映画「BABEL」 ネタバレ注意!
金曜の朝一のロードショーは、1000円という映画館があり、ちょっと気になっていたこの映画を、見て来ました。最近、ストレスが溜まっていたし、自分の事やりたくて行ったんだけど、選択を間違えちゃったわ~。ざっと知ってたんだけど、こんな映画とは・・・。消して、解決する事のない重いテーマです。オムニバス形式なのかな?と思ったけど、違いました。ちゃんと話は繋がっていました。でも、事件は繋がっているんだけど、それぞれの人間の抱えている問題が、繋がっているわけではない。国や人種、習慣や言語、貧富の差や思想等は、全く違うのだけど、そこに「癒される愛があるのか!?」という点で、「ない!」と言う事で繋がっているのかも知れない。永遠に追い求めて、得る事ができない。でも、追い求めるメビウスの輪なのだ。主演は、アメリカ人夫婦を演じた、ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット。メキシコ人の叔母と甥を演じた、アドリアナ・バラザ、ガエル・ガルシア・ベルナル。日本人親子を演じた、役所広司、菊地凛子。私、ブラピは久しぶり。随分、歳をとったな~。でも、一時イヤだったブラピもいいかな~って思えた。圧倒的にブラピが存在感を出すのかな?と思っていたら、やっぱり、菊池凛子なのだ。「この役は私にしかできない」と言っているけど、まさにそうです。恐れ入りました。それと、全く知らない人だったけど、メキシコ人ベビーシッター役のアドリアナ・バラザも良かった。菊池凛子演じる、チエコの衝撃シーンが話題になっていたけど、それ程でもないよ。上手に隠してます。それに、本人がお色気ムンムンではないし、色気あるかな~?そう思いました。私は、日本人なので、アメリカ人夫婦が、離婚の危機を乗り越える為に、子供をベビーシッターに子供を預け、モロッコに旅行に行くことも、南アメリカに住む人が、どれだけ差別を受けて来たかという事も、アフリカのテロの実態や、貧しさの度合い、銃の位置は、あまり理解できる物ではありませんでした。映画を見て、「そうだったんだ~、そうなんだ~」というぐらい、他所の事。でも、やはり日本の事は違う。明らかな嫌悪感と、危機感。「なんだ!?日本が一番危ない国やん!」と思いました。チエコのような少女・少年は、現実に沢山いるのです。日本は、安全な国なんかじゃない!そう、強く思いました。親として、本当に怖かった。それにしても、チエコが刑事に渡した手紙・・・。あれには、何て書いてあったんだろう?刑事をいっぺんで、切なく、やるせない気持ちにさせた手紙。気になるな~・・・。まさか・・・、ね~・・・。それで、チエコの母は!?・・・・・・。バベルの塔は、絶対に、チエコとヤスジロウの住む、タワーマンションだな~。一番、病んでいる国に建っているんだな~。もしかしたら、そこに住む人々一人一人の心の中にも、バベルの塔が存在するのかも・・・。なかなか、いろいろ考えさせられる映画だったけど、アメリカ映画だから、アメリカ人の奥さんが助かって、その子供たちも無事なんだろうな~と、予想できた事が残念だった。見終わった後、無性に家に帰りたくて、早く、息子に会いたくなった、そんな映画でした。