「われらのゲーム」ジョン・ル・カレ
道尾秀介の「片眼の猿」がおもしろいと聞いたのでえいっとふんぱつして買ってみた。子供の入学が重なって、かあちゃんはほんとに金がないので、1,600円の本でも気合いを入れないと買えないのだ。探偵がごつくて優しいのは景山民夫の書くオプみたいでいいし、作者が読者に仕掛けたトリックはやはり見抜けなかったんだけど、上記のような都合で、期待をし過ぎたせいか、ちょっと食いたりない感じがして、古本屋で買ってきておいたル・カレの「われらのゲーム」も続けて読んだ。こちらはやっぱり重たくて、手ごたえがあった。ソ連邦の崩壊でリストラされた五十がらみのイギリス諜報部員が主人公私、ティモシー・クランマー。育て上げて使っていた二重スパイは魅力的なラリー。引退先の田舎の農園で旧交をあたためていたら、愛人は寝取られるし、元職場にパスポートは没収されるし、どうもあの黒海とカスピ海の間のいつも大変な少数民族に関係があるようだが・・・。情熱が残っている間に、読んだことのあるル・カレの作品をリストにしようと思う。明日以降ならこのブログのフリーページも見て下さい。