結婚記念日ということで、分とく山 に行ってきました。
料理長の野崎さんは、テレビでもお馴染みの有名人ですが、
優しくて、大変腰が低くて、素晴らしい方です。

西麻布の目立たないビルの3Fにあった頃は、何度か伺ったことがあるのですが、
数年前に現在の2階建ての広いお店となってからは、初めての訪問です。

コースは以前と変わらず、1,5000円のお任せ。
今回のお料理の内容は、

　・先付け
　・前菜4種盛り合わせ
　・刺身盛合せ（カレイ、鯛、あん肝）
　・お吸物（フカヒレとすっぽん仕立て）
　・イカの肝和え
　・鮑の磯焼き
　・焼き物などの盛合せ
　・松茸と鱧の卵じめ
　・土鍋ご飯（白米）と味噌汁
　・デザート（紅芋とフルーツ）

先付けは、お豆腐に黄色と赤紫の菊の花と春菊、イクラ、とんぶりなどが添えられていて
あんを絡めて頂きました。
秋らしく、お出汁の味わいが引き立つ一品です。

前菜は、穴子おこわ、長芋と珍味、麩の白和え、豚の角煮。
特に、豚の角煮には、ジャガイモのソースがかかっていて
まるで、上品な肉じゃがのよう。
大変印象に残る一品でした。

お造りは、カレイと鯛とアン肝。
ポン酢で頂きました。
分厚くきられたカレイの甘さが素晴らしく、
添えられた枝豆の生湯葉と、長野のキュウリが驚くほど甘くて、美味しかったです。

お吸い物は、珍しくすっぽん仕立て。
小ぶりのフカヒレ、豆腐、長ネギを焼いたもの、
そして、木の葉型の生姜が添えられていました。
上品ながら力強いすっぽんの味わいは素晴らしかった。

イカの肝和えは、忘れられない一品。
飾り包丁を入れたスルメイカを65度のお湯につけて火を通し
温めた肝のソースと絡めるそうです。
これ以上熱いお湯に通すとイカが固くなってしまうそうで、
その絶妙な火の通し方は、さすがはプロ。
イカが柔らかくて、甘くて、肝が味わい深くて、日本酒が素晴らしくよく合い、
添えられた銀杏や焼き栗の美味しさも感動モノでした。

次は、名物・鮑の磯焼き、肝ソース。
柔らかく蒸した鮑をうす切りしたものに、肝ソースをかけ、岩のりをかけて焼いたものです。
以前とちょっと味が変わったように感じたのは、気のせいでしょうか？



焼き物などの盛合せは、
　トコブシの竜田揚げ、帆立貝のネギ味噌添え、サンマの山椒煮、麩の焼き物、
　すっぽんの煮こごり、クラゲの酢の物
といった感じ。　
一つ一つ説明してくださるのですが、詳しい内容は忘れてしまいました。
間違っていたら、ごめんなさい。



そして、お待ちかね（！）の、松茸は、
ハモと一緒に卵でとじられた、小鍋仕立て。
小ぶりの松茸は、小ぶりなだけに、国産！？
そこまでは聞けませんでしたが、
シャクシャクとした歯ざわり、口いっぱいに広がる秋の香りを堪能しました。

土鍋ご飯は、新米。
なんと、珍しく炊き込みご飯ではなく、白米でした。
何度も来てますが、これは初めて。
香の物の他に、
　立派な鰹節（貝割れ大根、茗荷、醤油）と
　山芋の梅肉和えにイクラをトッピングした小鉢が付きました。
ピカピカの新米は、甘かった！
お味噌汁は、ずいき（芋の茎）と絹ごし豆腐、と、これまたシンプル。



デザートは、紅芋の寒天寄せと、フルーツ達。
紅芋にはコンデンスミルクが入っているのでしょうか、適度なコクがあり
周りのフルーツと共に、美味しく頂きました。


2階席でしたので、写真を数枚撮らせて頂いてしまいました。
野崎さんは、1Fのカウンターにいらっしゃいます。
お店を出る時は、必ずお見送りしてくださいます。
以前の、タタタッと、階段を駆け下りてくださる野崎さんの心意気が
変わらずに感じられたのが、嬉しく思いました。

「日本人で良かった」と、しみじみと思う一日でした。


　　　　



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＜分とく山＞
　住　　　所 ： 東京都港区南麻布5-1-5
　電　　　話 ： 03-5789-3838
　営業時間 ： 17:00-21:00、日曜定休