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　中国はダライ・ラマの一組織が組織的にデモを先導したとしているが、

　そもそもことを大きくしたのは、中国側。ラサでの反政府デモを、中国が武力を持って鎮圧しにかかったことがことの始まりです。

　この武力投入を聞いて、私はかつての天安門事件を思い浮かべ怒りと悲しみがこみ上げてきました。　「またか・・・」　そしてあの悲劇がまた繰り返されているかと思うと、いてもたってもいられません。

　人命を軽んじている中国。ましてや中国政府から言わせれば、チベットの人達は同じ中国人民なのに、中国政府や人民軍が、一般中国人を殺していいのか？　悲しくなります。

　臭いものに蓋、意に沿わないものには暴力という中国のやり方に非常に怒りを覚えます。いまや世界経済力第４位の中国ですが、この陰には貧困、人権弾圧、言論の取り締まり、搾取、環境破壊などが隠されているのです。

　以前にもこのブログで書きましたが、北京オリンピックグッズは児童搾取で生産されています。このような国が世界経済上位にいるのは何故でしょうか？

　中国経済を無視できない各国。　人命よりお金が大事なのでしょうか？この騒乱をきっかけに、市民レベルでは北京オリンピックボイコットの声が高まっているようですが、各国の中国批難の声が小さいような気がします。

　今日の記事はAP通信発のNew York Timesの昨日の記事から。記事が長く、文字制限に引っかかってしまったので、英文記事はこちらでお読みください。

チベット人100人が自首と中国が発表

中国のメディアは初めて、チベットでの抗議デモが他の地方にも広がったと発表。

新華通信は火曜、チベット近くのチベット人が住居しているSichuanとGansu地方に騒乱が広がったと報告した。

新華通信は、その両方の騒乱は亡命中のダライ・ラマに責任があると主張。同通信は、170人が先週チベットの首都ラサで起きた騒乱を自首したと伝えた。中国側はこの騒乱で16人が死亡したと発表したが、海外チベット人グループ(Tibetan exile group)はこれを否定し、80人が死亡したと主張。

中国西のチベットで、散発的に起こる反政府のデモが再発したため、警察は水曜、統制力を復活させるべく、町や村を取り締まった。

北京オリンピック組織委員トップは、この騒乱で夏季オリンピックに先立って行われる聖火リレーを中止することはないと断言した。聖火リレーの１区間は５月、チベットをとおり、エベレスト山頂に聖火を灯す計画である。

新華通信は170人が先週チベットの首都ラサで起きた騒乱を自首したと伝えた。この騒乱で325人が負傷。中国側はこの騒乱で16人が死亡したと発表したが、海外チベット人グループ(Tibetan exile group)はこれを否定し、80人が死亡したと主張。

警察による厳重な取締りにも係わらず、チベット人たちはチベットの独立と亡命中のダライ・マラ帰還を叫び、デモを続けた。

何百人もの抗議者は火曜、馬に乗り、あるいは歩いて、「チベット独立。」と叫びながらGansu県のHezuo にある政府区域内へ押し入った。投げ縄を回し、拳を振り上げ、中国の国旗を燃やして、独立チベットの旗を高々と持ち上げた。

このドラマチックな場面はカナダのテレビクルーによって捕えられ、BBCによって放映された。

警察はこん棒を持って抗議者たちを追い払い、準軍事的な増援部隊の到着後にはデモは即座に追い払われた。

火曜にはラサで起きた小さな抗議集会も警察は鎮圧したと、地方のコカコーラ　ボトラーの従業員はAP通信に語った。

Sinchuan県Abaでは、チベット人たちが通りへなだれ込んできた後、人々は家の中にいるよう命令されたとホテルの従業員は語った。彼女は、デモの最中に銃声を聞いたという。

この動乱で当局は、チベットに住む中国人5400万人の半分以上が住居しているチベットの周りの地方だけでなく、チベットでの統制力をだんだんに強めていることを表した。警察は町から町へと巡回し、身分証明書をチェックし、道路を遮断。チベット人を中に、報道関係者は外へと追いやられた。

警察が通りに列を作ってならび、ドアの外へ出て、あえて立ち向かう一般市民はなかった。Gansuの記者には、それはまるで軍キャンプのようになった町を見たようであった。

何十年かの独立体制のあと、1950年に人民解放軍が占領したヒマラヤ地方、チベットでの反政府行動のうち、この抗議行動は、20年のうちで最も大きなものである。

中国の人権問題に世界の注目が置かれ、この騒乱が８月８日開催の、北京オリンピック開会式ボイコットの論議の可能性を誘発し、またチベット問題に取り組むよう、中国に警告。ダライ・マラと直接対談を持つよう求められている。

中国のオリンピック組織委員は、この騒乱がオリンピック聖火をチベットへ運び、エベレストに持っていく計画を妨げるものではないとしている。

北京オリンピック組織委員副委員長、Jiang Xiaoyu氏は当通信の記者にこう語った。「この動乱が最後のものであると信じています。しかしチベット自治政府が、ラサの安定を保つことができると固く信じ、また聖火リレーがスムーズにチベットを通過することもできると信じています。」

多くのオリンピック組織委員がオリンピックをボイコットすることについて反対しているが、選手達は懸念の気持ちを述べている。

2004年アテネオリンピックのオーストラリア競泳選手、マイケル・インゲルスマンは、抗議行動や武力鎮圧は北京でのレースの可能性を懸念することを思慮に入れたとオーストラリア放送株式会社にコメントした。

「騒乱が起き、死んでいく人がいる国へ行くこと、その行為は注意を払うべきこと、

懸念されるべきことです。」と彼女は述べた。

ドイツの開発大臣は、自分のやるべきことはチベットでの暴力が終結するまで、気候変動問題について、新開発のエネルギーについて中国側と話し合うことを止めることだと述べた。

Heidemarie Wieczorek-Zeulは水曜、もしチベットでの暴力が続けば、５月に中国の開発大臣と予定している対談に出席しないだろう。また中国のリーダーとチベットが話し合いを持つことを求めると言明。

一方、ネパールへ批難させられた旅行者は水曜の動乱について報告した。

インドに住むオーストラリア人のマーク・ロバート・ワード氏は、チベット人たちが中国人らへ石を投げるのを目撃し、銃器が発せられる鈍い音が聞こえたことを話した。

「私達は煙と炎と泡をくぐり抜けてきました。そして軍が４人のチベット人女性を逮捕するところを目撃しました。私達はそれを見て叫び、燃える車両の陰に隠れました。そしたら彼らは私達の方向へ向かって撃ち始めたのです。私達は生きるために逃げ出しました。」と彼は電話インタビューで語った。

ワード氏は、少なくとも１人の、チベット人によって運ばれる遺体を見たと言い、その20代の遺体の男性は少なくとも３回撃たれたということだ。