしまった。 フレッドペリーにも勝ったという伝説のテニスプレーヤーである。 今のような科学的なトレーニング方法や、錦織選手につきそうマイケル・チャンのようなメンターがいたのだろうか。 彼の周りにどんな方がいたのかも気になる。
森田信吾さんの「栄光なき天才たち」によると佐藤次郎さんは国の名誉を押し付けられた自殺のようだ。 ワールドカップという世界を舞台にする競技は、個人に対して強烈なプレッシャーをかぶせてくる。 サッカーやオリンピック競技で、国を背負った戦いが個人にものすごい重圧としてのしかかる。 日本を背負って戦う人にもっと心から応援しようと思う。
円谷幸吉といえば東京オリンピックの男子マラソン三位入賞で日本中を湧かせたヒーローでした。続くメキシコオリンピックでメダル獲得を大いに期待された果てに彼は自殺します。佐藤次郎も同様です。戦前のテニスプレイヤーで世界ランキング三位にまで登りながら、国の名誉を賭けた国別対抗戦・デビスカップに翻弄され、やはり自殺しました。二人の共通点は、いずれも婚約発表後に訪れる国による圧力でした。結婚より国の名誉を押しつけられた二人は自殺するほどまで追い込まれたわけです。たかがマラソン? たかがテニス? それは一つの才能もない凡人の言葉です。散々に他人の才能を食らい尽くして言いたい放題の国家という存在に対して不信感を抱かないほうがおかしい。今もなお行われるスポーツの世界大会で自国の活躍に熱狂するする人々の冷酷さを二人はすでに知っていました。川端康成に名文と称えられた円谷の遺書は、家族のみんなを思う気持ちに溢れたやさしい文章ですが、これを読んだ国家はなにを感じたのか? 人々はなにを感じたのか? 佐藤の自殺を聞いた酒場の男は羞恥なく酔った顔をさらして「あほやなあ、たかがテニスで」と言ってのけます。「そうや、たかがテニスや」と呟く佐藤の親友もまた徴兵されて戦死します。http://www.h2.dion.ne.jp/~hkm_yawa/kansou/eikounakitensaitati.html
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Last updated
2015.02.07 06:01:20
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