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2010.03.13
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『星空のメモリア』感想 第四十回

“???”編




人は生きるために生きている。

恋をするのも、天文学を学ぶのも、エロゲをするのも、生きていくのに必要だからやる。

そして生きる為の行動は、誰にも否定することはできない。

間違っていても、どれほど愚かでも、絶対に否定することはできない。



※以下、ネタバレ注意















































前回のあらすじ。

夢に振られてから十日が過ぎた。


【11月28日】


夜になると、展望台でメアと星見をする……この習慣だけはずっと続いている。

メアと並んで腰掛け、冬の星空を案内する洋。

穏やかな空気の中、メアの膝に抱かれたかーくんは力なく目を閉じて休んでいる…。

「最近、ほとんど飛ばなくなって……。飛んでも、すぐに戻ってきて……」

「疲れたみたいに、目を閉じて……。眠いみたいに、動くのを嫌がって……」


……あのフラグがついに。

メアは、夢に拒絶されて元気のない洋のことも気にしている。

「ちょっと目、つむって」

「早くしてったら。お姉さんの言うことが聞けないの?」


洋は、また悪夢を刈られるのでは、と不安を抱きながら目を瞑る。


飛んできたのは鎌の柄による殴打だった。

「元気、出た?」

体育会系の発想だな。

俺もぶん殴ってもらいたい。

「てっきりキスかと……そんなわけないよな。うん、そんなわけない」

「なんで二回言ってるの」

顔を赤らめてそっぽを向くメア。

……。

それは夢の口癖だからだよ…。

これは昔からだけど、メアは知らないんだな。



【11月29日】


放課後、天クル部室。

他のメンバーは夢のお見舞いに行ってしまったので、洋は岡泉先輩と二人きりだ。

先輩は、天クルでの研究成果を纏めるために、自主的に卒業論文に取り組んでいるようだ。

「女々しい部長だって思うかい?」

「それでも僕は、このヒバリ校で天クルの部長を務められたことを誇りに思っているんだよ……」


いえ、ご立派です。

卒論なんて、俺は頼まれたってやりたくないね。

「俺も、岡泉先輩が部長で誇りに思いますよ」

「イィィィィヤッッッッッホオオオゥゥゥゥゥ!!!!」

「心臓に悪すぎるんですけど!?」

岡泉凍土、参上。

開口一番「一ヶ月ぶり」……ということは、あれから一度も表に出ていなかったのか。

洋は、ふと興味を持って凍土に尋ねる。

「……岡泉先輩は、天文学の意義がなんだと思ってるんですか?」

「意義なんてねえよ」

突き放す凍土だが、これは建前。

岡泉先輩と凍土の“本質”は変わらないのだから。


「宇宙を研究するのはな、人が生きるためなんだよ」

「天文学はな、全ての命がいずれ滅ぶと教えてくれるんだよ」


あらゆる物はいつか滅びる。

宇宙すらいずれ滅びるのだから、人間もいつか必ず滅びる時が来る。

あまりに壮大な話の展開に、唖然とする洋。

「当たり前のことに、なに驚いてるんだよ」

「人が死ぬのも動物が死ぬのも、草木が死ぬのも決まってんだ。そりゃ星だって宇宙だって、いずれ死ぬのは決まったことになるだろうが」

「それでもみんな、生きてるじゃねえか。死ぬってわかってても、生きるしかねえじゃねえか」

「だから、宇宙を研究するのは、人が生きるためなんだ」

「オレサマたちは、生きる意味を知るために生きてるんだからよ」


快活に笑う凍土。

……。

天文学の意義は、人が生きる意味を知ること。

では、夢にとってもそうなのだろうか…。




夜の展望台。

衰弱を続けるかーくんを膝に抱き、不安げなメアの前にレンが現れる。


レンは、かーくんの寿命を告げる。

同時に明かされる、かーくんの正体。

夢との再会を求める洋の姿に感化され、メアは無意識に新しい絆を求めた。

かーくんは、メアとの約束によって“洋とメアの架け橋”となるべく生まれ落ちた星神だった。

「キミたちは、大丈夫……キミたちふたりは、約束を頼りに新たな絆を得た……」

「その子はそれを知ったから、還ろうとしているんです……」

「だからもう、眠らせてあげてください……」



「いや……」

「いやっ……絶対いや!」


メアの瞳から涙が零れる。

かーくんは、離れたくないと泣き叫ぶメアの膝から飛び立ち、レンを促す。


「自分勝手な私を許してくれるなら……案内をさせてください……」

「私に……キミを、送り還させてください……」


最後に一声、高く鳴いて、かーくんは消えていった。

“友達になってくれてありがとう”と。

……。

メアの泣き顔の破壊力が凄過ぎて、涙が抑えられなかった。

これでもう二度と、かーくんを頭に乗せた、微笑ましいメアの姿を見ることは出来ない。



やがて展望台を訪れた洋は、心神喪失したメアを見つける。

「ずっと……ひとりだったから……家族と離れて……ひとりだったから……」

「やっと……友達になれたのに……」

「友達を作れたのに……」

「ひとりだったわたしでも、友達を作れたのに……」


うわごとのように、かーくんが消えたと繰り返す。

痛ましい。

「わたし……ひとりになった……」

「ひとりに戻った……」

「寒いよ……」

「寒くて……もう……」

「わたし……もう……」

洋は、メアの頭を撫でる。

抱き締めて、唇にキスをした。

メアが瞬きをするたびに、涙の粒が散る。

……。

例え儚い命だとしても、メアを守り抜く。

もうこれ以上、悲しませたくない……。



【11月30日】


屋上で天体観測中の天クル一同。

明日歩たちは、洋と夢が、互いに意地を張り合ったまま会わずにいるのを看過できない。

「言葉が無理なら行動で示すしかない。やっぱりアレしかないんじゃないかな」

「そうですね、アレしかありません」

「……恐るべきアレですか」

「ついにアレの封印を解く時が来てしまったようですね」


この子たちは、どうして洋と夢のためにここまで頑張ってくれるんだろう。

それだけの絆を、洋は積み重ねてきたのだろうか…。



夜、展望台でメアに会い、背中を押される。

「夢って子……大切な子なんでしょ……」

「わたしがかーくんを大切にしてたように……洋くんも、その子が大切なんでしょ……だったら、迷う必要なんかない……」


……。

「わたしも、死神に縛られることはもうないから……」

「洋くんと同じで……想い出を、取り戻すことができたから……」



メアは、洋のことを愛している。

それでも、洋のために背中を押してやれるのか……洋は一体どんだけ多くの人に愛されてるんだ。



家に帰るとレンがいた。

千波に捕まったレンは、ずっと避けていた詩乃さんと対面させられる。


レンは昔、詩乃さんの姉・小河坂歌澄の記憶を刈った。

それを頼んだのは千波の父親・“世良千尋”

世良千尋は、死に到る病気を患っていた。

だから、恋人である歌澄を悲しませまいとして、彼女から忘れられることを望んだ。


「どうして……どうして、そんなことするの……」

「お父さん、どうしてそんなことしたの……」


悲しみを隠さず、誰にともなく問い続ける千波。


どうしてそんなことをしたのか。

それは、千尋には歌澄を幸せにする自信が無かったからだ。

だから黙って消えようとした。

しかし、歌澄は大河の力を借りて、千尋のことを思い出した。


「迷っても後悔しても、例えその行為が間違いだったとしても……みんな、懸命に恋をした」

「幸せな恋を、決して諦めなかったのよ」


……。

恋をすることは、生きることだ。

すなわち天文学は、誰かと恋をするためにある。

もっと言えば、恋をする意味をみつけるためにある。

だからメアもレンも二人とも、恋をする人間が好きなんだ。

それは、一生懸命に生きようとしてるってことだから。

自分のルーツの全てを知らず、故郷すらわからない彼女らにとって、人が恋をする姿はどれだけ輝いて見えるだろう。





【12月2日】



夜の病室。

夢は、子供の頃の洋との出会いを思い返している。

何事にも無関心だった洋の姿は、病気のせいで“普通”から切り離されようとしている夢の瞳に眩しかった。

無関心でいれば、傷付くことはない。

辛くなったり、悲しくなったり、後悔したりすることもない。

そうして洋は、夢にとって唯一の友達になった。




病気が治るまで、洋には会うまいと決めて七年間。

治る見込みがないまま、ついに余命を宣告され、「どうせ死ぬなら」と故郷の雲雀ヶ崎に帰ってきたのが半年前。

洋を偶然街で見かけて、入院先をつきとめられて、彼の姿を見る度に涙を堪えるのに苦労した。

洋に会うつもりはなかった。

夢が死ねば、残された洋にとって、夢との想い出は悪夢に変わるから。



どうしてこんなふうになっているんだろう。

洋くんのそばにいたいと思っているのに、私は洋くんのそばにいてはいけないと考えている……。



メアの言葉を借りる。

夢は自信がなくなっただけだ。

洋を幸せにできる自信が持てないだけだ。

夢は洋のために孤独に死のうとするんじゃなく、今は自分のために孤独に死にたがっているだけだ。

恋というものから、逃げているだけだ。


「どうせなら……さくっといなくなりたいなあ……」

「私が思い直す間もないくらいに……」


「なら、試してあげましょうか」

「思い直す間もないくらい、さくっと刈ってあげましょうか」


突如、姿を現すメア。

こ、この邂逅は……。





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Last updated  2010.03.13 07:18:14
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