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テーマ:本日の1冊(3684)
カテゴリ:読書フィクション(12~)
「聖なる怠け者の冒険」森見登美彦 朝日文庫 プロローグ 前作(と思っているのは私だけ、だけど)の「夜は短し歩けよ乙女」で、すっかりファンになったと思い込んでいる私は、本屋で平積みになっている本書(文庫本)を手にとって迷わず購入したのだけど、当の本書は時間の塵の中に埋れて玉川さんみたいに何故か迷子になっていた。それが2016年9月中頃。春が来た。一年ぶりに部屋の片付けを始めると、ラッキーにも未読の文庫本が発掘される。時は正に、ムービックスで「夜は短し歩けよ乙女」のアニメが公開されようとしていた。アニメの出来には期待は出来ないが、またまたそれでいっとき森見登美彦ブームになった私は、本書を読み始め、森見登美彦の危なイヤ怪しい世界が、私を連れて行こうとする。生来の怠け者である私は、p121の伏線を発見してあらあらと思った隙間に睡魔が滑り込んで来て‥‥。 平成29年3月15日記入。 エピローグ ‥‥おや⁈ふと眠りこけて何時の間にか一ヶ月以上経った。生来怠け者の私は、文庫の続きを読むこともせず、やおら起き上がり、ムービックスへ映画「夜は短し歩けよ乙女」を観に行く。偽電気ブランや閨房調査団や狸の置物を懐かしく眺める。そもそも原作のファンなのだから、その映画作品は観る前から気に入らない作品になることは「運命」つけられている。映画は掃けて、夜の四十万の帳の端を、小和田くんのように歩いていると、玉川さんのような可愛い女性がちょっかいを出してくる僥倖は、当然のことながら無くて、ふと所長のように死ぬ前に誰からも直接的にもっと感謝されたいと哲学的思考に陥ることも無く、この上ない「冒険」を歩いている自覚もなく、ただ歩いていた。そして何時の間にか、あの伏線はたいした伏線じゃなくて、それでもすべてのどうでもいい謎は解けて本書を読み終えていた。文庫本初回限定(って、初版だけなのかもっとなのかとてもわかりにくいけど)の「著者からのメッセージカード」は、私の人生座右の書として、本棚の奥に仕舞っておこうと思う。「僕は人間である前に怠け者です 森見登美彦」。 平成29年4月17日記入 あとがき 私の拙い感想をお読み頂いてありがとうございます。感想をネットに載せるにあたり、(いろいろ推敲するのはめんどくさくて嫌いだけど)本文に手を加えました。ごめんなさい。 2017年4月30日記入 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年05月01日 17時10分02秒
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