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カテゴリ:徒然なるままに
ジーンのお父さんのお通夜に行ってきた。
お父さんの遺言で無宗教だった。 お清めの席の壁には、お父さんの写真がたくさん貼られ、ジーンのコメントがたくさん書かれていた。 高校の先生を退職された後、山、スキー、旅行・・・それもスイスやカナダ。 ジーンのお父さんらしいなと思った。 お墓には入らず、槍ヶ岳と敦煌とツエルマットに散骨してほしいというこれまた生前からの言いつけだそうだ。 ジーンはこの夏、早速敦煌へ行くそうだ。 今回、旅行中、お酒を飲んで温泉に入りおぼれてしまうというご不幸だった。 70歳中ごろとお聞きした。 しかし、ジーンは明るく、大好きな山の中で、大好きな仲間と、大好きなお酒を飲んで、大好きな温泉の中でなくなられたことを幸せだと言っていた。 家に帰ってきて、そのことを話すと、 家族でお父さん(僕)が死んだときのお葬式のやり方について盛り上がった。 「葬式を新たな出会いの場にしてほしい」というのが僕の願いだ。 退職前だったら学校の体育館を借りて、スクリーンで生前の活動をサラッと振り返り、誰か一人くらいお別れの言葉を言ってくれたらうれしい。 BGMには「地平線の彼方から」をかけておこう。 後半は、良ちゃんの「デートだわい!」や、TATSUYAはきっと泣いちゃってだめだから、AYAのリードで「オー!ファミリー」をやろうなんて話だ。MASAYAには、ピアノでアメージンググレイスなどを弾いてもらえるといいな。 仏教式のお通夜だと、お焼香はしても、ご本人がどんな人だったのか、どうして亡くなられたかもわからないまま帰ってくることが多い。仏教のしきたりにはきっといろんな意味があるのだろうが、形式的で意図が伝わってこない。 過去、2回だけ素晴らしいお通夜があった。 どちらも参会者が全員、会場に入って行われた。 一つは、スライドやビデオで生前の様子を紹介していただいたり、故人の思い出を語りあったりして、互いの想いを共有できた。残された子ども達の共同の演出だった。 もう一つは、故人が生前から自分の葬儀の計画を立てていて、残された家族がそのとおりに行ったものだ。会場をどこにするか、司式を誰に頼むか、BGMに何を使うか、参会者に配る故人の略歴まで本人が書いていたものだ。しかもその人は、不慮の交通事故で亡くなったのだから、いつ亡くなってもいいように準備していたわけだ。 そして通夜の晩のお清めの席には、全国からたくさんの人が集まり、新しい出会いがたくさんあった。この出会いも、故人が作ってくれたのだと感謝した。 僕の願いもここから来ている。 自分が最後にできることは、死をもって出会いを作ることだ。 親しい人のお通夜の場合は、できるだけ最後まで残って、話を聴いて上げられるようにしたいと心がけている。僕のときは、最後まで残っていてね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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