カテゴリ:シリーズ京歩き
先日の6月4日は、22回目の結婚記念日。 ここ数年は、結婚記念日の近い日に2人でどこかへと出掛けるようにしていて、 今年は、1日定期観光バスでの京都めぐりをしてきました。 嵯峨・嵐山歩きというコースで、その行程は、 大覚寺 天龍寺 嵐山自由散策(野宮神社) 仁和寺 龍安寺 です。 後半は、雨に降られたものの、ゆっくりと初夏の京都を満喫することが出来ました。 まずは、大覚寺です。 もともとは、嵯峨天皇の離宮だったものを寺に作り直したという由緒を持つ寺で、 空海が、ここで修法を行ったことが、その起源であるとされています。 皇族や貴族が住職を務める寺を門跡寺院といいますが、 大覚寺という寺は、真言宗の門跡寺院であります。 ここには、門跡寺院特有の宸殿という建物があります。 平安朝の寝殿造りを思わせる蔀戸の部屋が、なんとも趣きがありました。 それと、この寺のもうひとつの見どころは、寺院に隣接している大沢池。 嵯峨天皇が、遊興・鑑賞のために造らせたという人工の池で、 ここは又、日本最古の池庭園の跡であるとも云われています。 秋には、観月の宴が催されるという月の名所であり、 また、時代劇の撮影がよく行われている場所としても知られています。 続いてバスは、嵐山へ。 嵐山では、フリータイムということになっていて、 昼食を含めて2時間ちょっと時間があります。 天龍寺で解散して、暫しの自由散策です。 昼食の前に、まず、天龍寺を参拝しました。 天龍寺は、臨済宗の禅寺で、足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うために建立した寺であります。 この寺の建築費を集めるため、元との貿易まで始めたとされているほどに、 尊氏は、この建立に力を注いでいたようで、その交易船は「天龍寺船」と呼ばれています。 ただ、残念なことに天龍寺の伽藍は、往時の建物が全く残っていません。 それは、幕末、蛤御門の変の時に、ここが戦場となって焼けてしまったためで、 今ある堂宇のほとんどは、明治以降に再建されたものであります。 それでも、この天龍寺の見どころといえば、 何といっても、「曹源池庭園」と呼ばれている夢窓疎石作の名庭。 国の特別名勝にも指定されており、 この庭があることにより、天龍寺は世界遺産にも登録されています。 確かに名庭。 いつまで見ていても、飽きない庭ですね。 その後は、2人で、昼食に湯豆腐御膳を食べ、 その後、まだ時間があったので、嵯峨野の路を散策しました。 野宮(ののみや)神社です。 源氏物語の「賢木」の巻の舞台になったとされている古社で、 古代の鳥居の形式を、今に伝える黒木の鳥居が印象的です。 私は、普段、おみくじを引いたりはしないのですが、 この日は、珍しくおみくじを引いてみました。 すると、大吉♪ これは、いいことがあるのかな? 妻も、おみくじを引きましたが、 これもまた、大吉 ?? 、、、でも、とてもいいことが、きっとあるのではと期待してしまいますね。 自由散策が終わって、続いて次は、仁和寺です。 真言宗の門跡寺院ということで、 大覚寺と同じような位置づけの寺ということになりますが、 ただ、この寺は、宇多天皇が初代の住職になったということがあって、 門跡寺院の中でも、最高位の格式を持つ寺であるとされています。 仁和寺庭園。 中ほどに茶室・飛濤亭、奥には五重塔が見えます。 仁和寺では、ここの僧侶の方に、御殿の中を案内して頂きました。 国宝・仁和寺金堂です。 江戸初期に、京都御所の紫宸殿を移設して金堂としたもので、 現存する最古の紫宸殿の建物であるとされています。 この国宝・金堂があるということもあって、 この仁和寺も世界遺産に登録されています。 仁和寺では、もうひとつ、 御室桜と呼ばれる桜も有名です。 背丈が低く、目の高さで花が咲く遅咲きの桜で、 京都では、この桜が咲いたら春も終わりと言われているのだそうです。 一度、桜の時期に、訪ねてみたいですね。 そして、最後が龍安寺。 龍安寺も、世界遺産に登録されている寺院でありますが、 ここの見どころは、何といっても、世界的にも名高いという有名な石庭です。 大小15個の石が庭を形づくっているのですが、 その15個の石のうち、どこから見ても必ずひとつは見えない石があって、 15個すべては見えないようになっているとか。 そこで、見る位置を色々と変えて、石の数を数えてみました。 確かに、14個しか見えません。 それでも、実際には、全ての石が見える場所が、1か所だけあるのだそうです。 もうひとつ、この龍安寺で有名なものが、知足の蹲踞(つくばい)。 水戸黄門として知られている徳川光圀が、この龍安寺に寄進したものなのだそうです。 吾唯知足 石の中央の四角い部分を、漢字の口に見立てて、 上下左右に、口のつく漢字四文字が刻まれています。 吾唯知足(われ、ただ足るを知る) 何事も不満に思わず、満足する心を持ちなさい。 というような意味ですね。 雨の龍安寺は、しっとりとして、何とも言えぬ風情がありました。 思えば、普段、苦労をかけている妻に対しても、 少しは、奥様孝行が出来たでしょうか。 仕事や日々の暮らしの中でも、 辛いことというのも、確かに多いですが、 それでも、今の境遇というのは、とても恵まれている、、、。 知足のつくばい、ではないですが、 満足できる今の境遇に感謝しなくてはいけないと、 そんなことも、この寺めぐりの中で、改めて感じたりしました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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