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カテゴリ:平和運動
23日、ベネズエラ代表団を迎えて歓迎・交流・連帯集会が開かれた。210人が参加。成功と言っていい。(岡山市・AALA主催)
ベネズエラって何処?どんな国?という人がほとんどだと思う。 私自身は、近年中南米で進んでいる反米・反新自由主義の国々のうちの一国であるというぐらいの認識しかなかった。 びっくりした。とんでもないことが進められている。20世紀の最初にソ連の社会主義革命があったように、この国では21世紀をリードする(かもしれない)ボリーバル革命というものが始まっている。代表団の一人ジョニ・ニーニョ氏は「私たちは日本の春の季節にやってきたが、私たちの国で起きていることもまた、春です。」という。単なる「反米」ではない。21世紀型社会主義の大きな潮流が南米に育ちつつある。池澤夏樹は「アメリカは頂点を過ぎた。最盛期は速やかに去る。」と言ったが、南米のこの国から世界を見ると、まさにそういう世界が見える。日本はあまりにも南米の情報が遮断されている。 ベネズエラは、南米大陸の一番北に位置する国。すぐ南はブラジルである。人口は日本の20%、面積は240%。1998年にチャベス大統領が選ばれると、99年に新憲法を制定。ベネズエラ・ボリーバル共和国と改名、参加型民主主義を掲げている。02年、軍事クーデーター、反革命派の石油ストを退ける。04年、大統領信任投票で大差で新任される。言語はスペイン語。90%がカトリック。主要産業は石油。 一部の特権階級が国を支配していたベネズエラはここ数年で、貧乏人も安心して暮らし、教育を受け、働くことが出来る、さまざまなプロジェクトを立ち上げている。 1980年から20年にわたり、南米は新自由主義の実験場と言われるほど、市場万能、規制緩和、減税、社会保障の削減、民営化の嵐が吹きまくったらしい。南米は98年のベネズエラから始まり、それに反対する自主的・左翼的・中道的潮流が強まっている。03年1月ブラジルでルーラ労働党政権誕生。03年5月アルゼンチンで生活重視のキルチネル政権誕生。03年8月パラグアイで清新政治を提唱するドゥワルテ政権誕生。04年5月パナマで自主外交を唱えるトリホス大統領勝利。04年10月ウルグアイで革新統一「拡大戦線」のバスケナス大統領。05年12月ボリビアで先住民出身のモラーレス大統領勝利。06年1月チリでバチェレ大統領勝利、ピノチェト独裁制に完全に決別。止まる事の知らない流れがある。 キューバのカストロ議長の盟友チェ・ゲバラは映画でも描かれていたが、その若い頃の南米旅行日記において「はっきりしない見せかけの国籍によってラテンアメリカ諸国が分けられているのは、全くうわべだけのことだ」と述べる。代表団のフェリーベ・フィゲロア氏(写真)も次のように言っていた。「社会諸計画は、私たち国民が21世紀の新しい社会主義に向かっていこうするという民族自決の過程において、前衛の役割をになっています。この革命は止まる事の出来ない計画で、第二の独立のためのたたかいでもあります。これらのイニシアチブは、ラテンアメリカの統合の方向に向かって進んでいます。」おそらくブラジルやアルゼンチンが無くなって一つの国になるということをイメージしているのではなく、EUのような連帯組織を目指しているのだろうと思う。 この連帯集会は4月8日の北海道まで、これからほぼ毎日のように各地で行われ、北上していく。私は無知を恥じ、少し勉強していこうと思い、高くてものすごく勇気が要ったけど、「ベネズエラ革命チャベス演説集」(現代書館2310円)を買った。またいつか紹介していきたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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