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bunakishike
折に触れて聞いた音楽の感想をだらだらと書いています。
音源は主に海外サイトからダウンロードしたハイレゾで、その他観たコンサートや映画などの感想を綴っています。
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元気フェスティヴァルという花巻市主催の催しものが土曜日開催されました。
目玉は花巻東の硬式野球部監督佐々木洋氏の講演会でした。
演題は野球を通して学ぶ「考え方」と「取り組み」といういささか硬いものでした。
個人的には、どのようにしてあのようにすばらしい選手たちを育てのかとても興味があったのですが、監督が気を利かせて、一般の方向けに「岩手が目指した日本一」という演題に変更されました。
お話は、監督が大学を卒業するころから、今年の夏の甲子園ベスト4までの道のりを辿るもので、インサイド・ストーリーとして大変興味深い内容でした。
始めは、いろいろなところでの歓迎ぶりを紹介してくれました。
選抜の帰りの出来事です。
仙台空港で飛行機を降りて、バスで花巻まで向かう時、高速の入り口で、横断幕を作っていてくれたり、電光掲示場でおめでとうと表示したり、宮城県なのにその歓迎ぶりは驚くべきものです。
出迎えの人たちの人数も紹介していました。
春の清峰では600人、中京は駅に迎えに行ったのが100人~300人、日本文理が1200人なのに、ベスト4の東が1600人だったそうです。
このようなことで、郷土をさらに強く意識したようです。
夏の県予選で勝ったので、甲子園に行くときにユニフォームに岩手県の県章をつけたいと高野連に直談判したそうですが、即却下だったとか。
苫小牧東は袖のところに北海道のマークを付けていたのにとぼやいていました。
そういうことが続いて、秋の東北大会で準優勝した盛大付属高校の監督さんに、準決勝の時ぜひ優勝してほしいとメールを送ったそうです。
佐々木監督は、松田優作(本名です)コーチとともに8年前から日本一を目指したそうです。
そして、「花巻」と呼ばれるのが一番うれしいとも語っています。
マスコミの攻勢はすごかったらしいのですが、岩手県のマスコミの方々とは仕事抜きでの触れ合いもあったようです。
春の選抜が決まった時に、雪がいっぱいで練習もままならないときに取材に来ていたIATの山田アナウンサーやテレビ岩手の藤村アナウンサーが雪かきを手伝ってくれたり、甲子園でも涙を流しながらインタビューしていたことが、とても印象に残ったそうです。
■ファンレター
雄星君を除けば、佐藤涼平君には子供が、柏葉君、猿川君には女性からのファンレターがたくさん来たそうです。
川村君、横倉君、そして監督には全く来なかったそうです。
中には「田舎者、早く帰れ」とか「眉毛」について書かれているものもあったそうですが、これを見て監督は田舎者の恐ろしさ!?を見せてやると逆に発奮したようです。
ちなみに、「眉毛」は高野連から「いじってはいけない」という通達が来ているそうですが、守っているのは花巻東くらいなものかもしれません。
■抱腹絶倒 ガッツポーズの規定
春の選抜で問題になった菊池君のガッツポーズは、その後の高野連の通達で肩から上にあげなければいいことになったようです?
そのためか、夏の菊池君のガッツポーズもそれに従っていた?そうです。
■強豪県と岩手県との違い
佐々木監督は大学時代(国士舘)、仲間とは全然会話が成立しませんでした。
それは、仲間は名門と言われる高校から来ていて、野球での知識レベルが全然違ったためでした。
そのため、教わったことがたくさんあったそうです。
そのころから、岩手県と関東の強豪チームの違いについて考えていたそうです。
佐々木監督は指導者を目指していて、就職する時に野球部の監督に相談したら、激戦区の神奈川県に行けというアドバイスをもらいました。
それで、大学の先輩である水谷氏が監督をしている横浜隼人高校に就職しました。
あるとき、シニアリーグの試合を見に行きました。
そのとき投げていたのはあの松坂大輔で140kmは出していて、岩手県の高校野球でいえばベスト4のレベルだそうです。
その時の印象から、監督は、「岩手と関東の違いは選手個人のレベルの違いだ」と思いました。
ところが、帰ってきて宮古で行われた大会を見に行ったとき、素晴らしい素質の選手がいることに気が付きました。
そこから、選手の能力は同じで、違うのは指導者の力量だということに気がついたのです。
いいわけは人をだめにします。
最初のうちは岩手県だから、東北だから駄目だと言っていました
そのうち、苫小牧高校が優勝してしまいました。
そうすると、もう言い訳はできません。
そこから、岩手県出身者だけで勝とうと思うようになりました。
■苦かった初出場の味
佐々木監督が甲子園に初出場したのは、28歳の時です。
昨年大学選手権で準優勝した富士大学のキャプテン夏井君がいたときです。
その当時、抽選会で岩手県のチームを当てた対戦相手はガッツポーズをしていたそうです。
それはこれで勝ったと思っていたからです。
その時の花巻東は鹿児島の樟南高校と対戦しましたが、予想通り13-4で敗れました。
今年の夏の甲子園では樟南高校が出場していたので何とか、昔のリベンジをしたと思ったのですが、できませんでした。
■規制が激しい甲子園の試合
放送時間の関係で、試合時間は2時間で終わらなければなりません。
そのため、アップからして狭い部屋でやらされて、時間がくるといきなりグラウンドに連れ出されます。
それから、ペットボトルの置き方はどうの、タオルの掛け方はどうのこうのといろいろ細かいことが指示されるそうです。
それに、テレビを見た方からのクレームも細かいそうです。
そのため、最初出場した時は、甲子園経験のある方に電話しまくって情報を収集したそうですが、結局そういうことにばかり気を取られて、結果は先の通り惨敗でした。
■秋の東北大会敗退で泣いた
昨年の秋季東北大会は下沖投手を擁する光星学院に敗れ、甲子園出場の目はなくなったために、選手たちは泣いたそうです。
関係者はこの大会で泣いている選手を始めてみたとびっくりしていたそうです。
それだけ思い入れが強かったのだと思います。
ところが、帰ってから部長が選抜の提出資料を準備していたそうです。
やはり、選らばれる予感がしたのでしょうか。
■選抜の試合について
鵡川戦では相手の監督の不用意な発言に、岩手県のマスコミが怒ったそうです。
ところが、試合を前にみんな高熱を出して、せめて雄星君だけはかからないように、宿舎を下の階に移したそうですが、2日前に高熱を出していしまいました。
幸いなことに雨で順延になりました。
病み上がりで力が入らななかったために、好投したということです。
南陽工業戦は一番ドキドキした試合だったそうです。
というのも、PLが来るものと思っていたからです。
花巻東のブロックは決勝までが3連戦のため、ピッチャーをどうするかとても悩みました。
結局は優勝するために、負けたときの批判覚悟で猿川君を先発させました。
5回まで負けていたのですが、6回から2試合目のつもりで臨んだら、猿川君がホームランを打ちました。
それまで、雄星君のガッツポーズに何かと批判があったので、わざわざベンチの階段を下りて、しっかりガッツポーズを監督がしたそうです。(爆)
決勝戦は、自分のミスで負けたといいます。
公式戦では決して怒らないにようにしていたのが、キャッチャーフライで走らなかったことについて怒ってしまいました。
結果的に選手が委縮してしまったことを反省していました。
■花巻東のモットー
全力疾走、カバーリング、元気これが花巻東のモットーです。
それは能力がなくてもできることを精一杯やり遂げるという精神からです。
■選手権について
日大長崎戦は相手投手のバント守備が下手なことを察知して、バントは少し強めに打ってピッチャーに取らせるようにしたことが功を奏したといいます。
横浜隼人高校戦。
試合前から、柏葉がちらちらと監督を見ていた。
そして柏葉がホームランを打って、ダイヤモンドを走りながら、あたかも「みたか」みたいない感じで、監督を指差したそうです。
もともとこの選手はお調子ものだそうです。
山田で勝った東北高校戦。
山田君は一般入試で入った選手で、泣き虫なそうです。
春の決勝戦では3盗をしろというサインを出したのですが、なかなか盗塁しない。
最後に、盗塁しましたがアウトになりました。
花巻東では、盗塁が無理な時はとまれというルールがあるそうですが、このときはとまれなかったそうです。
彼は、花巻信用金庫に内定したそうで、おめでとうございます。
明豊戦。
猿川君が救援したが、逆転されてしまう。
山田君は片方の足がつってしまった。
しばらくするうちにもう一方の足もつってしまって、点滴を打って、そのまま交代。
8回に3点を入れられて、万事休すと思いましたが、9回に走者が二人いて、横倉君に打順が回った。
彼はサムライみたいな気質で、監督は4球だけはなってくれるなと願っていましたが、見事に期待にこたえてくれたそうです。
また、花巻東では本塁へのヘッドスライディングは禁止されていたのですが、キャッチャーがいないことを見計らって柏葉君がやってくれました。
お調子ものの面目躍如と言ったところでしょうか。
準決勝中京戦。
これについては、話したくないそうです。。。。
ということで、最初の演題とはちょっと違ってしまったのですが、選手たちの自主性を重んじた、人間味あふれる指導であるように感じました。
いつか、全国制覇することを夢見て精進してほしいものです。
監督自身が仰っています。
夢を持ち始めると夢が近づいてくる。
夢を書き始めると夢が近づいてくる。
具体的な目標値を決めると夢が近づいてくる。
夢を毎日見るようになると、夢のほうから近づいてくる。
やはり夢を持って、それを実現するために努力を重ねることがいかに大事かを教えられた気がします。
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Last updated
2019年11月30日 06時04分15秒
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