カテゴリ:PCハードハードウェア
■HDDをPCを使わず丸ごとコピーするハードウェア
ソフトでHDDをコピーするものもあるが、時間がかかったり対応するファイルシステムに制限があったりする。PCを使わず単独で、ファイルシステムに関係なくHDDを丸ごとコピーできる製品がいくつか出ている。後者だとセクター単位でコピーするので比較的高速で完璧なコピーができる。 WindowsなどのOSがインストールされたものを丸ごとコピーすれば、OSを再インストールしなくても動作する。ソフトや環境もそのままコピーされるし、データも移す必要がなくて便利。特にHDDの容量が少なくなってきたとき、大容量のHDDに入れ替えて使うときに重宝する Windowsに限らず、linuxなど他のOSの入ったものや、HDDレコーダで使われていたHDD、何でもコピーできる。 ■その1 これdo台 PRO(KD25/35PRO)・・・・万能HDDコピーマシン+α センチュリーの「これdo台 PRO」(楽天市場での商品への検索)は、2007年11月に発売。「これdo台シリーズ」は以前から便利なハードなのでは知っていて、友達から時々借りて使っていたが、最新版が発売されるというのでアマゾンで予約して1ヶ月後に送られてきた。当時は25000円少々したが、現在では21000円程度から購入できる。 本体は非常にシンプル。小さな液晶があり、ダイヤルとボタンで操作する。 接続できるHDDは、PATA(パラレルATA、IDE)、SATA(シリアルATA)。旧タイプのIDEのHDDをSATAのHDDに丸ごとコピーもできる(その逆も可能)。HDDへの接続ケーブルは、2.5インチIDE、3.5インチIDE、SATA用がそれぞれ2組付属する。左側に接続したHDDを右側のHDDにコピーしてくれる。 通常、このタイプのHDDをコピーするハードウェアは、次のことができないものが多いが、これは可能であるであるため、PCのHDDレスキューにも使える。 ・コピー元に不良セクターなどエラーがあるHDDのコピー エラーのあるセクターを無視してコピーを継続できる。HDDが動作不良が原因で、PCが安定して動作しないか起動しない場合、HDDからデータなどを救い出すことができる。うまくいけばOSも起動できるようになる。 ・コピー元より小さい容量のHDDへのコピー 元より小さなHDDへのコピーは、警告が出るが継続できる。HDDに記録されたものが分断していない場合やパーティション分割している場合、データが失われず、OSも起動可能な場合がある。 またコピーするとき、OSが管理しているファイル形式ではなく、セクター単位でコピーするため、昔の日本では国民機と言われたNECのPC98シリーズのHDDもOSごとコピー可能である。また、発売されて4年余り経過しているば3TB以上のHDDにも対応している。 自分のものは発売されて即購入してから何不自由なく使ってきたが、ファームウェアが何度か更新されているというのを知った。新しい機能などが追加されているらしい。ファームウェアを更新するには、HDDを接続して(HDDを接続しないと「これdo台PRO」が起動しないため)、USBケーブルでPCと接続する。このページからファームウェアをダウンロード。実行すると解凍されるので、その中のFwUpdaterを実行。するとアップデータが起動するので、ファームウェア更新を押すだけ。 「これdo台 PRO」は単独で使える機能として、HDDのコピー以外には、HDDの消去も可能。また、USBやsSATAによる接続(コード付き)でPCの外部HDDとして使うこともできる。高額だが、HDDの万能コピー機として中心に、HDDに関するハードウェアとして使う人におすすめ品である。 ■その2 裸族のお立ち台DJクローンプラスUSB3.0&eSATA(CROS2EU3CP)・・・・USB接続HDDスタンド+HDDコピーマシン センチュリーの「裸族のお立ち台DJクローンプラスUSB3.0&eSATA」(楽天市場での商品への検索)は、2011年11月に発売。「裸族のお立ち台シリーズ」はHDDを裸のまま差し込み、PCからUSB接続で外部HDD使うものである。今回のものはHDDのクローン機能(コピー機能)を搭載し、しかもUSB3.0で使えるため、PCとは高速でやりとりが可能となる。価格は7500円程度から購入できる。 注意する必要があるのが、型番が「CROS2EU2CP」(楽天市場での商品への検索)というのが5000円台からあり、同じ愛称で間違えることがありそう。これはUSB2.0でしか使えないので注意。USB2.0でしか使わない場合は後者の方が安価なのでお買い得かもしれない。 内容物は、本体、ACアダプター、USB3.0ケーブル、sSATAケーブル、マニュアルである。 本体は、2つのSATAのHDDが上から差し込めるようになっている。3.5インチ、2.5インチどちらにも対応。以下は3.5インチと2.5インチを差し込んだ例。 前面上部にあるのは、電源ボタンと、PC接続モードとHDDコピーモード切り替えボタン、そしてHDDコピーモード時におけるコピー開始ボタン、さらに4つのLEDにおけるコピー状態の表示(1つが25%で4つ点灯で100%コピーを示す)。 裏には、ACアダプターからの電源を差し込む電源端子、eSATA端子、USB3.0端子が見える。メクラ蓋が2つ見えるが、今後発売される製品で使われるようになるのか? 接続できるHDDは、SATA(シリアルATA)のみで、現在の状況からすれば問題ない。置くに差し込んだHDDを手前のHDDに丸ごとコピーしてくれる。 今回、これを買った目的は、「これdo台 PRO」ではSATAのHDDを2台接続するのにケーブルを4本つなぐのが面倒だったので、ケーブルを使わず2台のHDDを差し込むだけで使えるので便利だろうという理由である。さらに値段も7000円台と手軽であるということもある。 「これdo台 PRO」で可能であった次のことはできない。従って、レスキューや高度な使い方には向いていない。お気軽なHDDコピーマシンとしてのみ使えるのである。 ・コピー元に不良セクターなどエラーがあるHDDのコピー ・コピー元より小さい容量のHDDへのコピー またコピーするとき、OSが管理しているファイル形式ではなく、セクター単位でコピーするため、「これdo台 PRO」と同様にセクター単位でコピーするため、OSに関係なく丸ごとコピーすることが可能である。もちろん3TB以上のHDDにも対応している。 「裸族のお立ち台DJクローンプラスUSB3.0&eSATA」は単独でコピーが使えるのはもちろんだが、PCとUSB3.0やeSATAによる接続により、高速な外部HDDとして使える。ただし、他の「裸族のお立ち台シリーズ」と異なり、外部HDDとして使っているとき、ACアダプターを差し込み直したり停電が発生すると、再び手動で電源ボタンを入れ直す。また、電源投入してからイニシャライズされるまでが時間がかかる。外部HDDと常時使う場合に不便を感じる。 ■どちらがおすすめか 「これdo台 PRO」は、高価だが、HDDをよく交換する人、そしてPCを修理する人には必要となるもので、HDDがおかしくなってもデータを救い出すことにもある程度使える。仕事で使う人やマニアにはあると非常に便利な装置である。 「裸族のお立ち台DJクローンプラスUSB3.0&eSATA」は、比較的手軽な価格で、通常はPCの外部HDDとして使い、必要に応じてHDDコピーが手軽に行える。ちょっと上の一般人向けの製品である。おしいのが、停電があったり、ACアダプターを差し込んだとき、電源ボタンを押す必要があるし、電源が入ったときのイニシャライズに時間がかかる点である。HDDコピーもそうだが、外部HDD機能が中途半端という印象が残ってしまう。 個人的には、「これdo台 PRO」は必需品であり、通常のコピー機能がない「裸族のお立ち台」で外部HDDとして使うと便利だと思った。とはいうものの、高価な「これdo台 PRO」なかなか手が出せないので、エラーのあるHDDには対応しないが「裸族のお立ち台DJクローンプラスUSB3.0&eSATA」で丸ごとコピーさせればいいだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.12.23 04:13:52
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