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カテゴリ:考古学
![]() 桜も咲き始めましたが、桃の花も咲き始めました。3月27日、岡山県古代吉備文化財センター。ここは、数ヶ月に一度展示変えをしているので、年数回行くようにしている。 ![]() 遺跡から出土した桃核を展示していた。写真は倉敷市上東遺跡の波止場状遺構(弥生後期)から出土したものの一部。ここからはなんと9608個出たらしい。なんらかの祀りをしていたとしか、思えない。果たして何を祈ったのか。種を利用したのか。果肉も利用したのか。中国の昔から、桃は長寿の秘薬として崇められてきたが、それとは関係あるか。さらに言えば、その祀りが奈良の纒向に移った可能性はある(最近大量の桃核が出土)。他にも百間川今谷遺跡、津島遺跡の桃核が展示されていた。因みに、平安時代の「延喜式」には、岡山から都へ桃仁(種)を「薬」として納めていた記録がある(種には血行をよくする作用があり、今でも婦人の漢方薬として使われているらしい)。また、桃太郎伝説との関係(吉備津彦の温羅退治がなぜ桃太郎伝説に変化したのか)、現在でも岡山県は桃の主要産地である点(昭和30年代は全国一の生産、清水白桃は現在でも一位)、桃を巡っていろいろと物語はありそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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