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カテゴリ:PC『ゴア・スクリーミング・ショウ』
『ゴア・スクリーミング・ショウ』 感想 まとめ 攻略完了。 一応、このゲームのジャンルは「オカルティック恋愛ADV」となっている。 ホラーゲームとしては一流だろうが、メインシナリオの流れに共感出来なかったのが痛い。 この作品のメインヒロイン・音無紫は大量殺人鬼である。 「その子のことが大事ならぁ、その子のことを客観的に見てやんなさい」 しかし主人公は、最後まで紫のことを客観的に見てやることが出来なかった。 主人公は紫以外はどうでもいいから、紫の所業については深く考えが及ばない。 従って主人公が能動的に思考し、葛藤するということも無い。 人間として何より大事な倫理観が、恐らく無自覚に、よりにもよって主人公側に欠如してしまっているので、これでは共感するのは難しい……と言わなければならないな。 作中では、様々な要素が投げっ放しにされたまま終わっている。 例えば、怪人ゴア・スクリーミング・ショウの正体。 また彼に付随する、彼の元々住んでいた「世界」の正体。 でもそんなことは謎のままでも、物語上一向に構わないんだよな。 謎は謎のままにしておいた方が効果的ということもあるし。 問題なのは、主人公の人間的成長の結果、そして紫の贖罪の行方までもが、作中でしっかりと描かれずに受け手に丸投げされたということ。 そこをボカしたせいで、結果的にシナリオ全体の主張までもがボヤけてしまっている。 俺はこの物語の最後に、延々と続いてきた「憎しみの連鎖」が決着する所を見たかった。 そしてその決着は、今後の紫の生き様の中にこそあるはずだったんだが……結局、それが描かれることは無かった。 だから、その点についてはとても残念だな…。 俺が最も気に入ったヒロインは深園希衣佳。 星空を眺めるのが趣味の、穏やかで優しい少女。 俺は希衣佳を好きだったから、彼女が紫にグッチャグチャにされて殺された時、本気で発狂しかけた。 次点は紫。 このゲームの大半を、俺は紫に対する憎しみを持って進めたので、変な話だが愛着が湧いている。 稀有な境遇で、不憫なヒロインだった。 これからはキッチリ禊をして、真っ当に生きる道を見つけて、幸せになって欲しいもんだ。 その他、あかねと葵も良い娘だし、闇子さんも好感が持てるヒロインだと言える。 だからこそグロシーンの理不尽さが際立つんだけどな…。 以上、これにて俺の『ゴア』生活は終わり。 あぁ……疲れたな。 でも、悪くない体験だった。 いつもヌルいゲームばかりやっているから、たまには趣向を変えてみるのも良いもんだ。 ……当面の問題として、しばらくはドリルとホースを直視できない生活が続くだろう。 あれは凶器だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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