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じゃんす的北京好日子 東京編

じゃんす的北京好日子 東京編

第7回:中国メディア、記者対応の注意点は

  
第7回:中国メディア、記者対応の注意点は


  前回はプレスリリースについてお話しました。プレスリリースを配信した後は、そのニュースに対して興味を持った記者から取材申込みが来ることが考えられます。今回は「中国でのインタビューの特徴」についてお話したいと思います。

  記者からの取材申込みを受けた場合、「どのような媒体か」「記者の質問事項の把握」等の確認事項は日本と同じです。

  中国の記者の特徴のひとつに、「グループインタビューを好む」というものがあります。日本の記者の場合ですと、あまり他媒体と一緒の取材というのは好みませんので、違いの1つといえます。記者の中には取材前に熱心に調べてから臨む方ももちろんいますが、あまり事前調査をされずに取材に訪れる方もいます。そのような事情から「グループインタビュー」を好む記者が多いようです。

  もう1つの特徴として、「メモをあまりとらない」ということがあります。もちろん、テープレコーダーを用意し、しっかりとメモを取られる記者もいますが、そうでない方のほうが多く、取材対応側が不安に思うこともあります。

  こういった事情から、「誤報」もしくは「意図していたことと違う内容を報道された」といった状況が生まれやすくなります。記者との関係構築が良好であれば、事前に記事を見せてもらい、内容を確認することができますが、一般的に中国の記者はこういった面倒な行為を嫌います。なので、いかに「正確に」内容を伝えるかを、取材対応側できちんと準備しておく必要があります。

  取材対応時は必ずメモを取る同席者(広報担当者が望ましい)を用意し、できればテープレコーダーで音声も録音することをお勧めします。そして、メモはすぐにデータ化し、記者に送付することをお勧めします。そうすることで、記者はそのデータをもとに記事を作成しますので、誤報を防げるようになります。記者の中にはカメラを持参しない方もいますので、同席者が撮影し、後に記者に送付するとその写真が掲載されることもあります。

  日本の広報の常識だと「ここまですると煩わしいと思われてしまうのでは」と思うくらいの「いたれりつくせり」の記者対応が中国では調度良いくらいだといえます。


<全15回>
第1回:広報担当者必読の中国広報事情
第2回:広報活動にともなうチャイナリスク
第3回:チャイナリスクの対応方法
第4回:社会貢献活動をPRすべし
第5回:欧米企業の社会貢献活動PRに学べ
第6回:中国でプレスリリースを発送する
第7回:中国メディア、記者対応の注意点は
第8回:大きい中国、市場はたくさん
第9回:中国でのPR戦略は多様化が必要
第10回:W杯報道に見る中国メディア事情
第11回:広告合戦勃発!外資vs中国
第12回:新聞雑誌、中国人はどこで買う?
第13回:中国のネット人口1億2300万人に
第14回:広報とホステスの深い関係
第15回:靖国参拝への中国メディアの反応


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