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2005.02.20
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カテゴリ:時代劇(映画)
 若い勝新太郎と、中田康子という女優の映画。
 三日月藩のお姫様(中田康子)は、味にうるさく、まかない方の勝新太郎に嫌われている。お屋敷で顔を合わせたことはない。
 お姫様は意に沿わぬ見合いを強いられていて、面白くない。腰元にそそのかされて下町見物に出かけ、そこで偶然、大工の振りをした勝新に出会い、お互いそれとはしらずに恋仲に。
 お姫様の方が先に相手の正体に気づいて、勝新はなぜか加増され首をかしげたりする。勝新が相手の身分を知るのは最後の最後。
 という過程はよくある話で、どうということはないのだが、とにかくみんな歌ったり踊ったりというのが楽しい。ヤクザの連中でさえ、徒党を組んで「♪おいらは町の愚連隊」と歌いながらおしかけてくるのだ。
 こういうの、誰が考え出したのだろうと思っていたが、歌舞伎の影響なのではないだろうか。曲にあわせて演技をするのがふつうだし、突然踊り出すことだってある。それが映画に持ち込まれたのだろう。
 これをみると、ビートたけしの「座頭市」が、伝統的な時代劇の復活を試みたものだということがよくわかる。
 謎の浪人も虚無的な歌を歌いながら土手を歩く。
 この浪人、低音のよく響く声で、顔は若い頃の裕次郎そっくり。誰かと思ったら水原弘だった。へえ、若い頃はこういう顔だったんだ。
 それに比べ、勝新にはあまり魅力を感じない。善人すぎて役が合わない。
 なんか、すらっとはしているのだけれど、ドジョウみたいな顔なんだよね。少し年を取って肉が付いてからはスターの風格を感じるし、4年後の「兵隊やくざ」などはぴったりはまっていると思えるのだが。
 映画に話を戻すと、ザ・ピーナッツ(当然歌う)演じる、奥州二本松から来た娘が、大名屋敷に奉公していると嘘をついていたのがばれそうになり、みんなで何とかしてやろうとして……ということで、お姫様がお姫様の振りをする振りをしてということになる。
 最後には勝新も相手の正体を知り、みんなそろって飲めや歌えのおおもりあがり。
 こうなれば二人が結ばれることになると思うのが人情だが、驚いたことに、結局お姫様は見合いをし、嫁に行ってしまうのだ。実は水原弘は相手側の……というエピソードもあり、縁談はうまくまとまる。
 姫は、江戸を離れる駕籠の中で、江戸にいたときの日記を見て、楽しかった日々を思い返す。ザ・ピーナッツがその一行に一緒にいて、どうやら本当に腰元になったらしい。
 一方、勝新は、いきつけの酒場で一人で酒を飲む。身分違いの恋は身分違いのまま終わる。
 おお、これは「ローマの休日」ではないか。
 中田康子という人は、1964年が最後の映画出演で、私はこの人のことを全然知らなかった。調べたら、「四谷怪談」でお岩さんをやっていた。相手は長谷川一夫。この人もスターだったのだ。
 最初はなんだかはっきりしない人だなと思ったが、見ているとどんどんチャーミングに見えてくる。
 映画の全盛期のエネルギーを感じさせる映画だった。
 音楽は中村八大。





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Last updated  2005.02.20 13:49:32
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