メキシコの麻薬カルテルと、アメリカの麻薬捜査局、そして新聞記者達の戦いが描かれた作品です。
残酷な拷問・処刑シーン、それに加えて麻薬商達の優雅な暮らしなどが描かれており、麻薬がメキシコという国をどう潤しているのか、何故麻薬カルテルは崩壊しないのかという疑問が、作品を読み進めるうちにわかってきました。
麻薬を欲しがる人間が居る限り、カルテルは無くならないし、軍や警察、カルテルとの癒着も無くならない。
残酷な現実は時に人を打ちのめすけれど、マリソルやパブロのように暴力に立ち向かおうとする人達の原動力となるー濃厚な人間ドラマが展開され、読み応えがあった作品でした。