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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2008年12月04日
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カテゴリ:クラシック音楽




 アンナ・ネトレプコの「Souveniers」(邦題 口づけ)と題されたソロ・アルバムの最新作です。
 
オペレッタなどの楽しい作品を集めたアルバムで、気楽に楽しめるアルバムに仕上がっています。

前作はデュオ作品で、私はまだ買っていません。
その前のソロアルバムが予想を上回る傑作でしたので、今回も期待していました。

 結論から行くと、スラブ系やドイツものはいいのですが、ラテン系の作品に声質がフィットしていなくて違和感を覚えました。
 
これは彼女のせいではなく、暗めの声質がラテン系歌手とは異なるため、どすの利いた感じになりがちだからだと思います。

ただ、どの曲も水準が高いので、選曲にひと工夫あるとさらに良かったと思います。

 全体的にみて、このアルバムでは、リズミカルで軽快な曲よりは、ゆったりとした曲のほうがあっていると思います。
 
軽快な曲では、声質が邪魔をして鈍重な感じを受けてしまいます。

 真っ先に気に入ったのは、R.シュトラウスの「チェチーリエ」。その透明感のある歌唱は心に響きました。
 
 続いては、リムスキー=コルサコフの歌曲「薔薇に魅せられた夜うぐいすは」。
 
抒情的な歌曲ですが、特に中間部の旋律の美しさにしびれます。

夜うぐいすですから高音が多用されますが、全く無理のない歌唱で、後半部はどこまでも高く舞い上がっていくようです。

オーケストレーションは薄いですが、木管のソロを多用したデリケートな響きでとてもいい感じです。

これを聞いていて、映画の伴奏に使えるなと勝手に決め付けてしまいました。

 アルゼンチンの作曲家グァスタビーノ(1912-2000)の憧れと温もりに満ちた「ばらと柳」の切ない旋律にもしびれます。
 
サビの情熱的な高揚も素晴らしいです。

 私の好きなホイベルガーの喜歌劇「オペラ舞踏会」のナンバー「別室へ行きましょう」はピョートル・ベッツァーラとのニ重唱。
 
じっくりと腰を割ったテンポで、ウイーン情緒満点です。

ルバートのかけ方もつぼにはまっていて実にすばらしい出来です。
 
 アーン作曲のこれも有名な「恋する乙女 」はフランス歌曲ですが、違和感は少ないです。
 
 メサジェ作曲のオペラ『フォルトウニオ』から「私がまだ子供だった頃」。
 
初めて耳にした曲ですが、抒情的ですっかり気に入ってしまいました。

 ドヴォルザークの有名な「わが母の教え給いし歌」。これも新鮮な歌唱で清々しかったと思います。
 
 ヒメネスの「毒グモは、とても悪い虫」は軽快な曲ですが、この曲では結構いい感じです。ただし、もう少しユーモアのある表現があれば申し分ないと思います。

 エマニュエル・ヴィヨーム指揮のプラハ・フィルの伴奏はその中欧的な温かみのある音色が歌伴にとても合っていたと思います。

 ということで、一部不満なところもありますが、気楽に聞けるソプラノの歌曲集として、是非お聞きいただければと思います。
Anna Netrebko:Souvenirs(DGG 477 7639)

1.カールマン:『チャールダーシュの女王』から「ハイア、、山々のふところが」
2.ホイベルガー:『オペラ舞踏会』から「別室へ行きましょう」
3.レハール:『ジュディッタ』から「熱き口づけを」
4.G.シャルパンティエ:『ルイーズ』から「その日から」
5.オッフェンバック:『ホフマン物語』から「舟歌」
6.R.シュトラウス:ツェツィーリエop27-2
7.グリーグ:ソルヴェイグの歌
8.メサジェ:『フォルトウニオ』から「私がまだ子供だった頃」
9.ドヴォルザーク:我が母の教え給いし歌
10.R.シュトラウス:子守唄 op.41-1
11.R=コルサコフ:高嶺に吹く風もなく op.43-2
12.R=コルサコフ:ばらのとりこになったナイチンゲール op.2-2
13.ユダヤ民謡:ゆっくりおやすみ、私の可愛い小鳥
14.A.L.ウェバー:レクイエムから「ピエ・イエズス」
15.アーン:「恋する乙女」}
16.グァスタビーノ:ばらと柳
17.ヒメーネス:『テンプラニカ』から「毒グモは、ても悪い虫」
18.アルディーティー:口づけ

 アンナ・ネトレプコ(ソプラノ)
 エレナ・ガランチャ(メゾ・ソプラノ)
 ピョートル・ベッツァーラ(テノール)
 アンドリュー・スウェイト(ボーイソプラノ)
 プラハ・フィルハーモニー合唱団
 プラハ・フィルハーモニー管弦楽団
 エマニュエル・ヴィヨーム(指揮)


 





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Last updated  2008年12月04日 16時54分10秒
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