2024年J1第10節ガンバ大阪vs鹿島アントラーズ
2024年J1第10節ガンバ大阪vs鹿島アントラーズの試合をパナソニックスタジアム吹田で観戦。2-1で鹿島アントラーズの勝利。以下、レポートいたします。(長文で失礼します)【戦術】〈ガンバ大阪〉攻撃では、ディフェンスラインとボランチ鈴木、ダワン(時にディフェンスラインに降りて)とのビルドアップから、右シャドーのウェルトンと左シャドー坂本が両サイドに高く張り気味の4-2-4的フォーメーションに変化したうえ、両サイドに展開して基点を作り、右サイドはウェルトンと右SB岸本、左サイドは坂本と左SB黒川にボランチか連携して、パス交換からハーフスペース、更には最終的には両ポケットへの進出を狙って攻めていく。守備では、4-4-2を基調として、FW宇佐美と中シャドー山田の前線2人が基点となり、バランス重視しつつプレス(ミドルプレス)をかけ、またリトリート対応していく。(相手CK時はゾーン対応)〈鹿島アントラーズ〉攻撃では、ディフェンスラインとボランチ佐野と知念とのビルドアップから、右シャドー樋口と左シャドー仲間が両サイドを高く張り気味の4-2-4的フォーメーションに変化したうえ、両サイドに展開して右サイドは樋口と右SB濃野が、左サイドは仲間と左SB安西が連携してボランチとのパス交換により基点を作り、時にFW鈴木野江ポストプレー(時にサイドに流れながら)を効果的に交えつつ中シャドーの名古を含む3シャドーらが縦の関係を作ってガンバのディフェンスライン裏を狙って、また両ポケットを狙って攻めていく。守備では、4-2-4的に前線4人が前から圧力をかけ(ミドルプレス)、またリトリート時は4-4-2を基調としてブロック対応していく。(相手CK時はゾーン主体でマンマークを加味)【得点】27分 仲間(鹿島アントラーズ)38分 坂本(ガンバ大阪)54分 濃野(鹿島アントラーズ)【退場】なし【警告】68分 早川(鹿島アントラーズ)82分 鈴木(鹿島アントラーズ)90+5分 宇佐美(ガンバ大阪)90+7分 知念(鹿島アントラーズ)【試合の流れ】(前半)ガンバ、アントラーズとも4-2-3-1システムにて、この試合に臨む。まずチャンスを使ったのはアントラーズで、5分に、左サイドから進出したボランチ佐野のシュートはゴール左に外れてしまう。しかしガンバも8分に、左サイドでのパス交換から、左ハーフスペースにいたFW宇佐美のスルーパスに反応して左ポケットに進出した左SB黒川がシュートを放つも、アントラーズGK早川の好セーブに阻まれてしまう。ガンバは、12分に得た宇佐美の右FKのこぼれ球を、バイタルエリアにて反応したボランチ鈴木のミドルシュートはGK早川の正面を突いてしまう。ガンバは、ビルドアップから両サイドに展開したうえ、パス交換からハーフスペース、更には両ポケットへの進出を狙って攻撃を試みる一方、アントラーズは、ビルドアップから両サイドに展開し、またFW鈴木のポストプレーを利用して名古らシャドーが裏のスペースを狙って攻撃を試みる。その後は試合が拮抗する中、アントラーズがチャンスを作って、チャンスをモノにする。アントラーズは、まず25分に得た右シャドー樋口の右CKに、ゴール前にて反応した鈴木のシュートは惜しくもバーを超えてしまうが、続く27分には、ディフェンスラインとのビルドアップに参画していたボランチ知念のロングフィードに対して、左シャドー仲間が反応してガンバディフェンスライン裏に抜け出してボールを受け、ガンバGK一森と1対1になり、そのままゴール→隅に流し込んで、アントラーズが1-0と先制する。これに対して、ガンバは、両サイドを基点として、右シャドーシャドー のウェルトンや左シャドーシャドー 坂本が仕掛け、または有効なクロスを供給しようと攻撃を試み、アントラーズは4-4-2のブロックディフェンスにて対応していくが、そのサイド攻撃が身を結ぶことになる。ガンバは、38分に、左から右へのサイドチェンジを受けたウェルトンがアントラーズ左SB安西の対峙して仕掛けながら右ポケットまで進出しながら出したグラウンダーのクロスに、ゴール前に進出した坂本が左足で合わせてゴール左隅に流し込んで、ガンバが1-1と追いつく。その後は両チームともチャンスを作ることができす、前半は1-1で終了。(後半)ガンバは、後半から右SBを岸本から福岡に替えて、後半に臨む(アントラーズは選手交代なし)まずチャンスを作ったのはアントラーズで、48分に得た樋口の右FKのこぼれ球に反応した鈴木のシュートはバーを超えてしまう。その後はアントラーズが、前線4人が連携したプレスをかけてガンバのビルドアップに圧力をかけるとともに、攻撃でも両サイドを基点として、数的優位を図ってハーフスペース、そして両ポケットの進出を狙い、その攻撃が成功して逆転に繋げる。アントラーズは、52分に、左サイドでのパス交換から左ハーフスペースに進出した仲間の右クロスに、ゴール中にいた鈴木を経由して、最後はガンバディフェンスライン裏に抜け出して右ポケットに進出した右SB濃野が反応して、ゴール中央に持ち出しながらゴール左隅に流し込んで、アントラーズが2-1と逆転する。その後も、アントラーズが優位に試合を進め、60分には、自陣左サイドでのカウンターから、安西がそのままドリブルにてペナルティエリア左付近まで進出してシュートを放つも、ガンバディフェンス陣のブロックにて阻まれる。これに対して、試合展開を替えたいガンバは、68分に選手交代策に出る。トップ下の山田から山下に、ボランチ鈴木から倉田に替えて、左シャドーの坂本を1トップに、、3シャドー を(右から)山下、宇佐美、ウェルトンの配置にする4-2-3-1システムにして、トップ下の宇佐美がボールタッチを多くしてゲームメイクさせるとともに、山下、ウェルトンのスピードや突破力を最大限活用すべく、両サイドを基点として積極的に仕掛けてチャンスをうかがう。一方で、アントラーズも、74分に、右シャドー樋口からシャヴリッチに、中シャドー名古から土居に、左シャドー仲間から師岡に、3シャドー を一気に替えるとともに、3シャドー の配置を(右から)師岡、土居、シャヴリッチにして、対応していく。その後はガンバが両サイド、特に左サイドを基点として、ウェルトンが(時に黒川らと連携して)左サイド奥や左ポケットに進出してチャンスを作ってクロスを上げるなどして、アントラーズとディフェンスラインを押し下げることに成功して試合の流れを引き寄せる一方、アントラーズはCB植田、関川を中心としてガンバの攻撃を跳ね返す展開となっていく。ガンバは、85分に、右サイドでの展開から、右SB福岡のクロスにボランチ倉田が頭で合わせるもGK早川が難なくキャッチするも、ガンバの両サイドからの攻撃が続く。そこで、アントラーズは、特に左サイドのウェルトンによるスピードの乗った突破を止めるために、87分に、右SBを濃野から須貝に替えて対応し、その後は須貝が適切なディフェンス対応をして、ウェルトンの突破を許さない。ロスタイムに入り、アントラーズは、左サイドから右サイドへのサイドチェンジを受けた師岡がそのままドリブルにてペナルティエリアに向かって仕掛けながら放った左足のシュートはGK一森の好セーブに阻まれてしまうも、敵陣サイド奥にてボールキープをして時間を有効に活用して、アントラーズが2-1と逃げ切って勝利。【システム】(ガンバ大阪)4-2-3-1(右から)GK 一森DF 岸本(45分 福岡)、三浦(90+4分 中野)、中谷、黒川ボランチ ダワン(90+4分 石毛)、鈴木(68分 倉田)シャドー ウェルトン、山田(68分 山下)、坂本FW 宇佐美(守備時は4-4-2)(鹿島アントラーズ)4-2-3-1(右から)GK 早川DF 濃野(87分 須貝)、植田、関川、安西ボランチ 知念、佐野シャドー 樋口(74分 シャヴリッチ)、名古(74分 土居)、仲間(74分 師岡)FW 鈴木(守備時はプレス時は4-2-4。リトリート時は4-4-2)【勝負の分かれ目】アントラーズがガンバのプレスがかかっていないタイミングから、ディフェンスライン裏のスペースを突いて効果的に得点できたことと、後半のガンバの両サイド攻撃に対して、選手交代策を含めて適切に対応できたこと。【まとめ】アントラーズは、ビルドアップからの基点作りと速い縦パスやクロスの「速攻」と「遅攻」のバランスがよく、またディフェンスでも要所要所でのプレスやボール奪取が有効に機能した。終盤での時間の使い方もよく、ガンバに決定機を与えないアントラーズらしい勝利。 ガンバは、プレスがかからない場面で、アントラーズに有効な球出しから失点をしてしまった。両サイドからの素早いウィンガーにより打開を図るも、アントラーズの大切な対応により、多くの決定機を作れなかった。ディフェンス対応の課題が出た試合かも?#antlers#鹿島アントラーズ#ガンバ大阪#gamba#ガンバvsアントラーズ#Jリーグ