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2022.05.20
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テーマ:ニュース(99725)
カテゴリ:食の安全
ウクライナ侵攻で“小麦争奪戦”「3月から供給停止」で大混乱 ロシアの戦略?
ロシア軍によるウクライナ侵攻は食糧危機を招きかねない状況となっています。ロシアの攻撃で港が閉鎖されたため、大量の小麦が輸出できなくなっているからです。今後、懸念されるのは世界的な「小麦争奪戦」です。
G7の外相は共同声明を採択。ウクライナ侵攻により、ロシアが世界的な食料危機を招いていると非難しています。
小麦戦争による食料危機は、すでに世界中で起きています。エジプトではパンの価格が2倍以上に高騰。エジプトでは去年約600万トンの小麦を輸入。8割をロシアとウクライナに依存していました。ブラジルやインドなど他の国からの輸入に切り替えましたが、小麦の生産量、世界2位のインドが国内に安定供給するため、小麦の輸出禁止措置を取ったのです。
小麦の輸出大国でもあるウクライナで一体、何が起きているのでしょうか。
ウクライナ最大の港湾都市オデーサ。貿易港として栄えてきた町は、ロシア軍の侵攻によって封鎖される事態に陥っています。
国連世界食糧計画「この港にある穀物は世界の4億人の食糧を支えています。しかし、港は戦争のために閉鎖されてしまいました。すぐに港を開いて貿易を再開しないと大惨事になります。世界の何百万人もの人が餓死することになります」
ウクライナ農業省の次官「戦争が始まってからウクライナの小麦の9割が輸出されていない状況です。ウクライナ国内に限らず、国際的に食料不足の脅威を引き起こす戦略」
ウクライナは世界有数の小麦の産地。輸出量は世界5位を誇ります。
ところが、ロシア軍によるウクライナ侵攻が始まってから貨物船での輸出が止まっています。本来であれば、小麦を積んだ貨物船はオデーサの港から黒海を経てトルコの海峡を通るルートを進みます。ところが、ロシア海軍が通行を妨害しているといいます。黒海にはロシア海軍が仕掛けた機雷が浮遊しているといいます。
輸出できない小麦は、封鎖されたオデーサ港の倉庫に保管されています。その量は2000万トンにも及ぶといいます。オデーサに倉庫を持つ小麦輸出会社の社長「倉庫に関して最も大きな脅威はロシアのミサイルが直撃することです」
すでに小麦畑では、ミサイルの被害が相次いでいます。
そして、ロシア軍に占領された南部の地域では、小麦の強奪も起きているといいます。「南部にある倉庫からロシアが小麦を盗んだことは間違いないです。分かっているだけでも50万トンの小麦が盗まれました。」
AP通信が、ある衛星写真を公開。中東シリアの港です。映っているのはロシアの貨物船。盗んだ小麦を積んでいるとみられます。CNNは港に止まっている船をロシアの貨物船「マトロス・ポジニッチ」と特定。この船は先月、クリミア半島の港で目撃されていました。
シリアはロシアの友好国で、ソ連時代から密接な関係を築いています。

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この影響は全世界に、従って日本にも確実に及びます。日本の小麦の自給率は13%しかありません。直接的には、日本の小麦輸入先は米国・カナダ・オーストラリアが99%以上を占め、ウクライナからの輸入は皆無に近いので、大きな影響はありません。しかし、ウクライナからの小麦輸出が止まり、それに伴って上記記事にあるようにインドも小麦輸出を禁じたことで、全世界の小麦価格が高騰しており、当然米国・カナダ・オーストラリアの小麦も価格は上がります。というか、もう上がっています。また、引用記事は小麦しか触れられていませんが、ウクライナはトウモロコシとジャガイモの生産量、輸出量も世界有数であり、そこにも致命的な影響が及ぶのは確実です。
更に、高騰はこれら農産物そのものの価格に止まりません。これはウクライナでの戦争よりかなり以前からのことですが、世界的に輸送コンテナの不足と海上輸送運賃の高騰が問題となっています。もちろんこれは小麦に限らずすべての物流に影響を及ぼす話ですが。

それでなくても、日本は食料の輸入において世界で「買い負け」していると言われています。

選り好みしている余裕があるのかどうか

元々経済失速中の日本にコロナ禍が拍車をかけ、GDPはマイナス成長と報じられています。貧しくなる日本で食料価格は上がる(もちろん、食料に限らずあらゆるものの価格が上がっている訳ですが)、泣きっ面に蜂とはこのことです。

しかも、この状況はまだ始まりに過ぎません。ウクライナにおける小麦の収穫期は7~9月とのことです。昨年はウクライナの小麦は空前の大豊作であり、それを受けて輸出も過去最高の勢いだったそうです。それでも、まだ未出荷の小麦が倉庫に山積みされているのは、引用記事のとおりです。しかし、この状況では今年の小麦の収穫は絶望的です。従って、輸出どころか小麦の輸入国となる可能性が高いでしょう。仮にこの戦乱が次の種蒔き期までに収束しなければ、来年の小麦生産も絶望的となります。

その影響は、ずっしりと重く、これからの日本に(もちろん全世界に、ですが、食料自給率の低い国ほど影響は大きい)のしかかってくるでしょう。

私自身もこれまで農業と無縁の東京で暮らしてきた人間であり、農業についてあまり偉そうなことが言える立場でもありません。しかし、日本の低い食料自給率は、平時に世界各国で順調に食糧生産が行われ、順調にそれらが輸出入される限りは、効率的で安上がりかも知れません。でも、それは言ってみれば自転車操業を前提とした効率です。一つでも歯車が狂えば、たちどころに苦境に陥ることになります。考えてみれば、歴史にしても自然や気象にしても、歯車が狂わず長期間最適状態が維持し続けられるものではありません。
今がまさに「歯車が狂った」ときなのではないでしょうか。





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最終更新日  2022.05.20 19:17:58
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