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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2015年03月25日
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カテゴリ:ジャズ



ジャズ批評恒例のジャズ・オーディオ・ディスク大賞の今年度のインストゥルメンタル部門金賞受賞作「Seals」を聴く。
例によって受賞作品やノミネートで私の聴いているアルバムは殆どない。
そのため、この賞は未知の優れた作品を聴くまたとない機会を与えてくれる。
ボーカル部門では「エミリー・クレア・バーロー」の東京のコットンクラブでのライブ録音が受賞している。
この方は以前も受賞していて、多少知っていたが、アルバムの購入までには至っていなかった。
「Seals」はアレッサンドロ・ガラティというピアニストが率いるトリオの演奏。
もちろん私にとっては未知のミュージシャンだ。
髭を生やして少し老けて見えるが、今年で49歳なので、まさに円熟期と言っていい年齢だ。
録音はイタリアのステファノ・アメリオという方。
天才エンジニアとして有名なようだ。
この賞はオーディオとついているくらいなので、優先順位は録音が優秀なこと、さらに演奏も良いことが基準だ。
私の場合は録音が良いから買うという趣味は全くなく、あくまでも演奏が主で録音が従だ。
その点このアルバムは文句のつけようがない。
全体にゆったりとした静かな音楽。
趣味のいい叙情的なガラティ、それに寄り添うガブリエリ・エヴァンゲリスタのベース、控えめなステファノ・タンボリーノのドラムス、全員が音楽に奉仕している姿勢が感じられる。
ガラティは同じイタリアのミラヴァッシに雰囲気がよく似ていると思う。
勿論あれほど激しくはないが。。。
プログラムはガラティのオリジナルにスタンダードが程よく組まれ、オリジナルも趣味がいい。
オリジナルの「Casi Abstemia」の控えめだが、切々と訴えてくる演奏が心に染み入る。
「Unpredible」が一番躍動的な曲だが、全ては闇の中に消えて行くみたいない儚さを感じさせる。
「Alien Blues」はこの中では、少しフリーぽい所があり、クールと言っていいような演奏。
他の演奏も総じてクールなのだが、サウンドが骨太で削ぎすまされ感がなく、温かい。
そこがこの方の魅力なのだろうか。
面白いのはスタンダードの解釈。
特に「チェロキー」がこんなにゆったりとしたテンポで、叙情的に演奏されたことはあっただろうか。
まるで別な曲を聴くような感じがする。
「Softly・・」も同じ印象を受ける。
あえて常識とは違うアプローチを試みているのかもしれないが、ここではそれが成功している。
録音はかなりオンで各楽器のサウンドがリアルだ。
残響は多めで演奏にふさわしい。
このサウンドを聴いていると音に身を委ねているという感覚が甦ってくる。
今回、CDとネットワークプレイヤーの音を聴く比べてみた。
まあCDプレーヤーは安価なDVDプレーヤーなので比較は気の毒だが、やはり音の張りがまるで違う。
ネットワークプレーヤーではCD聴いた音が薄皮一枚剥がれたようにすっきりとしてる。
ネットワークプレーヤーはNASもバッファローのオーディオ専用のものに変え、この前まで使っていたNASよりも音がマイルドになっていて好ましい。
前も書いた気がするが、この賞は個人的には叙情的な作品が受賞することが多いように思う。
選考委員が年寄りばかりということもあるし、好みが似通っていることもある。
もう少し若くて、守備範囲が広くテイストの違った方にも審査をして欲しいと、受賞作を聴くたびに思ってしまう。
ないものねだりだろうか。

ALESSANDRO GALATI TRIO:SEALS(Millesuoni VVJ 090)

01.Taylor Without Scissors
02.Cherokee
03.Seals
04.Unpredible
05.Softly As In A Morning Sunrise
06.The Country Life
07.Alien Blues
08.Little Sophia
09.Casi Abstemia
10.So In Love

Alessandro Galati (p)
Gabriele Evangelista (b)
Stefano Tamborrino (ds)
Recorded at Artesuono Recording Sutadios,Cavalicco、Italy 2013









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Last updated  2015年03月25日 22時11分32秒
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