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カテゴリ:塾長の教育論
前期で合格を果たした中3生が塾に来た。
ちなみに、うちの塾は前期合格者は、その時点で塾を『卒塾』という制度を取っており、合格後に塾に通うことは出来ない。 「英検の準2級を受けるために勉強したいんですが、何か良い教材はありませんか?」と聞きに来た。 前期で合格した時点から、その子の心はもう高校の勉強内容に向いている。 高校でちゃんと授業についていけるように、後期で入学してくる子たちに負けないように、合格後も遊び呆けることもなく、きちんと自分の勉強をしている。 前にも書いたが、その子はうちの塾の開校当時から通ってくれた子だ。 一緒に入塾した友達が1人2人と辞めていったなかで、その子は最後まで踏ん張って塾を続けた。 とても厳しいことで有名な部活の部長を務め、塾と部活との両立で人一倍苦労していた。 部活と塾との狭間で辛い日々が続き、塾を辞めそうになったことは一度や二度ではなかった。 お母さんと塾の継続について話し合ったことも何回あるだろう。 それでも、この子は塾を辞めなかった。 部活でどれだけ精神的・肉体的に疲れていても、塾に来て私に叱られ続けても、この子は塾を辞めなかった。 今日その子と、これまでの偏差値の伸びについて話した。 「8月の模試から1月の最後の模試までに、中3生の中で一番偏差値が上がったのは、実はお前なんだよ。」と言った。 6ヶ月で偏差値を14も伸ばしている。 彼女には、そんなに伸びた自覚は無かったらしい。 驚いた顔をしていた。 「これは、どんなに大変な時でも、どんなに俺に怒られても、負けずに頑張って続けてきた結果だよ。」と、彼女に対して言った。 継続は力なりという言葉がある。 たしかに継続することでしか力は付かない。 しかし、継続することそのものが、実は一番難しい。 特にうちの塾のような厳しい塾だったら尚更だ。 一つのこと、特に自分にとってしんどいことを、最後まで継続することが、どれだけ困難で、どれだけ大変なことかは計り知れない。 彼女はそれをやり遂げた。 逆に言えば、それをやり遂げるだけの強さがあったから、偏差値をこれほどまでに伸ばせたのだと思う。 本人は高校の勉強について心配しているようだが、一番難しいことをやり遂げた彼女だから、私はそれほど心配していない。 この子は、この塾で、また受験を通して、非常に多くのことを学んだし、多くの能力を身に付けた。 しかも、今もちゃんと未来を見据え、勉強を続けようとしている。 もう、どこに出ていっても、この子は大丈夫だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 9, 2010 11:43:21 PM
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